娼館そして法律 | だれも書かない★ニューヨーク1%未満★

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日本からは見えにくい、知られざるニューヨークやニューヨーカーのこと、たまにプライベートなことを書いています。

いつもお越しくださりありがとうございます。
今日は、お騒がせしております爆弾発言の後始末からまず始めなくてはいけませんね^^;

爆弾発言、つまり「売春やマリワナを法律で認めてはどうか」についてです。


いくつかいただいた反論と照らし合わせてわたしの考えをご説明させてください。

まず、texmdさんから、

法的に認めると、そのままマフィアの利益の温床につながり、モラルの崩壊、女性の地位の低下、性感染症等の蔓延につながるのでは

というとご意見をいただきました。


texmdさん、そこなんです! 


わたしが法的に認めるほうがいいと思う点は、まさにそこなんです。(≡^∇^≡)

つまり、合法化することで目指す最終目的地はtexmdさんが考えてらっしゃることと同じなんです。

ただ、わたしは、規制ではなく、逆に合法化するという違う道を通って、最後には同じ場所にたどりつくほうが、道は蛇の道でも、実際に実現できる可能性が高いのではないかと考えているのです。


ちょっと遠回りでご説明しますが、ご了承ください。


そもそも、法律、憲法というものは、人間がコミュニティにおいて秩序正しく、よりよく存在することを目的に、人間(神ではなく)によって作られわけです。

つまり、これで完璧というものは存在しないだろうし、改訂の余地は常にあるのではないでしょうか。

たとえば、

人を殺すことは絶対によくないことです。

ですが、戦争下では例外として殺人が認められるのはどうしてでしょう。

隣人を恨みから殺せば罪に問われても、敵国の人間を戦争という状況下で殺すことは罪ではないのでしょうか。

そしてわたしの苦手なサブジェクト、中絶。

これはどの時点で胎児を人間とみなし、殺人と考えるかが焦点となるようです。

中世のカソリック教会では、胎児がおなかの中で動くようになった時点で人間と認め、堕胎を禁止していたと読んだように記憶しているのですが、間違っているようでしたらご指摘ください。

アメリカでは今の時点では中絶を法的に認めていますが、共和党は相変わらずそれに反対しています。


どちらが正しいといいにくいとても微妙な問題です。



そして婚姻形態について。

ある国や宗教では、一夫多妻が認められています。

また平安時代の宮廷では、通い婚といって男が女のもとに夜這いをし、

子供が生まれると男は金銭的な後ろ盾にはなっても、子供は母のもとで育てられ、

男女が一緒に暮らすということはありませんでした。

そしてグレーの余地をいっぱい残して、

次の相手へとどんどん乗りかえることは認められていたのです。

だれもそれを不倫だとかアフェアだと後ろ指をさすことはなかったようです。


つまり結婚という形態自体がとても曖昧で、離婚という概念も存在しなかったといいます。



戦前の日本では、合法的な娼館、赤線が存在しました。


法的に認められた娯楽街であるため、女朗さんたちは定期的に健診を受けることを義務付けられており、

性的感染の防止には徹底した配慮がなされていたようです。


また、江戸時代の吉原では、高級女郎たちが空き時間に本を読んだり、習い事をしている優雅な浮世絵もたくさんあります。

ご覧になりたい方は、ニューヨーク共立図書館のスペンサーコレクションにありますので、ぜひ訪れてみてください。

女性の地位ということを考えても、法を犯して売春をする女性の地位は、明らかに社会から求められないでしょうが、合法で携われば、カスタマーも、そして当人の女性も、罪悪感を感じなくて済む分、日陰の意識が少なく済むのではないでしょうか。


このように、婚姻形態や、性に関するスタンダードは国や文化的歴史的背景によってさまざまであり、

それぞれがうまく機能している以上、

どれが正しくてどれは間違いだと声高にいうことはまさに、

It is none of your business,というものなのではないでしょうか。







愚かな人間は、どんなにテクノロジーが進化しても、こと男と女のこと、社交や外交というおつきあいに関しては相変わらず同じ間違いを繰り返す生き物のようです。

妻以外の人間と交渉を、しかも売春という手段を通じてもてば、

今のアメリカでは絶対に褒められるはずはないでしょう。


もちろん、違法であり、当然法の裁きを受けるべきです。


しかし、オクテだったわたしが19歳のとき訪れたポンペイでは、

娼館に生なましい四十八手の壁画があり、しかも、娼館が街の中心に集中していたことから、

法で認められていたことが理解できました。




ポンペイはローマ帝国の最盛期、文化の爛熟期に、火山の噴火という被害に遭いました。

尊敬する塩野七生さんによると、

紀元前7世紀あたりから、ローマ人は、近隣のアーリア人(俗に言う金髪碧眼の人たちです)たちを征服して領土を広げるのですが、その際、征服したアーリア人を、蒙古人のように徹底的に皆殺しにするのではなく、国を仕切っていた偉い人たちの権利をはく奪するどころか、そのまま彼らをローマの帝政に招いたといいます。

つまり、今で言うDiversity&インテグレーションです。


国王に世代交代があると、次の国王は、反逆を恐れて、自分の兄弟を皆殺しにすることが普通だったトルコのハーレムや中国の歴代の皇帝たち。


それに引き替え、ローマ帝国はその懐の深さが拡大の原動力だったということです。

もしかしたらポンペイに、娼館が存在した背景には、そんなローマという国の人間の心理を理解した太っ腹で賢い知恵が考えられるかもしれません。



つまり、人間の弱さや脆さ、悪のうち、

DNAレベルでインプットされているだろう改善が困難な「性にまつわる」ことは、

厳しく罰することで却って闇の犯罪を増加させ、病気の蔓延を招くのではなく、

ある程度の享楽は、目をつぶって合法的に認め、

その代わり性病などの取り締まりや規制を政府がきっちりするという道をとったのではないかと思うです。

わたしの考えでは、法的に認めるからといって、そのままマフィアの利益の温床につながり、モラルの崩壊、女性の地位の低下、性感染症等の蔓延につながるとは思わないのです。


それどころか、禁酒法の時代同様に、効果はまったく逆で、

お酒を禁止したから法の網の目を縫って闇で、アル・カポネを中心とするマフィアが暗躍したのであり、値段が高騰し、二次犯罪につながっていったのだと思うのです。

マリワナもしかりです。

たばこと違って法的に認められていないからこそ、

コロンビアあたりと闇をつなぐルートを握る人間が出現し、

闇でブツを移動させたり販売するために法を犯し、

入手が難しいからこそ、さまざまな犯罪が派生するのではないでしょうか。






つまりこういうことです。



合法化しようが闇に放置しようが、

売春は社会の悪であり、

恥部としてほめられたことではないけれど、

合法化するほうが把握しやすく、

いろいろな面で規制もしやすく、

暴力団やマフィアの介入する余地を防ぐことができる分「まだまし」ということなんです。



次にお金で女性を買うような行為を合法化することについてですが、


もちろん、同じ女としてそれは許せないことです。

けれど、わたし個人としては納得できない、舞妓さんの「水揚げ」も同じことではないかと思うのです。

しかも引く手があまたの場合は、値段がオークションのように釣り上がるとは。。。。


しかし、それが日本の文化として公然と認められたことでもあるわけです。




そう、性にまつわる人間の本能に直結するプライベートでデリケートな問題は、

合法化しないからこそ、法の目を縫って地下で需要に応えようとする犯罪組織が形成され、

より一層厄介な二次的な問題を生むのではないでしょうか。



だったら、マリワナより害が多いタバコ同様、必要悪として目をつぶり、

後は個人の判断に任せるほうが「まだまし」というふうにわたしは考えるのです。

あとは、合法化された娼館に通い、奥さんにバレて、片腕をへし折られようと、それは個人の問題なんです。


つまり、人間のDNAに組み込まれた弱さだからこそ、受け入れ、一番「被害が少ないまし」な道をとる、それが合法化だとおもうのです。


それに考えてみてください。

子供をお持ちのお父さん、お母さんならご存知のように、

「しちゃだめ」といえばいうほど、もっとしたくなるのが人間です。

だったら、「してもいいよ、その代わり自分できっちり責任を持ちなさい」といわれたほうが、うかつにはできなくなるものではないでしょうか。



いかがでしょうか。


上手く説明することができたでしょうか。


ま、こんな考え方をする人もいるということで、どうぞここはお納めいただけますとありがたいです。



寄り道をいたしましたが、

今度こそ、マダム・クロードの上顧客でもあった、ジャッキー・ケネディの妹、リーさんとは今でも親しいらしいある殿方、「男性観」に関してわたしの頭をが~んとハンマーで殴ったその方をご紹介します。

あ、その方は、なんと、ダイアナ妃とも親しく、彼女が亡くなる一番最後に会話をした人としても有名な方なんです。



またどうぞ次回もお越しくださいませ。
れた娼館に通い、奥さんにバレて、片腕をへし折られようと、それは個人の問題なんです。


つまり、人間のDNAに組み込まれた弱さだからこそ、受け入れ、一番「被害が少ないまし」な道をとる、それが合法化だとおもうのです。



いかがでしょうか。


上手く説明することができたでしょうか。


ま、こんな考え方をする人もいるということで、どうぞここはお納めいただけますとありがたいです。



寄り道をいたしましたが、

今度こそ、マダム・クロードの上顧客でもあった、ジャッキー・ケネディの妹、リーさんとは今でも親しいらしいある殿方、「男性観」に関してわたしの頭をが~んとハンマーで殴ったその方をご紹介します。

あ、その方は、なんと、ダイアナ妃とも親しく、彼女が亡くなる一番最後に会話をした人としても有名な方なんです。



またどうぞ次回もお越しくださいませ。

続く

ビレッジはきれいで大きく、美味なレストランやバーもたくさんあります。


毎日、上質な雪が降ってクリスマス気分です。