この物語は、PSO2のフレンドのキャラクターで構成された・・・
ほぼ、なんでもありな物語である。
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【PSO2】ブログ小説 宿屋 1クール
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ウォルラス
19歳の男性。この小説の主人公。
正義のアークスへと入隊するが、研修時の単位不足で解雇となる。
ネロと出逢い再就職を果たすが、そこはブラック企業であった・・・
再就職先で恋人である白夜と再会を果たすが・・・
山田ギン
kill‐0032型、シロガネ
(別名 ウイルスバスタープログラム、白血球王)
38歳の男性(アンドロイド)
金時豆(あんこ)をご飯にかけて食べるのが好物とされる為、
ギントキと食堂で呼ばれている。時に親しみやすく時に厳しい社長。
宿屋17話
「ブラック企業も改善中と言えば、グレーに見える!」
本編
ウォルラスは、ゆっくりと社長室を後にした。社長から直々に運営理念を教わった。
ここの企業が人の為に働く仕事であり、感謝のキモチを忘れない心構えを持っていることは、ウォルラス自身も良く解った。
ここの企業が、ネットで騒がれている程、ブラック企業ではないという事は良く解ったが・・・
肝心な仕事の内容が解らない。
ウォルラス
「誰かに、教わらないと・・・・」
ウォルラスが、社長室の前でぼんやり立ち尽くしていると・・・
そこに、やってきたのは、昼ご飯が終わったばかりの副社長の恋華とOJT担当のネロであった。
ネロ
「いやー・・・スミマセンね。ヒレカツご馳走になっちゃって・・・」
恋華
「あはは・・・いいよ、流石にビーフカレーにヒレカツ、コロッケ、ソーセージのトッピングは多すぎたかなと思ってw」
ネロ
「あはは・・・いやぁ・・・確かにトッピング多すぎでカレーそのものが見えてませんでしたねw」
恋華
「トッピングでいうなら、ネロの福神漬けのトッピングもヤバイでしょ・・・カレーなのか、福神漬け丼なのか解らんよw・・・てか、ヨシギュウ(吉野家の牛丼)とかでも紅ショウガ盛るタイプでしょ?」
ネロ
「いや・・・ヨシギュウは、紅ショウガをかけて、初めて完成です!かけないと・・・意味がないw・・・・ん?おぉ、新入りぃ。どーした?」
ネロは、ウォルラスが困って立ち尽くしているのに気づいた。
ウォルラス
「あ・・・ネロさん、副社長(恋華)・・・いやぁ・・・その、運営理念を聞き終わったのですが・・・この後、どーすればいいですか?」
ネロ
「あぁ・・・じゃあ、仕事しようかw」
恋華
「オイw」
ネロ
「え?」
恋華
「あの・・・まだ、仕事教えてないw」
ネロ
「え?マジっすか・・・半日経つのに・・・」
恋華
「いや・・・OJTは、アンタでしょw」
ネロ
「あ・・・・そうか・・・よし新入りぃ。タバコ吸うか?」
恋華
「いや、未成年だから・・・」
ウォルラス
「あ・・・吸いません。」
ネロ
「あーそっか・・・じゃあ、俺さ一応まだ休憩時間中だから喫煙室で仕事教えるから、ちょっと来いよー・・・」
ウォルラス
「あ・・・・はい・・・・」
恋華
「うわ、可哀そう・・・タバコ吸わない子を、喫煙室の・・・あの、不良の溜まり場に連れてくの?」
ネロ
「うーん。新入りぃ・・・ウチは、ブラック企業って騒がれてるの、知ってるだろ?今、業務改善中なんだよ・・・だから、休憩は1時間とる!解ったな?」
ウォルラス
「はい!」
ネロ
「よーし。ジュース買ってやるから、喫煙所来い。」
恋華
「・・・・w」
喫煙所には、柄の悪そうなロンゲの男がヤンキー座りでタバコを吸っていた。
「・・・・・・・・・・・」
ウォルラス
「あ・・・初めまして。新人のウォルラスです。よろしくお願いします。」
ネロ
「おぉ・・・そーいう事だから、ヨロシクな・・・このロンゲの兄ちゃんは、フリーザっていう名前なんだ・・・」
ウォルラス
「え?フリーザって・・・本名ですか?」
「フン・・・バカも休み休み言え・・・・」
ロンゲの男は、尖った口調で言い放った。
ネロ
「オイ。冗談だよー」
「ゴホン、お初にお目にかかります・・・ワタクシの名は、邪武乃隆聖(じゃぶのjabりゅうせい)と申します。以後お見知りおきを・・・中尾 隆聖(フリーザ)ボイス」
ウォルラス
「あ、邪武乃さんですね。ヨロシクお願いします・・・」
邪武乃隆聖
「おや?先輩さんより・・・しっかりと挨拶出来るじゃありませんか?お歳は、幾つですか?」
ウォルラス
「あ・・・19歳です。」
邪武乃隆聖
「ほぅ・・・これは、ウチのゼノさんと同年齢?でしたかね?・・・・まぁ、近いウチに顔を合わせる事もあるでしょう・・・・」
トントン。
ウォルラス達が、喫煙所で会話してると、ノックの音が聞こえてきた。
「失礼します・・・」
喫煙所に一人の青年が入ってきた。
髪の色は、グレイで顔は優しそうな表情をしている青年だった。
邪武乃隆聖
「おや?ゼノさん・・・書類の方が出来たようですね・・・丁度良い・・・たった今新人の方が入ってきた所です・・・ご挨拶を・・・・」
ゼノ
「ゼノ=スカイブレイドです。・・・邪武乃さんの直下に配属しています。ヨロシクお願いします・・・」
ウォルラス
「ウォルラスです。所属は、ネロさんの班だったと思います・・・」
ネロ
「いや・・・思いますじゃなくて・・・」
恋華
「自信持って言えよw」
ウォルラス
「・・・あ、スミマセンw」
ネロ
「やりなおしだw・・・自己紹介w」
邪武乃隆聖
「フ・・・w」
ウォルラス
「ウォルラスです。ヨロシクお願いします。」
恋華
「短いw」
邪武乃隆聖
「さてと・・・ゼノさん。出来上がった書類の方を、見せていただけますか?」
ゼノ
「はい。」
邪武乃隆聖
「ほぅ・・・随分と、大雑把な纏め方ですね・・・この、書類・・・結論、経緯、今後注意点の順序に直してもらえますか?」
ゼノ
「はい・・・・」
邪武乃隆聖
「あと、書類にアナタの感情的な意見は要りません・・・事実のみを完結に纏める事です・・・この企画書。作り直しです・・・」
ゼノ
「・・・・・・・・・・・・はい。」
邪武乃隆聖
「提出期限は・・・・」
ウォルラス
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
邪武乃隆聖
「本日の17:00まで・・・します。お昼の休憩は、挟むのは、ご自由に・・・・」
ネロ
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
ゼノは、邪武乃隆聖の丁寧な口調であるが、高圧的な言い方に完全に委縮されてしまった。
その若干重い空気に恋華が口を開いた。
恋華
「ゼノ!とりあえず、昼ご飯食べなw・・・それからで良いから書類は・・・・」
ネロ
「おぉ!食え・・・・書類は、ぶっちゃけなんとかなるって・・・」
ネロも続けて言った。ゼノは、一度職場を休みがちになった経緯もあり、遅れを取り戻そうと必死だった。そのタイミングで新人ウォルラスが入職してきた。
ゼノのOJTである、邪武乃隆聖は、仕事の成果に拘るタイプだった。
勿論、新人から仕事に関して抜かれること等は、許されない。
ゼノは、最近入ってきた新人・・・白夜、ケビンに仕事の速さでついに抜かれてしまった。
「アナタ・・・後から入ってきた新人から、抜かれて・・・」
「・・・・恥ずかしくないのですか?・・・・良いのですか?このままで・・・」
邪武乃隆聖の言葉、ゼノの胸に突き刺さる。
俺だって、負けたくない・・・
ゼノ
「俺・・・頑張ります!必ず、ちゃんとした書類を提出して見せます!」
邪武乃隆聖
「・・・懸命な回答です・・・私を失望させないで下さいね・・・」
ネロ
「・・・・・・・・・・・・・・・・・」
ゼノは、喫煙所を後にした。
ウォルラス
「あの・・・話が戻るのですが・・・・俺って、何すれば良いですか?」
ネロ
「あー、仕事の説明だったな・・・うーん。ここって、まぁ何でも屋さんなんだよなー・・・」
ウォルラス
「はぁ・・・・」
ネロ
「依頼をもらって、その仕事をこなすから・・・その時来た仕事をやる。」
ネロ
「それだけなんだよな・・・」
ウォルラス
「・・・・・はい・・・」
恋華
「うーん。その説明であってるね。・・・まぁ、ネロや、隆聖さんみたいに役職ポジションになるとまた別の仕事があるけど・・・当面は、ウォルラスは事務所に降りてきた仕事をこなすだけ・・・」
ウォルラス
「・・・・・・うーん。イメージが・・・・」
恋華
「イメージは、派遣会社みたいなカンジね・・・人が足りない時に、そこ会社に行って・・・契約期間中は、そこで戦力となって手伝うのよ。まぁ、ファミレスのキッチンとか、コンビニのレジ打ち、引っ越しの日給バイトとか・・・イロイロな場所にへ行って、その依頼をこなすの・・・」
ウォルラス
「なるほど・・・派遣会社に近いんですね。」
恋華
「うん・・・ただ、ウチの場合は・・・派遣会社と違って、派遣雇用期間を短めにしてるから・・・通常の1年とか3年とか・・・そーいう長いのはやってないのー。」
ウォルラス
「ほぉ・・・・」
恋華
「ウチの仕事は、大きく分けると2つで・・・・」
契約した現地で手伝う、短期間補充員としての労働
(引っ越しや、飲食店日割りバイト、芸能人等のイベント会場の設置の手伝い)
ウチの事務所内で行う、軽作業
(ダンボールの箱詰めや、みかんの袋詰め等)
恋華
「・・・・と、まぁこんな感じ・・・・だから、その時来た仕事をやるのよ・・・まぁ、重労働過ぎるのと契約すると・・・社畜もあるから・・・それで、退職した人がネットに書き込むとブラック企業として干されるの・・・w」
ウォルラス
「なるほど・・・ブラック企業の理由が、なんとなく解ってきました・・・・」
ネロ
「まぁ・・・ウチが、仕事量でブラックなのは、マジだ・・・でも仕事を途中で放り出す奴は・・・どこに行っても・・・辞めちまう。」
ウォルラス
「・・・・・・・・」
ネロ
「俺は・・・仕事に不満を言い続ける連中のキモチも解るが・・・不満の無い仕事って、ホントに存在するのか解らねぇ・・・どこの企業もブラックに近いグレーゾーンってあると思うぞ?」
恋華
「まぁ・・・ウチは、ガチでブラックな時もあるけどねw」
ウォルラス
「・・・・・・・・・・・・・・・・」
(そういえば、白夜さんは・・・結構ここの仕事続いてるな・・・)
こうして、ウォルラスの初日の仕事は終わった。
初日であった為、仕事らしい仕事は無く・・・オリエンテーションだけで終わった。
しかし、慣れない場所で難しい話しを聞くのは疲れる・・・
ウォルラスは、ベッドに横になった。
あー・・・疲れた・・・・
ブーンブブーン
ブーンブブーン
ウォルラスのスマホが、バイブの音を立てた。
この特徴的なバイブは、LINEである。
LINEが、20件も溜まっていた。
なんだか、怖い・・・・
とりあえず、見てみた。
1件は、白夜だった。
お仕事お疲れ様。今日はゆっくり休んでね。
新しい職場で新しい出逢い
そして、新しい生活がスタートしようとしている
ウォルラス・・・
しかし、その先に待っているモノは・・・
次回へ つづく