子供のころ、夏の楽しみのひとつに、
普段は考えられない場所で眠るということがありました。
キャンプに出かけテントの中で、蚊の大群と戦いながら寝るとか、
真っ白な砂浜のビーチで、ドラマ「Lost」みたいに夜明けを迎えるのもロマンティック。
サルディニア島、ポルトチェルボで、島の唯一のクラブが閉店した後、
真っ白な砂浜のビーチに繰り出して、そこで夜明けを迎えたことは、
墓場に持っていきたい思い出かな。
と、記憶のかなたをほじくり返すと結構みんなあるんじゃないですか?
夏の夜にまつわる甘い思い出。
で、それは日常からかけ離れたところで羽目を外したものであればあるほど忘れられない。
でも、もう少し日常に近いところでも・・・・
お父さんの日曜大工で庭に小さなツリーハウスを建ててもらって、
そこで眠ったという経験の持ち主は、誓っていい、
超・恵まれた子供時代を過ごした人といえるはず。
まだ親の庇護下にいる間に、
親の目の届かないところで、
どれだけ素敵で、でもナンセンスなことをしたか、ってことは、
大人になったとき、
どれだけクリエイティブな考え方ができるか、
また面白い引きだしを持てるか
ロマンティックで魅力的な大人になれるか、
ということと関係があるような気がするのです。
こういうことをしてみたいと言われたとき、
ニューヨークでも親が熱心な中国人や韓国人の子たちは、
クィーンズ辺りの数学特訓学習塾や公文に通わされ、
教育熱心なユダヤ人の子弟たちも、
お勉強がメインのサマーキャンプに送られたり、
早々にSATの塾に通ったりしますが、
我が家では、今年も、肝を据えて、
娘が友達と普段はできない遊びや経験をし、
一緒に家族旅行をし、
勉強は押し付けず、なるべく好きなことをして夏休みを過ごせるようにさせてあげたいと思っています。
教育熱心な親の多いアッパーイーストに住んでいると、
親としてかなりの覚悟が必要なんですけど(苦笑)
でも、また9月になれば、勉強とストレス漬けの日々が待っているんですもの。
昨晩は娘と二人、車を飛ばしてブリッジハンプトンの「ピエール」に夕食に行ってきました。
さすがシーズンです。
レストランには、普段はお目にかからないようなシックなマダムたちがいっぱい。
足元はビーサンでもこれほど洗練された着こなしができちゃうのも、ハンプトンならではでしょうね。
食事の後は、遠回りをして、ご近所の大邸宅別荘ツアー。
8時半。暮れなずむ西空は茜色。
道端には蛍がちらちら光る中、
どの家が趣味がいいとか、どの家が好きかとか、勝手なことを言い合って、
それがとても楽しかった。
「わたしの好みは難しいの。家自体は塀や生け垣で隠れて見えないような家でなくちゃ」
「あの家は大きいけど、道から全部見えるからダメ」
などと、なかなか分かったことを静かにいう娘。
その後、帰宅し、二人で「Lost]を見ながら一人ひとりの登場人物について意見交換をしました。
こうすることで、彼女の人間、特に男子を洞察する力を鍛えることができたらな~などと思っています。
で、結果は・・・・・、
かなり安心しました。
毎日寝不足気味ですが、明日は、不動産にまつわるセミナーを受講するため、マンハッタンに戻ります。
まだまだ夏本番はこれから^^
どうぞみなさまも素晴らしい夏をお過ごしください。