ブログ小説です☆

 
前回は、文化祭の学校行事から一変し、なかなか激しい展開だったかと思いましたが・・・いかがでしたか?
 
前回のお話しを読んでいただけると
今回のお話しが、より楽しく読めるかと思います!
 
前回のお話は、こちら
54話「渋谷実尋の長い1日」
 
 
一話から読みたいかたは、こちら

https://ameblo.jp/rum-xxx-03/entry-12439136779.html

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【本編】
「おはよう☆」
「おはよ!」
 
11月半ばとなる、ここ「共有鯖船学園」では、文化祭が終わり、日常生活に戻りつつあった。
1限目のホームルームに間に合うように駆け足で教室に向かう者や、余裕を持って教室で過ごす者と様々だった。
 
クラスメイト同士、文化祭での交流もあり以前に増して仲良くなる者がいる中・・・
 
「・・・・・」
「・・・・・」
新宿ネロと渋谷実尋、この二人は、顔を合わせると何故かお互い視線反らし、教室へ入っていった。
 
「おはよう!!ネロっちー」
「新宿、おはよ・・・どーした?最近・・・」
クラスメイトの秋葉と上野がネロに挨拶をした。秋葉と上野は、文化祭でネロと同じくBグループで共に店番をやった事もあり、以前より交流を持つようになった。
 
「お!!おはよ・・・ん?どーしたって、何がだ?」
ネロは、上野に聞き返した。
 
「またー・・・とぼけちゃってー!!」
秋葉は、目を細くした。
「おい、新宿・・・最近、渋谷(実尋)と、何かあったのか?・・・最近、お前らさぁ・・・以前よりよそよそしいぞ?」
上野は、ネロに疑問を明確にして伝えた。
 
「ん?・・・」
ネロは、実尋の方を見たが、実尋はネロの視線に気付き視線を反らした。照れながら視線を反らすというムードでは無く、明らかに「関わりたくない」という感じである。
ネロも、そんな実尋を見て顔をしかめた。
「別になんともねーよ・・・いつもと変わらないさ。」
ネロは言ったが、上野と秋葉は、顔を見合せた。
「いやいや、可笑しいだろ?」
「そーだよ!ネロっち、渋谷(実尋)とカナリ仲良かったじゃーん・・・文化祭終わって急に・・・気まずくなった~っていうかさー」
上野と秋葉は、最近のネロと実尋の変化が気になり、疑問を投げかけ続けた。
 
そんな中、1限目が始まるチャイムがなり、担任の目黒ギンがやってきた。
「ほら、お前ら席につけよ☆」
ネロにとっては、質問攻めから逃げる口実となった。
 
 
 
☆☆
 
 
その日から、一週間程たった。
昼休みの事だった。
 
食堂に移動しようとする恋華をネロが呼び止めた。
「ん?話ってなによ・・・私、これからみひろんとお昼食べに行くんだけど・・・」
 
「あ、あのさー最近、代々木さんに会ったりとかしなかったか?」
ネロは、恋華に聞いた。
 
「代々木のおばちゃん?・・・最近会ってないけど、どーかしたの?」
恋華はネロに聞き返した。
 
「実は、代々木さん・・・最近LINEとかしても、返事が来ないっていうか・・・一週間以上、音信不通でさ・・・」
ネロは、頭をかきながら眉間にシワを寄せた。
 
 
実は、ネロが代々木詩織と最後に会ったのは、(前回のお話し)実尋が後から追いかけてきた時の事であり・・・
その時以来、ネロは代々木詩織と会っていないのだ。
 
「ふーん・・・アンタ、代々木さんとLINEのやりとりしてたんだ・・・」
実は、恋華はネロが代々木詩織とお忍びで交際している事は知らなかった。知っているのはネロから直接聞いた実尋と、その話しが聞こえたギンだけである。
 
「あ、あぁ・・・まぁ、代々木さん・・・近所だし、割と仲良いからな~恋華、お前代々木さんとLINEとか交換しないのか?」
 
「私、あんまりLINEとかしない方だし・・・近所の隣人ってくらいで、そこまでは・・・それに、LINEってさ、特定の仲の良い人同士でやるモノでしょ??」
恋華は、普通に答えた。
 
――特定の仲の良い人同士か・・・うーん・・・そういえば、恋華には俺と代々木詩織さんが付き合っている事言ってないしなー・・・ってか、あまり公(おおやけ)に出来る関係でもないしな・・・
ネロは、少し目を逸らし冷や汗をかきながら、「ハハハ」と軽く笑った。
 
「あっ!それより・・・大崎くんよ!!大崎くん、3日前に早退して、それから学校に来てないのよー!!・・・もうすぐ、生徒会の選挙があるのに・・・風邪でも、引いちゃったのかな?」
恋華は、心配そうに聞いた。
 
「大崎・・・最近、学校来てないのか?アイツ、健康男子ってイメージで風邪とか引かなそうだけどな・・・」
ネロは、少し上を向いて話した。
 
「とにかくー!アンタ達男同士で、仲良いんだから・・・大崎くんの事解ったら、直ぐに!!私のLINE(連絡)してちょうだい!」
「お・・・オマエ、LINEとかあんまり好きじゃないんじゃないのか?」
「大崎くんの事は、別なの////・・・と、とにかく・・・直ぐに、私にLINEする事・・・」
恋華は、ぐいっと身を乗り出し人差し指をネロの鼻の穴に「ズボッ」っと突っ込んだ。
 
「ぐぐぐぐ・・・・」
 
「恋華ぁ~☆」
ネロが、鼻の穴に激痛を感じていると、実尋の呼ぶ声が聞えようやく鼻の激痛地獄から解放された。
 
理不尽にも「あー、汚いわね・・・」と自分で鼻の穴に突っ込んだ指をネロの制服でゴシゴシと拭いて、実尋の方に駆け寄って行った。
「みひろ~~ん☆」
 
 
「ったく、ぐわっ・・・痛っ~・・・こりゃ、鼻血が出ても可笑しくないレベルだぞ・・・」
「・・・・・・・・・・・」
ネロは、実尋と恋華がお昼休みの食堂に向かっていく様子をぼんやり見届けてから・・・
「久しぶりに、保健室でもいくかぁ・・・・」
 
ネロは、恋華による鼻の穴への攻撃を診てもらうという理由もあるが、3日前に早退して以来、学校へ来なくなったという大崎秀の事についての情報を保健室の担当の大塚知恵から聞こうと思ったのだ。
 
 
 
「あら、久しぶりじゃな~い☆どーしたのデスか?」
ネロが保健室を訪れると、保健室担当の大塚知恵がやってきた。
 
「あ・・・ちょっと、恋華の奴に鼻の穴を・・・」
「うわっ・・・・ちょっと、赤くなってるデスね・・・喧嘩デスか?」
知恵は、ネロの顔を両手で支えて、ゆっくりとネロの鼻を指で触った。
 
「////////////・・・あっ、いや・・・特には、なんでもないんですが・・・たまたま勢いで指が・・・」
ネロは、知恵の顔が近くに寄ってきたので、つい赤面してしまった。
知恵と二人きりで、保健室で話すのは4月以来だろうか・・・
やはり、他の女子生徒が持っていない大人の魅力を持っている。現在ネロが(お忍びで)交際している代々木詩織とは、また別の雰囲気を漂わせる。
 
――やっぱり、ちえモン先生は綺麗だ・・・!!って、いうか・・・俺はもしかしたら、こーいう、大人の女性に惹かれるタイプなのか?
 
「ん~・・・鼻の奥の方は、問題ないみたいデスね☆・・・シップを貼るのも、鼻だと難しいので、このまま様子を見ましょう♪・・・痛みが強いなら、氷とかで・・・冷たいタオルで冷やしマスか?」
知恵は、ネロの顔をじっくり見ながらニッコリと笑った。
 
「あ・・・すみません。ありがとうございます・・・・」
 
「あ、そのちょっとお伺いしたい事があるのですが・・・」
ネロは、知恵に訊ねた。
 
「???」
「大崎・・・あ、進学科の大崎秀くん、3日前に早退してから・・・学校に来ていないそうなんですが・・・」
ネロは、大崎秀の不登校について知恵に訊ねてみた。
 
文化祭が始まる前日に、大崎秀達とガストへ夕食を食べに行った際・・・ネロは、秀から・・・
 
-食いながらで良いから、お前に実は話したいことがある・・・実はな、俺・・・夏休みの旅行に行った時・・・2日目の夜の事なんだけど・・・
ちえモンと会っていた・・・-
 
と打ち明けられたのだ。
 
本来、研修だった大塚知恵が、こっそり大崎秀と密会していた事があるなら、ここ最近、大崎秀に何か変化があるとしたら・・・大塚知恵が関係していると、ネロは直感したのだ。
 
「あら、大崎くん・・・お休みだったのデスか?身体の調子でも悪いのかしら?」
「えっ??」
ネロは、大塚知恵から情報を聞きに来たのだが、知恵は初見であったという様子である。
 
結局、知恵から大崎秀の情報を得る事は出来ないまま保健室を後にするネロ。
ネロが保健室を出たと思ったら、ポケットの中のスマートフォンが、独特のバイブ音を出した。
 
「ん?保健室を出たと思ったら・・・恋華からのLINEか、アイツから連絡なんて珍しいな・・・」
ネロは恋華からのLINEを読むと・・・
 
「大崎くんの事なにか、解った?保健室行ったんでしょ?」
 
「って・・・オイオイ、どこかで見てるのか?」
ネロは、慌てて返事をした。
 
「保健室に行く口実を作る為に、ワザと・・・汚れたアンタの鼻の穴に指突っ込んだのよ。ところで、何か解ったの?」
 
「ったく・・・なら、自分で行けよ!っていうか・・・何の情報も得られなかったぜ・・・それどころか、ちえモン何も知らないみたいだったぜ?」
ネロは、スマートフォンで返事をした。
 
「収穫なし・・・ホント、アンタ使えないわね」
 
「って、うるせーよ!」
ネロは、スマートフォンに向かって少し怒りながら返信をした。
 
「私の勘だと、十中八九・・・何か知ってるのは、ちえモン先生だと思うわ・・・」
 
「!!」
――やっぱり、恋華も同じ考えか・・・・俺も、そうだと思うんだけどな・・・
 
「学校意外で、大崎くんに何かがあったんだと思うの。そーじゃなかったら、大崎くんが学校に来ないなんて考えられない」
 
ネロは、「ふーっ」とため息をついて、恋華に返信を送ると静かにスマートフォンをポケットにしまった。
――オマエ(恋華)が大崎の事心配なのは、よーく解ってるよ☆オマエ(恋華)、アイツ(大崎)の事大好きだったもんな・・・大崎の事心配してるのは、俺も同じだよ・・・
 
 
 
☆☆☆
その夜の事だった。
――さ~て、明日は日曜日だし・・・詩織さんからも、なんだか連絡来ないし・・・やること無いし、パソコンでオンラインゲームでもやろうかな・・・なんだか解らないけど、ミクミクさんがゲームに復帰してるんだよなー。グレイコフ(鯖学に留学していたが、5月にフランスに帰国した男性)、フランスでゲームでもやってるのかな?まぁ・・・あんまり、私生活とか内情を聞くのも、御法度だしな・・・
ネロは、パソコンの電源を入れようとした時・・・
 
ピンポーン
 
玄関の方から、チャイムが聞えてきた。
 
――誰だろう?こんな夜に・・・
ネロは、玄関の方へ向かった。ドアについている小さな丸い覗き窓から外の様子を覗くと、ドアの前には大崎秀が立っていた。
 
「大崎!どーしたんだよーー」
ネロは、ドアを開けた。
 
「いやー、スマン・・・新宿!匿ってくれんか?」
大崎が合掌しながら、頭を下げた。何か事情があるのだろう・・・と思いネロは、秀を部屋に入れた。
 
「スマンスマン・・・・実はな・・・家出してきたんだ―!少しの間、ここに泊まらせてくれ!」
秀は、懇願した。
 
「家出って、どーしたんだよ・・・学校でも結構みんな心配してたぞ・・・」
「ハッハッハ・・・まぁ、イロイロあってな・・・新宿(ネロ)の家は、一人暮らしだったの思い出してな・・・親が居ると、親同士の連絡で・・・俺の居場所がバレると、家出の意味が無くなってしまう・・・。」
秀は、頭をかきながら話した。
 
ネロは、とりあえず・・・学校で心配をしていた恋華には、LINEをしていたで知らせる事にした。すると・・・
 
 
どんどんどん
 
外側から窓を叩く音が聞えてきた。
 
「なんだ?新宿・・・ベランダに誰かいるのか?」
大崎が物音に気付く。
 
「!!!おい・・・・まさか・・・」
ネロは、窓から誰が来たのか予想がついてしまった。
ネロが、窓を開けると
「お邪魔します!」
勢いよく、予想通りの人物が入ってきた。LINEで連絡した恋華である。
 
「大崎くん!学校でみんな心配してたわよー!」
窓を開けたネロを通り越して、秀の方へ駆け寄った。
 
「お・・・おい、オマエ(恋華)どっから入ってきたんだよ・・・・」
「窓からよ!今、見たでしょ。」
「いや・・・そーいう、問題じゃなくて・・・ちゃんとドアから入って来いよ・・・」
「最短経路よ☆私の家、そこ(向かい側)だから、最短距離で言うと、電信柱登って窓から入るが、一番早く着くのよ。」
「最短経路って、カーナビじゃないんだから・・・、そー言う問題じゃ・・・」
恋華の非常識な物言いに、半ば呆れながらツッコミをするネロ。
そんな様子をじっくり見ながら、高らかに笑う秀。
 
「ハッハッハ・・・相変わらず、仲が良いなオマエらー☆」
「//////よかった~大崎くん・・・・元気そうで☆」
秀が、明るく笑う様子を見て安心する恋華。
 
「とりあえず、少しの間・・・・ここに泊まる事にした。目黒(恋華)も・・・先生(目黒ギン)には、言わないでくれよ・・・」
「!!・・・お、大崎くん・・・ネロの家に泊まるの?・・・じゃあ!私も、今夜ここに泊まるわ☆」
「おい・・・なんで、そーなる!」
「アンタが、万が一・・・・大崎くんに、襲い掛からないとも限らないでしょ?」
「ハッハッハ・・・大丈夫だ!新宿とは、割と気の合う方なんだ・・・このまま、ここに泊まり続ければ・・・俺と、新宿のハッピーエンドが完成しても、決して不思議じゃないくらいだぞ☆」
「え・・・お、大崎くんとコイツ(ネロ)のハッピーエンド!?」
 
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「おい、恋華、想像するな・・・」
 
 
 
 
 
 
ここからは、恋華の想像の男二人のエンディング
 
上半身裸のネロ
「ほら、起きろよ・・・朝だぜ☆ったく、オマエ・・・結構朝に弱いよな・・・」
 
上半身裸の秀
「ハハハハ・・・・そーなんだよ。完璧に見える俺にも、どーやら弱点があったようだ・・・」
 
上半身裸のネロ
「自分で、完璧っていうなよ・・・」
 
上半身裸の秀
「それは、そーと・・・・そろそろ出勤の時間だな。遅刻したら我らが店長、貴公子(プリンス)除闇に怒られちまうな・・・」
 
――そう、大崎くんは、高校時代の家出をきっかけに、ネロの家で同棲する事になり・・・あれから、7年共働きをして暮らすようになった。
 
――二人の就職した場所は、除闇の経営する喫茶店だった。
 
除闇
「遅い・・・・15分前には、持ち場にスタンバって居ろと言ったハズだ・・・・30分前には、最低でも職場に居ろ・・・」
 
ネロ
「あ・・・・すみません。」
 
「俺が、寝坊しちゃったせいで・・・・」
 
 
――私と、みひろんが来客として入ると・・・・熱心に、働くアイツの姿があった・・・
 
ネロ
「いらっしいませー☆お?渋谷(実尋)と恋華か・・・久しぶりだな・・・・ご注文は何になさいますか?」
 
――注文を手早く聞くと、アイツは調理場の方へ向かっていった。
 
ネロ
「いやー立ち仕事って、足腰にくるな―☆・・・帰ったら、また俺の足の裏を踏んでくれよー☆」
 
「おう☆お安い御用だ!オマエを先に踏んだ後は・・・今度は、俺のも、踏んでくれよー☆」
 
――私は、みひろんと雑談しながら、二人の奇妙な会話が聞えてきた。どーやら、誠実な大崎くんにまで、アイツ(ネロ)の性癖が写ってしまった様だ・・・仕事が終わると、お互いに服を脱いで踏み合っているのだと思われる。
 
ネロと秀
「やっぱり、仕事の後は・・・・踏まれたいよなぁ~/////」
 
恋華の想像したエンディングfin
 
「・・・・・・・・・キモイ」
「勝手に想像するなよー!!」
 
「ハッハッハ・・・・目黒(恋華)中々の名エンディングだったぞ☆・・・実は、俺は部屋の中では服を脱ぐタイプなんだ☆・・・・ちょっと、失礼・・・」
秀は、高らかに笑いながら上着を脱ぎ始め、上半身裸になった。
 
「おい!いきなり、脱ぐなよ!!」
「//////////////」
 
「ハッハッハッハ・・・・流石に、女性の居る手前だ・・・・ズボンは履いておくとしよう・・・」
「おい!恋華が居なかったら全裸になっていたのか?」
「////////////////////////」
 
「実はな、部屋の中で全裸で過ごすと・・・常に見られているという感覚が無意識に働いてな・・・・身体が引き締まっていくんだ」
「・・・・・ホント?」
「あぁ☆ホントだとも!」
「わ、私もやってみようかな・・・・」
「やるなーーー!!!・・・・・っていうか、大崎も上着を着ろー!これ以上風呂意外で服を脱ぐなら追い出すぞ//////」
 
「はっはっは・・・・悪かった・・・そうだよな。一応他人の家だしな。服は着るよ☆」
秀の引き締まった大胸筋に、赤面する恋華と的確にツッコミを続けるネロ。
ネロの言っている事は正論である事を認めた秀は、上着を再び着始めた。
 
「それは、そーと・・・・さすがに、3人分となると・・・家にある食料じゃ少ねぇーな・・・ちょっと、コンビニに買いに行ってくるから、オマエら(恋華と秀)ゲームでもしながら、家で待ってろ・・・・」
ネロは、手早くマフラーを撒いて玄関で靴を履き始める。
 
「さぁ☆・・・お、大崎くん・・・何して遊ぼうか///////」
「ほぉー・・・新宿(ネロ)の家は、随分ゲームがあるな・・・ジャンルも幅広い・・・・」
恋華と秀は、ネロの部屋のテレビの下にある家庭用のゲーム機を出し、近辺に置いてあるゲームソフトを見始めた。
 
「ふふふふ・・・・まぁ、そーだな・・・二人きりの、時間だ・・・せっかくだから、俺はゆっくり買い物に行ってくるとしよー・・・・」
 
「!!!!・・・・お、大崎くんと・・・二人きり/////・・・・」
恋華は、「二人きり」というキーワードに敏感に反応して、秀の顔を見た。
 
「ん?どーした???」
(今は、上着を着ているが)先程まで、大胸筋をさらしていた男(秀)が爽やかに微笑んだ。
「/////////////////////////////////////////お、大崎くん・・・何か飲みたい物とかない?アイツ(ネロ)人の好みを・・・き、聞かずに行っちゃったから・・・ま、全く使えない駄犬よね・・・か、買い物も・・・出来ないなんて・・・・」
恋華は、顔面が真っ赤になり・・・玄関を出て外を歩きだしたネロを飛ぶように追いかけてきた。
 
「お?恋華どーした?・・・・・おわっ!?」
ネロは、いきなり恋華に後ろから蹴り飛ばされた。
 
「アンター・・・いきなり、買い物に行くやつがあるか!!買い物にいくなら・・・まず、・・・・」
「まず・・・なんだよ・・・・」
ネロは、恋華から蹴り飛ばされた後、何事もなかったかのように起き上がり冷静に聴いた。
 
「とにかく!!大崎くんは、せっかく来てくれたお客様なのよ!!もっと、気を使って・・・何か食べたい物ある?とか・・・聞いてあげて・・・」
「あー・・・ワリィ・・・大崎と二人きりじゃー・・・恥ずかしかったか?そんで目も合わせられなくて、間が持たなくなったか・・・」
「//////!!」
恋華は、ネロから即図星を言われさらに真っ赤になった。
 
「んんんんんん(怒)!!」
恋華は、両手を伸ばしネロの頬を摘まんで両サイドに果てしなく引っ張ろうと試みるが、ネロも恋華の両手両足の動きをよく見ており、恋華の両手を自分の顔に届くより先に、しっかり恋華の両手を抑えた。元々170代後半から180近くあるネロの身長に対して、恋華の身長は150の後半くらい(160代より低い)ため、両手をネロの顔に届かせるために、カナリ背伸びするか、軽くジャンプする必要もある・・・そーいった予備動作を良く観察すれば、恋華の動きは捉えられない事は無いのだ。
 
「ほーら。ほーら。どーした・・・・降参かー☆」
ネロは、恋華の両腕を持って少し高く上げる事で、恋華は足が地面につかなくなる。
 
「んー(怒)んー(怒)」
恋華は、宙でブラブラと揺らされながら、怒りのうめき声をあげているだけだった。
 
 
そんな様子を、ネロと恋華の様子を窓から覗きながら、静かに笑う秀。
 
 
☆☆☆☆
 
 
 
「ただいまー☆大崎くーん!沢山買ってきたよー☆」
恋華とネロは、コンビニからネロの部屋に戻ってきた。
 
「コンビニって・・・なんか、つい・・・色々買っちゃうんだよなー・・・恋華の奴、御菓子ばっかり選ぶからよー!これでも、減らした方なんだぜ・・・って・・・あれ?」
「大崎の奴、俺の敷きっぱなしだった布団で寝てやがる・・・・ったく・・・・・」
 
「ふふふふ☆大崎くん・・・可愛い☆寝顔を拝見・・・・☆」
恋華は、希少な秀の寝顔を見ようと顔を覗き込むと
「・・・・・・・・っ!!」
 
 
「おーい・・・・恋華、とりあえず・・・飯食おうぜ?コンビニ弁当に・・・ウチの炊飯器のご飯をちょっと足して・・・買ってきた御菓子とか食えば、割と足りるだろ?」
「私ったら・・・バカみたい・・・・大崎くんのキモチなんて何も考えないで、無神経に・・・・」
 
「・・・・・・?」
「大崎くん・・・・泣いてたんだね・・・・」
 
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
秀の顔は、良く見ると泣きつかれたかのように、目から涙が流れ落ちている跡がハッキリあった。
 
「・・・・・・・そーいや、家出したって・・・言ってたもんな・・・・」
「きっと、アンタ(ネロ)の家に来たって事は・・・アンタに聞いて欲しかったのよ。なのに・・・私ったら、押しかけて・・・・」
恋華は、悲しそうな顔でネロの方へ振り向いた。
 
――恋華・・・オマエは、充分相手の事を考えようとしている・・・いい子だよ・・・
 
 
 
――・・・・・っ!!ホントに無神経なのは・・・
 
 
 
 
 
 
 
 
     
――ホントに無神経で、周りの事に気を配って無(ね)ぇのは、俺の方だ・・・
 
「きっと、今回の大崎くんの抱えている事なんて・・・私じゃ、力になれないし・・・話すらしてもらえないと思うの・・・・」
「そんなこと・・・・オマエ(恋華)だって、何か力になろうとして・・・・」
「ううん・・・いいの。それは、もう・・・・その代り、アンタが大崎くんの力になってあげて・・・・」
 
「・・・・ああ☆」
「よし!じゃあ・・・今度、アンタがみひろんと・・・もしも、喧嘩したり仲たがいしたら、まぁ・・・アンタ達仲良いから大丈夫だと思うけど・・・私が、フォロー入れてあげる!」
 
 
 
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ふっ・・・」
 
――アンタ達仲良いから大丈夫・・・・かぁ・・・ふっ・・・恋華・・・オマエのフォローっての、今の俺には、直ぐにでも必要かもな・・・・大崎の事は、男同士で俺がなんとか話聴くから、オマエのフォローって奴は・・・当てにさせてもらうぜ☆
 
「おう!サンキューな☆」
ネロは、恋華の前向きな考え方に少し笑った。
 
ネロと恋華は、お互いに拳を突き出し、軽く「コン」と当てた。
 
「さぁ!飯食おうぜ!!・・・オマエ、何飲むんだ?」
「イチゴ牛乳☆」
 
 
つづきは、こちらから

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