だれかの役に立ちたいと思うのはきれいごとでなく切実な理由がある

ニューヨークに来たばかりの頃

息が止まりそうになる

怖い経験をしました。

もう30年近く前で

治安がまだまだ悪い時代でした。

Instagram Rish NYより

身動きができず、

息もできないみたいな孤独も

生まれて初めて経験しました。

日本では、

あんなに独りでいるのが大好きだったのに。

今、ここで死んでも

何日もだれも気づかないかもしれない

あの感覚は本当に凄絶でした。

怖い。

このまま一人でいたくない。

だれかの温もりが欲しい

守ってほしいって、

演歌の歌詞みたいなこと

初めて切実に思ったのです。

日本の家族とのコミュニケーションも簡単ではありませんでした。

携帯がない時代だったから。

そのとき、絶対結婚しようと決めたのです。（単純）

だれかそばにいて

自分の存在を常に

気にかけてくれる人がほしい。

独りでも生きていけるけれど

パートナーがいる方が

頼もしいし、第一楽しい。

日本にいたら

感じないですんだかもしれない

あの孤独を味わったから

結婚を渇望したんでしょうね。

この同じ感覚を味わった人は

ニューヨークにはたくさん周囲にいて

後になって驚いたものです。

しかも、大人になってから

独りでニューヨークに来た人が多いようです。

そして、そんな思いを経験した後

結婚をした人は

わたしが知る限りでは

根底に結婚相手に対する

溢れるような感謝がいつもあり

山や谷があっても

ずっと一緒に連れ添っている人が多いです。

選ぶ基準もあの孤独の後では

変わるのでしょう。

また、あの孤独を乗り越えると

次にはすごい感動も味わうチャンス！

助けてくれる人が出てきたり。

人生にどんでん返しがあったり。

人生、捨てたもんじゃないのです。

わたしが起業した時も

反対する人はたくさんいましたが

応援し、力を貸してくれる人もいました。

そして手を差し伸べてもらった

嬉しさは、言葉に尽くせないぐらい

果てしなく大きく、

ずっとずっと忘れられなくなります。

よく目にする言葉に

「大丈夫、あなたは生きているだけで十分、

だれかの役に立っているから」

っていうのがありますね。

でも、そう言われても、

ぺちゃんこな自分を経験して

とてつもない孤独を味わうと

周囲から隔絶されている自分が

役に立っているなんて

全然実感できない。

他人の役に立ちたいと切望するのは

無意味な自分を

なんとか意義あるものだと

認識したいから。

「ありがとう」と言われると

ちっぽけな自分の存在が

役に立ったとわかる。

その言葉を抱きしめて

その日1日、

喜びを噛み締めていられるぐらい

嬉しいことなんです。

ニューヨーカーって

一見冷たそうに見える。

知らない人には

かなりの距離をとって

長いこと様子見をします。

顔見知りの隣人すら

長い間、挨拶さえしてくれないこともあります。

でも、例えば、

ベビーカーで地下鉄の階段を前に

下ろすのに困っていると　

さっとどこからともなく手が出る。

道で転べば、さっと、複数の手が差し伸べられる。

誰かがさりげなく見ていてくれる。

気にしていてくれる。

それは、確かなのです。

夫みたいに、若い頃、

道でおばあさんのバッグを

ひったくった若い泥棒を

スーツ姿で走って捕まえる人もかなりの確率でいます。

銃を持ってなくてよかったね、と

その話を聞いて胸をなでおろしましたが。

親切な人が多いのは

自分も同じように

親切にされた経験があり

それが嬉しかったから

お返しのつもりで

しているのかも。

万事休すというとき

助けてもらったわたしも

以来、自分にできることは

したいと思うようになりました。

そして「ありがとう」と言われると

小さなことで役に立てたことが

身にしみて嬉しいのです。

もし、みなさんが

だれかの役に立ちたいと

切実に思っているなら。。。

その気持ちを大切にしてほしいと思います。

役に立ちたいという気持ちは

とっても尊いものだから。

自分を含め、完璧な人なんていない。

天涯孤独で生きていくのは簡単ではない。

だから、寄り添って、補い合って、助け合って生きる。

すると、喜びは2倍、3倍に

辛いことは半分に、3分の１になる。

でも、何か世の中に大きなインパクトを与えることをしようとなくていい。

小さなことでいいのです。

どうやって一歩を踏み出していいか

わからないなら、まずは、

「何かできることある？」

と困っている人に声をかけてみるとか。

あるいは、街で

おばあさんや小さなお子さん連れの人が

重い回転扉の前で困っていたら

さっと開けてあげるとか。

電車の中で席をゆずるとか。

わたしの得意技は

地下鉄のドアやエレベーターが

閉まりそうになった時

女性やお年を召した方が

駆け込み乗車をしようと

ドアに近づいてきた時、

内側からさっと片手で

ドアを留めて開けることです。笑

これで何人の人に感謝されたことか。

（でも、コツがあるし慣れない方は危ないので真似しないでくださいね）

車を運転している時

車線変更しようとしている車を

入れてあげるとか。

1日１つでいいから

人と心を通わせられることを始めてみては。

母が亡くなった時、

ブログでみなさんから

いただいたコメントが

本当に暖かくて

どれほど支えになったことでしょう。

本当に嬉しかったし

今も思い出すだけで

気持ちが温かくなります。

またRish NYでお買い上げくださるみなさん、

小さなメールのやり取りから

たくさんの感謝をもらってます。

本当にありがとうございます。

わたしがよく

「お役に立ちたい」と書くのは

いい子ぶっているわけでも

ボランティア精神に

富んでいるわけでもなく

ただ、ただ、それをすると

無性に幸せを感じられるから。

ちっぽけで無意味な自分にも

役に立てる「何かがあった」

という発見が嬉しいから。

自分のためなんです。

人が無償の愛を与えられるのも

その喜びが

愛を与えられて受け取る時と同じか、

時にはずっとずっと大きいからかも。

今週末は、夫が今年最後のスキーをしたいというのでバーモントに来ました。

窓の外は雪が降っています。

まだまだニューヨークも冬です。

東京はそろそろ桜も散り始めたそうですね。

みなさんの桜インスタすごく楽しく拝見しています！

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・洗濯機で洗ってすぐ乾く
・プリントに飽きがこない
・体のラインがいい感じに補正される
・着心地がめちゃくちゃ楽でいい

というような感じです。