こんにちは。五反田・品川エリアで和食の作り置き代行をしている、ルーマニ屋です。
今日は、私がいちばん大切にしている一品、豚の角煮のお話をさせてください。
日本に来たばかりの頃、私は右も左もわからず、言葉も文化も手探りの毎日でした。そんな私を、本当の家族のように受け入れてくださった日本のお母さんがいます。台所に立つ後ろ姿、出汁の香り、味見させてもらったときのあたたかさ。今でも忘れられません。
その方が「これ、覚えておきなさい」と教えてくださったのが、豚の角煮でした。
はじめて口にしたとき、本当に驚きました。お肉なのに、こんなにやさしくて、こんなに深い味があるのかと。とろけるような甘さの奥に、しょうがやお醤油の香りがふわっと広がって。「いつか自分の手で、この味を作れるようになりたい」。そう思ったのが、私が和食と本気で向き合うようになった原点です。
それから何度も何度も作りました。失敗もたくさんしました。煮すぎて固くなったり、味が濃すぎたり。でも作るたびに少しずつコツがわかってきて、いつの間にか、自分らしいアレンジを楽しめるようになっていました。
私のレシピの特徴は、昔ながらの作り方に「体にいいもの」をそっと足していくこと。せっかく手作りするなら、おいしいだけじゃなくて、食べた人が元気になれるものを作りたいんです。
今回は、前回よりもハーブを2倍に増やしてみました。
主役は豚バラ肉と、たこ糸でしばった豚肩ロースのかたまり。そこに玉ねぎ、長ねぎ、にんにく、しょうがをたっぷり。そして隠し味にりんごを加えます。このりんごと玉ねぎがじっくり煮込まれて溶けていくと、お砂糖だけでは出せない、自然でまろやかな甘みになるんです。味付けはヤマサのお醤油と、国産米の清酒。コクのある黒糖でやさしい甘さに仕上げて、香りづけにローリエ(月桂樹の葉)も加えました。
そしてここからが私のこだわり。今回使ったハーブをご紹介します。
しょうがは、体をぽかぽか温めて消化を助けてくれる、和食の名脇役。にんにくは元気の源で、スタミナをつけたいときの味方です。
そこに、ちょっと珍しいハーブを3つ。
ひとつめはカルダモン。「スパイスの女王」とも呼ばれていて、胃腸をやさしく整えてくれると言われています。こってりした角煮の後味を、すっきりさわやかにしてくれるんです。
ふたつめはヒハツ(ナガコショウ)。体を内側からあたためて、血のめぐりを助けてくれると言われるスパイス。冷えが気になる方や、寒い季節の食卓にぴったりです。
みっつめはアニス。甘くやさしい香りが特徴で、お腹の張りをやわらげ、消化を助けてくれると言われています。この香りが、お肉のうまみをぐっと引き立ててくれるんです。
こうしてコトコト煮込んだお皿が、こちらです。
とろとろにほぐれる豚の角煮、味のしみ込んだ大根、ほっくりした根菜、厚揚げ、まろやかな煮卵、しゃきっとしたたけのこ、わかめ、青ねぎ、そえもののレタス。ふっくら炊いたごはんと、わかめ・お豆腐・油揚げのお味噌汁を添えれば、心も体もほっとする一汁一菜の和定食のできあがりです。
同じ角煮でも、ハーブをひと工夫するだけで、香りも、食べたあとの心地よさも変わります。お母さんから受け継いだ味に、私らしさを少しずつ重ねていく。その時間が、私はとても幸せです。
外国人の私だからこそ、季節の食材とハーブをいかして、ていねいに和食を作りたい。それが、私のおもてなしの気持ちです。
長くなりましたが、最後まで読んでくださってありがとうございます。
もし「うちでもこんな和食が食べたい」「忙しくて食事の支度まで手が回らない」「離れて暮らす家族の食卓が気になる」——そんなふうに思ってくださった方がいたら、よかったらお気軽にお声がけください。五反田・品川エリアで、作り置き代行・料理代行をしています。
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次は、どんな季節の一品をご紹介しようかな。また読みにきてくださいね。
※ハーブの働きは一般的に言われているもので、効果効能を保証するものではありません。アレルギーや体調が気になる方は事前にご相談ください。
