チェスキーナ伯爵夫人のシンデレラ物語 (3) | だれも書かない★ニューヨーク1%未満★

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日本からは見えにくい、知られざるニューヨークやニューヨーカーのこと、たまにプライベートなことを書いています。

こんにちは。


今日もお越しくださいましてありがとうございます。



実は先週からひどい頭痛に悩まされ、Graceの原稿は鎮痛剤の薬漬けで書くというありさまでした。

何か悪い病気じゃないかと家族全員ですごく心配したのですが、這うようにしてオフィスに行ってみると、同じ症状で数日を過ごしている人が3人も。



どうも風邪だったようです。

原因がわかったら安心しました。

遅れておりましたコメントのお返事も少しずつ書いています。



今回も、北朝鮮公演のために、


静かにニューヨーク・フィルハーモニックをサポートした


ヴェニス在住のチェスキーナ洋子さんのシンデレラ物語を支えた美徳をまったくの独断で分析しています。



わたしが彼女について感じたことは、前述(↓のコラムをご覧ください)



1)天性の楽天性  

2)自分をポジティブに信じるセルフエスティームが高い  ことに加え、


今日のハイライト!


3)伯爵との関係の距離の取り方がうまかったということがあると思うのです。



つまり・・・・



加賀百万石前田侯爵家の長女で、


あの「白鷺城」で有名な酒井伯爵家に嫁いだ(故)酒井美意子さんとは、


編集者時代に何度かお目にかかりお話しを伺う機会もあり、


その凛とした生き方に尊敬の念を感じていましたが、                   

娘が生まれたとき、購入しました^^  今も時々読んでます。

花のある女の子の育て方―強く聡明なレディのための42項 (PHP文庫) の中でこう書かれており、この箇所はことさらわたしが共感できる部分でもあります。


メモ

「知りあった人に急激に異常接近したがる人がいますが、たいていうまくいきません。


次から次へと友人ができるように見えて、結局だれも残っていなかったということになりかねません。


反対に一見、社交家にはみえないのに、長い時間の積み重ねで、実に豊かな人脈を持っている人がいます。



他人との距離の取り方を知っている人です




これぞ、まさに、小さい頃から協調性に欠けていたわたしを救ってくれた言葉なんです。


そして拙著 の第3章にも引用させていただいた部分です。



わたし、みなさんがご想像なさっているほど、顔が広いわけでもなければ、友達が多いわけでもないと思います^^


長年おつきあいのある数少ない友人たちを中心に、


時々知り合って、これぞと思った新しい友人を細々と加えているにすぎません。


そしてこの「ここぞのわたしなりの判断基準の詳細は、P116に譲ります。


これはまさにチェスキーナ洋子さんの極意であり、伯爵との距離感の取り方だったのではないかと思います。


本当の社交家といわれる人は、それが同性でも、異性でも、すぐにどんどん近づくということはしないものではないでしょうか


もちろん、若いころには波長が合って、いきなり盛り上がり、詰めてがんがん会っちゃうということありました。


でも、いろいろなしがらみが絡んでくる大人になればなるほど、悲しいけれど、最初は慎重に構えたりします。


これが大人の男女の関係であれば尚のこと。


大人になるほど、親しい友達を作るのに時間がかかるわけです。


特に相手が有名人だったり、公にさらされている人だったり、由緒ある家柄の出身だったりして、


人一倍、言い寄ってくる見ず知らずの人が多く、


中にはストーカーみたいにガンガン近づいてくる人もいたりして、


わたしの周囲にいるそういう友人たちを見ていると、


たとえ気軽な気持ちで


「どこにお住まいですか?」


と聞かれただけでも、構えてしまうようです。

(少なくともNYではこれは初対面で聞くには、かなりテクニックが必要な質問のように思えます)


そう、だから初対面の会話って、大人になればなるほど、同性、異性問わず、すごく繊細な神経を使う必

要があって、特にクラスの違う人との初対面には、Must Notな質問や話題が実はいっぱいあるぐらいに心得ておいたほうがいいようです。


だからこそ、まだまだ世界中にある階級差が激しい国で、クラスを飛び越えて結ばれることは難しいのです。


それはなにも社会からの差別や偏見が壁になっているのではなく、現代では、本人同士の問題が大きいのではないかとわたしは考えます。


そして、クラスや年代の違う人(上でも下でも)と初対面でうまく会話のできる人はだから! すごいのよね~^^



特に洋子さんが伯爵と知り合ったころのイタリアは、金持ちの誘拐事件がめちゃくちゃ多く、彼のようなクラスの人はかなりガードが堅かったはず。




石油で財をなした、ゲッティ家の御曹司もイタリアで誘拐に遭い、

親が巨額の受け渡し金を拒否したために、耳をそぎ落とされ、

その後、解放された後も、精神を病んでしまうという事件もありましたっけ。




洋子さんと伯爵は、猫ちゃんがきっかけで、カフェで知り合ったということですが、


彼を初対面で惹きつける第一印象の良さがいくら彼女に備わっていても、


それだけでは、その後の関係を長く築くことはできなかったと思います。


すべてにおいて、一流のもの、最高に楽しいこと、これ以上もないほど面白いことに慣れきっているはずの伯爵です。


その上で尚、他のだれかではなく、洋子さんがよかったのですもの。





で次なる条件は・・・・



4)音楽にまつわる才能をもつ女はそれだけで魅力的



きっと、彼女がハーピストであったことは大きな魅力になっていたことでしょう。

歌手、バイオリニスト、ピアニスト、バレエリーナ、そしてハーピストなど、音楽にまつわる才能のある女性に特別な憧れをもつ男性は古今東西多いものです。


ちなみに、まだシングルのころ、


知り合った男の子の前で、さりげなくピアノを弾いたら、なんだか俄然夢中になってくれたことを思い出しました^^。


知り合ったばかりのころ、夫もわたしがピアノを弾くと、いたく感激していたことを思い出します。


といってもわたしの場合、「エリーゼのために」とか簡単な割にパフォーマンスは派手な「乙女の祈り」とか、あとはジャズっぽいテキトーな曲、そんなレベルですよ~(;´▽`A``。


でも、

今では、ピアノを弾こうとすると、

「また練習? あ~、今日はやめてくれないかな」とか言ってますが(#`ε´#)。


しかし、洋子さんの場合は

あの華麗なイメージのハープなんですよっ。

Salviのハープ


神秘的な肌のきれいな、年よりうんと若く見える東洋の若い女の子が、ハープを弾く・・・・・・・


もう究極でしょう。


イタリア貴族の男が惚れて当然って感じかも^^




が、もちろん、これだけでも、二人の関係は長続きしなかったことでしょう。



まだまだあるんですよ。


これこそが、彼女を今のポジションに押し上げる力になったと思われる理由が。 

またしても長くなってしまいました。



それではこの続きはまた次回。




旗ニューヨーク・フィルのバイオリン奏者として北朝鮮に公演に行った友人とは来週お目にかかることになりました。


今、彼女もひどい風邪で苦しんでいるようです。

尚! わたしの拙ブログで! 友人が北朝鮮公演滞在中撮った貴重な写真も公開してくださる予定です。


ご期待ください。





いつもコメントをくださる方には、心から感謝しています(ぺこり)。


みなさんがご想像なさっている以上に励みになっていると思います。



今回過去数回の記事に対しいただいたコメントの数々は、読みながら気持ちが熱くなりました。


そしてすごくポジティブなエネルギーをいただきました。


ありがとうございますっ!


続く  ←click