天から二物も三物も与えられたカップル、ネイトとローラ。
けれど、そんな二人にもやっぱりありました。
もしかしたら、これはやばいんじゃないか、
破談になるんじゃないか、と危ぶまれる大ゲンカ。。。。。
しかもその原因が結婚式そのものにあったとは。
いやはや、招かれたほうとしては、本当に感動的な結婚式でした。
まず、教会での挙式。
うちの夫など、教会で着席し、ネイトくん、そしてベストマンの弟、グルームズマンたちが入場し始めた時点で、もう、涙ぼろぼろ、目を真っ赤にして感動していました。 (涙もろいんです)
けれど・・・・・・・
二人が、本当にヤバいんじゃないかというほどの大ゲンカをしたきっかけは、この教会だなんてだれが想像するでしょう。
ここで二人のバックグランドをちょっと説明します。
ネイトくんはとてもワスピーな雰囲気を漂わせていますが、カソリック教徒の両親に育てられました。
小さいころは、きっと真面目に親と教会にも通ったはずです。
けれど大人になるに従って、彼はカソリックに対し、心の底からは酔いしれない、ひっかかりを感じるようになります。
一方、ローラの両親はWASP, ホワイト・アングロサクソン・プロテスタントです。
ですが、家族は全員、宗教、人種などに対しては超オープンマインド。
金融の第一線にいたお母様は、ご自身がイエール大に通っていた時代から仲良くしているという中国人の男の友人がローラの名付け親になっているほど。
だから結婚式は、キリスト教を超えたユニタリアンの教会で挙げたいとという希望がありました。
ここで、アメリカの結婚式について簡単に説明する必要がありそうです。
アメリカの結婚式の費用は、基本的に花嫁の両親が負担するという暗黙の了解があります。
ま、結婚式ってもの自体が女の夢を満足させる行事なんですもの、この際、花婿さんは完璧なお飾り。
だから花嫁の親がお金を負担して、本人の好きにさせてあげるってのが筋といえば、筋かもしれません。
だから普通なら、ローラは何の文句もなくユニタリアンの教会で挙式できたはず。
ですが・・・・・なんと、ここでネイトくんのお母さんが登場します。
「ネイト、お願いだからお式は、カソリックで挙げてね」
と、ロードアイランドに別荘をもつため、そこでいつもお世話になっている教会を指定します。
金は出さずに口だけ出すってことかしら。それとも口も金も出したいということなのかしら。
そのあたりのことは定かではないのですが。。。。。。
ネイトくんは親孝行で母親思いの長男です。
ネイトくんに負けないグッドルッキングの弟は今、ベトナムに住んでいることもあり、親の期待、情熱はすべてネイトくんに注がれてしまっても仕方がないのかもしれませんね。
ですが、さすがにここでは、大きく反抗します。
「ローラの好きにさせてやってくれよ」 (そうこなくちゃ)
でも、ネイトくんのお母様、そんな一言で意志を曲げるヤワな母親ではありません。
こうして、結婚式を挙げる教会をめぐって、二人は、どちらも譲れない大ゲンカに巻き込まれていきました。
まさに毎夜大ゲンカをしたらしい二人。
間にはさまれたネイトくんもさぞや辛かったことでしょう。
ああ、いつの世も宗教をめぐる葛藤とはどうしてこう根が深いのでしょう。
しかも、嫁と姑とくれば、古今東西、仲良くできるはずもない組み合わせ。
多くの日本人みたいに、特に入れ込んでいる宗教がなければ話は別です。
にわか信者になって、お式だけ教会で挙げるカップルも枚挙にいとまがありません。
けれど、疑問を感じている宗教を象徴する神様の前で永遠の愛を誓うとすればどうでしょうか。
これはいくら愛があっても、簡単に譲れることではありません。
一時は、ネイトのお母様が元凶となって、この二人の結婚は破談になるのでは、と本気で心配したわたしです。
ですが、ここでも結局、ローラが折れたんです。
場所もネイトくんのご両親の所属する教会とカントリークラブのあるロードアイランドに決まりました。
ローラ、本当に偉い!!!
抱きしめてあげたくなっちゃいます。
経験上申し上げると、今回はこんな形でなんとか終結した二人の結婚式ですが、この事件が象徴するように、ネイトくんのお母様は、今後もローラの前に立ちはだかり、二人の関係をぎくしゃくさせるきっかけを数多く作りだすことでしょう。
が、とりあえずはネイトくん、これでローラにたいするお株をうんと上げたことは言うまでないことでしょう。
結婚が決してゴールではないというのはここなんです。
人生ゲームでいうなら、そこで一旦第一ラウンドは終結するものの、実は、もっとハードルの高い次なるレベルに上がっただけ。
だからなのね~。
バツイチの友人の多くが、やけにさばさばした面持ちで、もう結婚はしなくていいわ~、というのは。
フランスでは、籍を入れずに出産するケースがものすごく多いとか。
国や社会ののサポートさえ整っていれば、それもありかな、と納得しちゃうのはわたしだけでしょうか。
パリの女は産んでいる―“恋愛大国フランス”に子供が増えた理由 (ポプラ文庫)/中島 さおり
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とても興味深く読みました。少子化を考える際の必読書かと思います。
今日も最後まで読んでくださりありがとうございます。
まだまだ続きます。
倹約家の彼が婚約指輪を買うとき
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そして最後は、わたしのブログ、今年のハイライトといってもいい内容に続きます。
またお越しくださいませ~^^
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今週は、国連総会のため、世界中から首相や大統領がニューヨークにきているため、もうミッドタウンは、足を踏み入れたら抜け出せないほどの、大混雑。
アップタウンにも時々、パトカーのサイレンが轟いております。
そうそう、5番街に住む友人宅の近くにはイラク大使館があるのですが、現在、テロを警戒し、周辺数ブロック内に住んでいると、携帯もインターネットもつながらないんですって。
あと少しの辛抱ですね。
世界平和のために、充実した会がもたれ、何事もなく終わることを祈っております。
Ritaさま、鳩さま、拙文の校正ありがとうございます。
感謝いたしております^^