究極のいい女フクちゃん 続 | だれも書かない★ニューヨーク1%未満★

だれも書かない★ニューヨーク1%未満★

日本からは見えにくい、知られざるニューヨークやニューヨーカーのこと、たまにプライベートなことを書いています。

フクちゃんとはこんな出会い があって・・・

 

30歳のお誕生日を迎えた頃・・・

40歳になったときの自分を想像するのがすごく怖かった。

 

 

袋小路の中を右往左往していたその頃

10年後の自分を考えるだけで

クラっとする始末でした。


 

でも根は能天気、よし、その年齢になったら

フクちゃんといっしょに、刹那的に

人生楽しく過ごしてやるぞ~☆と。

 

自分はともかく、彼女も独身に違いないと何故か信じていたんですね。


 

でも彼女は30代で早々に結婚し、

一方、仲間の中では

一番「ドメ(Domestic)」と言われていたわたしは

今、こうしてニューヨークで、

しかも日本人ではない夫と

快適に暮らしているから、

人生なかなか不思議です。



 

わたしが六本木、西麻布辺りで

フクちゃんたちと遊んでいたのはバブルの時代。

 

 

金曜日の夜、10時を過ぎると

途端にタクシーがつかまらなくなっちゃう時代でした。

 

 

当時、ファッション誌の編集をしていたわたしの周りには、プロのモデルさん、有名人を含めてきれいな人がいっぱい。

けれど、フクちゃんはその中でも異彩を放つ存在でした。

 

 

可愛い女の子がINな時代にあって、
彼女はハスキーな声ではっきりと意見をするし、

絶対ブリっ子したりしない。
 

 

それでいて自分のアンテナに引っかかったことに対しては聞き上手。

 

 

着こなしひとつとっても、

決して背が高いわけではないのに、

大判のスカーフ一つを、いともさりげなく、

ふわりと、体の動きと一体化させて

見事に着こなしてしまったり。

 

 

彼女のロングヘアは

きっちり決まりすぎず、軽やかで、

 

 

そうそう、彼女はあの頃から

素足にハイヒールを履いていました。

 

 

その感覚はどこか日本人離れしていて、

意外性の塊」である彼女のスタイルに

すっかり魅せられてしまったのです。


 

 

彼女といると、

特別のことをするわけではないのに、

今日はどんなアクシデントが起こるのだろうとワクワク、ドキドキ。

 

 

そう、手を換え、品を換えて開けてくれる玉手箱の中には、意外性がいっぱい詰まっているんです

 

たとえば、一見お料理なんて

しなさそうに見えるのに、

中華、和食、フレンチすべて、

相当なプロについて習い続けていて、

彼女がその気になると、

話しながら、まるで

手品みたいに手早くお料理が並ぶのです。

 

 

器の趣味もとてもいい。

どこからか見つけてきた

まだ有名ではない作家さんの器に

美味しそうなものを盛って

ご馳走してくれるのでした。

 

 

 

絵は、小さい頃から才能があって、

プロの絵描きについて

習っていただけあって、玄人はだし。

 

 

数年前、彼女がベルギーに住んでいたときに訪ねたおうちでは、お部屋のいたるところにとてもセンスよくお花が飾られていました。それがまた、斬新なアレンジメント。

 



 

彼女はフランス語と英語が堪能。

でも、昨年の夏、一緒に本屋さんに行って、彼女が手にした本を見てびっくり。

フランス語のテキストだったんです。

片時もブラッシュ・アップを忘れない。



 

フクちゃんは、高校からスイスのボーディングスクールに行っています

 

 

普通なら淋しくてホームシックになりそうなものなのに、

本人いわく、「スイスで人生の花開いちゃったの」というぐらい楽しかったそうです。

 

 

その時代が、後のちょっと型破りな彼女を形成する醸成期間だったのかもしれません。


考えてみれば、彼女の親も偉いですよね。

娘をそんな遠くに手放すのは並大抵のことじゃできません。

 

 

六本木に住んで、MGとかボルボのアマゾンとか、いつも一味違う車に乗ってたフクちゃん、

運転も上手い。

 

だから男の子たちが彼女の前では萎縮してしまうこともしばしば。

女のわたしから見てもカッコよすぎました。



 

でも、型破りなフクちゃんは、

10歳以上年下のとってもお行儀のよい

アメリカ人とつきあったかと思うと、

ちょっと気取った広告代理店の青年と付き合いかけ、

「あなた、ちょっと何か勘違いしてるんじゃない」

と、彼のアルマーニのスーツに

シャンペンをぶっかけて終わりにしたり、

 

 

いろいろあったけれど・・・

最後は、名門男子N校出身の弁護士夫人に納まりました。

 

 

 

 

 

もちろん、それでめでたし、めでたしってわけじゃないの。

 

 

人生っていろいろある。

 

 

今彼女は、ある意味で人生の大きなターニングポイントにさしかかっていると言えるかも。

 

 

一昨年、うちのハンプトンに遊びに来てくれたとき、たいしたおもてなしもできないわたしなのに、ものすごく喜んでくれて、今でも「あの時は楽しかった」と言ってくれます。

 

 

でも、わたしにはわかる。

あの時、彼女はものすごくしんどかったことが。

それでも、ボロボロに崩れてしまわないで、最後の最後は、必ずとぼけたジョークをひとつ飛ばして、それで笑っておしまいにできる。

 


 

今彼女は、区民会館で年配の方たちにヨガを教えています

趣味が昂じてはまった特技をそんな形で社会の役に立てているのです。


 

えっ?

そのフクちゃんは今どうしてるか知りたいって?

そうでしょう、そうでしょうo(^▽^)o

ぜひ!

ビックリマークフクちゃんは今も型破り  に飛んでください!

 

 

 

さてさて、ご本人のコメントも↓でぜひご確認くださいませ。