DAVID LEE ROTH BANDをふり返ってみる | rumblin @ blog

DAVID LEE ROTH BANDをふり返ってみる

VAN HALENのニューアルバムが出ている。
なんとデイヴ・リー・ロスが復帰。
アルバム作品としては多分28年ぶりになる。28年! もの凄い年月だ。
・・・と言っても、実はまだニューアルバム、入手しておりません汗。
ゲッツ(古)してません汗。
なかなかタワレコに行くヒマがなく・・・。
DLすればいいんだろうけど(←知ったかぶりして、DLとか略してますがダウンロードのつもりです。汗)、
昭和なオッサンとしては、なんとなくCDというメディアで手元に置いておきたい、っつうのがある。
アルバムのアートワークも欲しいしね。
ただしメリットはたいしてない・・・むしろ置き場所に困っているというデメリットがある。
血眼になって探していた貴重盤とかも簡単にDLできるし・・・まあ、時代は変わったとういうことだ。
・・・まあ、いい。
この28年間についてデイヴ側からちょっろとプレイバック(死語)してみますか。
デイヴというと、個人的にはいつもスゲー、ギタリストと引き合わせてくれたという魅力がある。
だもんで!(?)
「DAVID LEE ROTH BANDを通り過ぎたギタリスト」というところにスポットライト(死語)を当てながら、レッツゴー(死語)!

もともとヴァン・ヘイレン兄弟に引き抜かれる形でバンドに参加していたデイヴとしては、独立できるチャンスが来ればいずれはと思っていたはずだ。
VAN HALENのアルバム「1984」シングル「Jump」の成功でついにソロ活動のチャンスを得る。

rumblin @ blog-EP

1985年「Crazy From The Heat」(EP)
デイヴの音楽的特徴が一番素直に現れていると思う。
自らが育った60、70年代のポップス、ソウル、ロック・・・大きな意味でのアメリカンミュージック(ポピュラーミュージック)・・・それらをハイパーに唱いまくる。デイヴの基本はここにあるんでしょう。
とことん楽しんじゃえ! とことんおバカになれ! って、誰にも真似できません。
このソロEPの成功でいよいよVAN HALENを脱退。DAVID LEE ROTH BANDを結成する。

rumblin @ blog-1st

1986年「Eat 'Em And Smile」
プロデュースはVAN HALEN時代同様、テッド・テンプルマン。

rumblin @ blog-スティーヴ

最初のパートナーとなったのがスティーヴ・ヴァイ。
今や巨匠とも言える御立場になっている。
他にもB:ビリー・シーン、D:グレッグ・ビゾネットという超強力なメンバーを揃えた。
ダイヤモンド・デイヴ、最強と言われた時代だ。

rumblin @ blog-2nd

1988年「Skyscraper」
K:ブレット・タッグルを迎える。
プロデュースはデイヴになっているが、スティーヴ色が強い。
シングル「Just Like Paradise」も大成功。キャリア・ハイの時期と言えるでしょう。
ビリーはアルバムリリース時点で脱退。対等なパートナーシップを求めるビリーと、あくまでもバックバンドを欲するデイヴの意見が合わなかった。
今では当たり前過ぎる話だが、DAVID LEE ROTH BAND=デイヴのバンドなのである。
なんつうんだろう・・・バンドは「仲の良い仲間が集まる、音楽的趣向が合う、友情で結ばれた理想郷」的メルヘンチックな、ある種宗教的とさえ言える観念が当時、日本人の中にはまだまだあった。
バンド=契約、音楽活動=ショービジネスだと知らしめたのもデイヴだった気がする。
それ故か、デイヴに対してあまり良い印象を持たない日本人も多いような気がする。
今の人はどうなのかわからないが、当時の人(自分の周りだけ?)は「金のために音楽を演る=邪なこと」という感覚さえあったんです。ホントです。信じられます? (この辺りの考察は面白そうなんで、またいつか)
・・・まあ、いい。
話が逸れまくった。
デイヴはこのころになると強力すぎるメンバーに「自分より目立つな」と制約するようにもなったようだ。
最終的にスティーブも脱退する。(契約満了?)

rumblin @ blog-3rd

1991年「A Little Ain't Enough」
プロデュースはボブ・ロック。

rumblin @ blog-ジェイソン

新たに迎えたGはジェイソン・ベッカー。
Bはグレッグの実兄マット。
新しいパートナーとなったジェイソンの仕事が素晴らしい。
既存路線の「A Little Ain't Enough」、超高速早弾の「It's Showtime」それから「Drop In The Bucket」もカッコいい。
しかし残念ながらジェイソンはレコーディング中から難病を発症。
サポートとしてGにスティーヴ・ハンターが加わる。バッキングやスライドはハンターのようだ。
リリース後、ジェイソンはツアーに出られずに脱退。
ジェイソンのキャリアはこれからって時だっただけに本当に病気が残念でならない。現在もなお闘病中。(彼についてはまたいつか)
ハンターもこの時点で脱退するが、その後もちょいちょい顔を出してヘルプしている。
ツアーはたしかジョー・ホルムズともう一人(誰だっけ?)がサポートした。

rumblin @ blog-ハンター

ベテラン、スティーヴ・ハンター。

rumblin @ blog-ジョー

ジョー・ホルムズ。
ツアーの後、OZZY OSBONE BANDの方へ移籍。

rumblin @ blog-4th

1994年「Your Filthy Little Mouth」
プロデュースはナイル・ロジャース。

rumblin @ blog-テリー

代わってテリー・キルゴアが加入。
90年代という時代を考慮してか、ハイパー路線からアーバンな黒っぽい洗練されたスタイルに変遷。
なんとブルース調のスロー曲まで披露している(笑)
笑マークをつけてしまったが決して悪い出来ではない。ただ、やっぱりデイヴのパブリックイメージからすると、どうなんだろう? 異色のアルバムと言えるかも知れない。セールスも芳しくなかった。個人的にはキライじゃないが。
他のメンバーも入れ替えられ、B:ジョン・リーガン、D:トニー・ベアード、K:リチャード・ヒルトン。ハンターも1曲手伝っている。

この頃からVAN HALENへの復帰話が出るようになる。
当時は世紀末ということもあって、20世紀の総決算とばかりに「再結成ブーム」でもあった。
数々のロック史上伝説のバンドが再結成し、いよいよVAN HALENも? と気運は高まりつつあった。

rumblin @ blog-ベスト

1996年 VAN HALEN 「Best Of Vol.1」
新曲を2曲レコーディングしている。
もちろん相方はエディ。
しかし再結成話は結局、まとまらず復帰はご破算。
デイヴは「ベスト盤の宣伝に使われた」と怒っていた。
ベストを出すなら「デイヴ・イヤーズ」としてリリースしろとも言っていたな。
デイヴ復帰説にぶち切れたサミーも脱退。
VAN HALENは三代目シンガーとしてゲイリー・シェローンを迎え活動する。

rumblin @ blog-DLR

1998年「DLR Band」
ワーナーからついにドロップ。
前作までのような有名ミュージシャンは離れ(予算的にね)若いメンバーを起用していくことになる。
今までみたいに有名大物メンバーがなく、ジャケとかもアレなんで(笑)
チープな印象があるが内容は相変わらずグット。「Slam Dunk!」気に入ってます。
音的には一番「ハード」なアルバムかも知れない。

rumblin @ blog-ジョン

ジョン・ローリー。現在のジョン5。
後にMARILYN MANSONやROB ZOMBIEで活躍するが、変身ぶりにジョン5がジョン・ローリーとは最近まで知りませんでしたよ。自分はMARILYN MANSONとか聴かないんで。このアルバムでもエッヂのきいたギターを聴かせてくれている。
ドラムはレイ・ルーザー。レイも後にSTONE TEMPLE PILOTSやKORNで活躍している。
前作に参加していたテリーとジョンでほぼ半々づつ。

rumblin @ blog-マイク

もう一人のGはマイク・ハートマン。彼は2曲担当。
10日間でレコーディングした(やはり予算の問題か?)というから、
最初の一週間(5日)でジョン・バージョン・・・ジョンがG、マイクがB(Bの時の名前は「バーボン・ボブ」(笑)マイケル・アンソニーを意識したのかな?)
次の週はテリー・バージョン・・・テリーがG、ジョンがB(もう一人ベーシストが参加している)
・・・というカンジだったのかな。順番は逆かも知れませんが。想像です。
マイク・バージョンはGもBも本人なので別録かも知れない。
ジョンとレイの現在の活躍に対し、マイクは残念ながらすでに2000年に亡くなっている。
レコーディング時で22歳(?)という若い才能だっただけに残念。
幼い時から難病にかかり、あまり長くないと言われていたらしい。R.I.P
彼も一枚ソロアルバムがあるようだが未聴。いつか聴いてみたい。
(ジャケットの女優さんも亡くなっているとのこと)
ジョンとマイクはツアーには同行せずB:トッド・ジャンセン、G:バート・ウォルッシュという人が加わっている。

rumblin @ blog-バート

バート・ウォルッシュ。

rumblin @ blog-Dデイヴ

2003年「Diamond Dave」
基本的なメンバーはG:ブライアン・ヤング、B:ジェイムス・ロメンゾ、D:レイ・ルーザー。
曲によっては違うメンバー(トシ・ヒケタ、アレックス・ギブソン、ジェレミー・ザッカーマンなど)が加わったりしている。

rumblin @ blog-ブライアン

その中で地味な存在ながら良いプレイを聴かせてくれているブライアン・ヤング。なんだかんだ、結構長くデイヴをフォローしたんじゃないかな。
アルバムはレイトバックしたサウンドに仕上がっていて、これまたなかなか良いグルーヴを出している。
カバーが中心だがデイヴらしい方向性に戻っている。The Beatles、The Doors、スティーヴ・ミラーからジミヘンまで、「Crazy From The Heat」の拡張盤と言ってもいいでしょうか? アルバムタイトルからも初心に還るということなんでしょうかね。最後の2曲はボーナストラック扱いで1996年時にリリースしなかったものらしい。「Crazy From The Heat」に参加していたエドガー・ウィンター(サックス奏者)とも再演している。
それ故か(笑)、初期メンバーのスティーヴやビリーに再結成を呼びかけるのだが無惨にも断られる! 笑
ダイヤモンド時代の再現とはいかなかった。
スティーヴとビリーはこのころ一緒にツアーをしているのに。よっぽど嫌われているのね~。

2006年ころからまたVAN HALENへの復帰話が再燃。
VAN HALENも一時期サミーと寄りを戻したり、2007年ころからはまたデイヴと、時代が前後するが2002年にはなんとデイヴとサミーでツアー(サミー&デイヴ・ツアー笑)したり・・・うにゃうにゃむにゃむにゃ・・・そして、ようやく!
2010年ころになってやっとアルバムを作るという話になった。
マイケル・アンソニーがサミーと行動を共にしているので完全再結成ではないけど。Bはなんとエディの息子。VAN HALENはついに二世代バンドとなった。そのうち代替わりとかするんじゃない? 笑

rumblin @ blog-再結成

こうしてデイヴのソロキャリアをふり返ると、実にたくさんのミュージシャンに出会える。
同じメンバーで深めていくのもありだろうが、その時々の旬なミュージシャン、あるいは期待の若手ミュージシャンを楽しむのありですな。
逆にデイヴのシンガーとしての幅の広さみたいなのも楽しめるし。
そういう意味で、デイヴ側に立つとまた新しいメンバー、アレックス、ウォルフギャング、そしてエディのヴァン・ヘイレン一族との邂逅と言えなくもない。
27年振りの邂逅・・・。
そう、当時はDLどころかCD時代でもなく、アナログレコードの時代だったな。気が遠くなる・・・逆に言うと人類は30年足らずで回線で音を配信するというところまで来たのか??
でも、ニール・ヤングは現代の音質は最悪だとか言っていたな・・・まあ、いい。また逸れた。
(アメリカのネット環境は日本より実は良くないという話を聞いたから、その事を言っているのか?)

VAN HALENの最初の二枚のアルバムは過去からの継承を遺しつつ、80年代のメインストリーム・ロックの雛形になるという橋渡し的役を果たした。80年代のアメリカのロックのあらゆる要素(原形)がつまっていた。
その二人がまたコンビを組む。
2010年代に何を渡すのか? 遺すのか?
あの煌めきが再来するのか?
意表をついてサミー時代の延長だったりするのか?
お互い歳をとって、わりとフツーなのか?
な~んか消化不良だった96年みたいになっちゃうのか?
楽しみでもあり、心配でもあり、傑作かも知れないし、駄作かも知れない。
タワレコに行かなくちゃ!
ムフフフ・・・。

ま、とにもかくにも、
今夜は28年振りのVAN HALENにカ・ン・パ・イ・!(←80年代調の締め:全体的に意味不明、乾杯の意味もわからない)