前半部「超絶鬼ごっこ」は、こちら
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今回は、前作「超鬼ごっこ」の御徒町霧恵捜索開始のスパーダ視点から入っていきます☆
【本編】
職員室の窓から、霧恵が正門近くに発見された。
勢い良く飛び出す・・・ギン、イ・ヤムチャ、恋華。
ギンは、普段は魚が死んだような眼をしていて、言うこともやることも非常にいい加減だが、いざと言うときには、その眼は煌めき、どんな状況でも先頭に立ち失敗を恐れず前に進む。
負けずに熱いハートを持つ、イ・ヤムチャ。そしてギンの実の妹、恋華。二人ともギンの後を追うように、がむしゃらに駆け抜けて行った。
人望が熱く、仲間思いな実尋。最近留学生の受け入れに大きく貢献したネロ。二人とも、ギンの受け持つクラスの生徒である。
-目黒ギン先生・・・先に入った先輩とはいえ、同じ教師でありながら、その距離はいつも遠く感じます-
スパーダも走った
-一番最初に、御徒町さんの傍に行ってあげたい!だって、あの娘はボクの受け持つクラスの生徒なんだ!困っているなら、一番に悩みを聞いてあげたい!-
後ろから勢い良く、ネロと実尋が走ってきた。
「あっ、抜かれた」
ネロと実尋は、お互いに声を掛け合い二手に別れ、効率良く探した。
「御徒町さーん!御徒町さーん!」
ネロの大きな声が聴こえてきた。
-そうか!彼(新宿くん)を求めているから、なるべく大きな声で居場所を知らせているのか・・・-
-目黒先生は、みんなから頼られる存在-
-新宿くんは、御徒町さんから求められる存在-
スパーダは、立ち止まった。
-じゃあ、ボクは・・・・一体なんなんだろう・・・僕自身、教師として必要とされているのだろうか?-
ピィィィィィィ ピィィィィィ
珍しい鳥の鳴き声が聞こえてきた。
スパーダは、鳴き声のする方角を見ると、ホトトギスが木の枝に止まっていた。
この辺りには、居ない種類の鳥である・・・はぐれてしまったのだろうか・・・
スパーダは、立ち止まりホトトギスのさえずりを、少しの間聴いていた。
スパーダは、ホトトギスに向かって話しかけた。
「キミも、迷子なんだね・・・」
「ボクも迷子だよ・・・・どこに向かって進めばいいのか、解らないんだ・・・」
ホトトギス・・・・
釣れぬなら、釣れるまで待とう、ホトトギス
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ホトトギスの話は 28話参照 知らない方はURLをクリック
そういえば、目黒(ギン)先生は言っていたな・・・
ホトトギス・・・・こんなに綺麗な鳥なのに・・・・
魚と間違えたら失礼だよね・・・・
ホトトギスは、何かに気づいたかのように、どこかへ飛び去ってしまった。
「・・・・・・仲間の場所が解ったのかな?それとも・・・・帰る場所を思い出したのかな?・・・・どちらにせよ、進むべき道が解ったんだよね・・・・」
「うん・・・・ボクも、行かないと!ボクの歩幅じゃ、目黒先生の進む速度には追いつかないけど・・・ボクには、ボクのやり方で・・・・」
「釣れぬなら・・・釣れるまで待とう・・・・ホトトギス!・・・・そうか、目黒先生は魚釣りに拘ってたわけじゃない!生徒の成長・・・いや、僕自身の成長の遅さに焦ってはいけない!成長の速さは人それぞれだから、気長に努力を続けようぜ・・・・釣れるまで待とう!ってそーいう意味だったんですね!」
スパーダは、道行く人に訊ねた・・・御徒町 霧恵の特徴を伝え、「見かけませんでしかたか?どちらに行ったかご存知ですか?」と・・・情報を少しずつ集め、確実に霧恵の逃走していった方向に進もうとした。もちろん時間は相当かかったが・・・闇雲に走ってその姿を探すより、確実だと考えたのだ・・・
霧恵の捜索活動を開始してから、2時間が経とうとしていた・・・
先に霧恵の元にたどり着いた、ギン、恋華、そして実尋は・・・・
ドンキーホーテンの屋上へ、霧恵を追い込んだ。
「どーせキリエが、全部悪いのよ!!・・・キリエが悪者なのよ・・・キリエなんか・・・」
「産まれてこなければ良かった・・・・」
ギン、実尋達と口論になり「自分の傍に寄り添ってくれる味方はいない」と自暴自棄になった霧恵は、屋上の端へ向かって走り、ギン達の目の前で飛び降りた。
ギンは、全力で走り霧恵を助ける為に、自身も屋上から飛び出した。
なんとか霧恵の手を掴み、ギン自身も、実尋と恋華に足を捕まえてもらい九死に一生を得た状態・・・
しかし、ギンは霧恵を片手にぶら下げた状態で、自身も逆さ釣りの状態であり・・・
実尋、恋華共にギン達を引き上げるだけの腕力を持っていない。
「大丈夫だ!絶対にこの手は離さねぇ!」
ギンは、霧恵に話しかけ
「クソガキ共ぉ!絶対に俺の足を話すんじゃねぇぞぉぉ!!」
ギンは、実尋と恋華に怒鳴る様に言った。
ギン自身自力では、どうすることも出来ない為、実尋と恋華に引き上げてもらうしかないのだ。
「手、手が滑りそう・・・・」
実尋は、先程まで霧恵と口論をしていた先、拳を握っており手の平に汗をかいていた。
「目、目がぁぁ!!」
恋華は、先程、除闇が恋華の目を洗う際に頭からぶっかけた水が、額から流れてきたらしく、再び恋華の視界を奪った。
「・・・・・・・・・・・クッソ・・・・やっぱり、アイツら二人で俺達2人を引き上げるのは、無理か・・・・」
ギンは、逆さまになった状態で実尋と恋華を見た。
「目黒先生・・・この手を離して・・・・先生だけなら、引き上げてもらえるハズよ・・・・」
霧恵は、ギンに言った。
「ダメだ!!そんな事出来るかぁぁ!!」
ギンは、霧恵に向かって言った。
「どーして、キリエを命がけで助けようとしてくれたの?」
・・・・・今の俺は、イロイロなモノを失っちまった・・・・
「失ったモノを、もう一度・・・・取り戻す事も、やり直す事も・・・出来ねぇ・・・・」
「だから、せめて・・・・今目の前にあるモノくらいは・・・拾ってやりてぇんだ」
「・・・・・//////フフフ・・・・その言葉が聴けただけで、充分です☆霧恵は・・・もう、やり直せない・・・・だから、霧恵は、一人で逝きます・・・アナタは、まだ必要としてくれる人がいるから、・・・・生きてください・・・・」
霧恵は、ギンの手を握るのを辞めて、スルスルと・・・・少しずつ滑り落ちようとした。
「やめろ・・・・
「やめろぉぉ!!そんな事勝手に一人で決めるんじゃねぇ!自分の人生を諦めるなんざぁ10年以上早い!オマエも、俺もなぁ!!」
ギンは、必死に霧恵の手を握ろうとしたが、霧恵が落ちようとする重力の力の方が強い。
霧恵が、落ちようとしたその時、
「御徒町さーーーーん!!!」
ドンキーホーテンの屋上から見える、小さな人影を・・・・
霧恵と、ギンは見た。
何か文字が書いてあるボードのようなモノを両手で掲げている・・・
スパーダだった。
ボードには、何かメッセージを書いてあったのだが・・・ドンキーホーテンの屋上からでは、距離がありすぎて霧恵には見えなかった為無駄になってしまった。
「死んだら駄目だぁぁぁ!!!」
「ボクは、ギン先生の様に・・・屋上から飛び出して、命がけでキミを助けようとすることは出来ない!!!」
「そもそも・・・命がけで・・・とか、自分の命を犠牲にするような勇気は・・・ボクにはないけど!」
「生きる続ける事が出来る!生きているからこそ・・・キミがどんな大人になっていくかを見届ける事が出来る!」
必死に助けたいと声を張り上げるスパーダを、ギンは宙釣り状態になりながらも・・・
-ほらな☆・・・遅れての登場だけど・・・オマエの先生もちゃんとここに来ただろ?☆-
霧恵の顔を見て笑った。
-アイツ(スパーダ先生)は、オマエを見捨てたりはしない-
「!!!」
霧恵は、ギンの目を見て感じた。この人は最初からスパーダ先生がここに駆け付けるのを解っていた・・・いや、信頼しきっている目だ。
「ボクは、決して頼りになる大人じゃないかもしれないけど!キミ達生徒の悩みを聞きづける努力は、続けていくつもりだよ!」
「キミが、望むなら・・・助けて欲しいと思うなら!ボクは、どんな所にだって駆け付けるよ!さぁ、ボクの名前を呼んでごらん?!・・・」
「さぁ!!キミの先生の名前は・・・キミの担任の先生の名前は???」
スパーダは、可能なかぎり大きな声を出して叫んだ。
「いるじゃねぇか・・・お前(霧恵)にも信頼できる教師が・・・お前が、今死んだら・・・アイツ(スパーダ)は、きっと悲しむぞ・・・・だから・・・」
「てめぇも、人生が上手く行かないからって・・・生きる事から逃げるんじゃねぇ!!」
「・・・・・スパーダ先生・・・たすけて・・・・キリエ、ずっと寂しかったんです!どうしたら良いのか解らないんです・・・・」
霧恵は、ギンの手に力無く握ってもらい宙にぶら下がった状態で、涙をこぼした。
「うおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」
スパーダは、全速力でドンキーホーテンへ入り階段を上った。
霧恵の助けて欲しいという声に答える為に、全力で走った。
「渋谷ぁぁ!恋華ぁぁ!もう少しでスパーダ先生が来る・・・それまで、気張れぇぇ!!!」
ギンは、力いっぱい叫んだ。
「ぐぬぬぬ・・・そろそろ限界!」
「んぐぐぐぐぐぐ・・・・」
実尋と恋華がよく耐えた・・・ギンと霧恵の合計体重は100キロを超えていた。若干16~17の女子高生二人では、握力、腕力共に限界が近く、今にも離してしまいそうだった。
ドンキーホーテンは、8階建てになっており・・・・尚且つ階段を探すのも意外と大変だった。上に行く方法としては、エレベーターという方法もあるが、意外と一階に来るまで待ち時間が長い場合が多い。エスカレーターは、大型のドンキーホーテンじゃない場合は設置されていない場合もある。
スパーダは、人込みにまみれながら、必死に階段の方へ走った。
ガチャ!!
「漢の仁義!みせてやるぜぇ!!」
「ヘイ!ミスター・・・ガッテンだ!」
なんと、屋上の騒ぎを見に来た・・・ドンキーホーテンのお客さんたちが、スパーダよりも早く駆け付けたのだ。
それも若干20人という人数であった。
「名族の名家が助太刀いたそう!」
そして、コスプレっぽい甲冑を身にまとったお爺さんも駆け付けた・・・しかし、どこかで見た顔だった。
「校長先生!!」
実尋はすぐに気づいた。
「えーーい!私は、校長先生ではない!名族・・・袁本初である!」
実は、鯖学の校長先生はコスプレが趣味だった・・・その為、時々ドンキーホーテンに遊びに行っていたのだ。
「紳士として・・・助けるのは当然・・・」
駆け付けた黒いスーツ姿の男が、恋華の顔(目の辺り)を拭いた。
「あ、どうも・・・・・どこかで見た顔ですね・・・」
「お助けします・・・ギントキ様!」
「33話まで、ずっとスタンバっていた甲斐があったというモノだ・・・」
和服メイド姿の女性と、ロンゲの男も駆け付けた。
「ヅラ・・・・っぽい☆」
「ヅラじゃない桂だ!!」
「ん?呼んだか?・・・よし、呼ばれたな?ww」
「花占いをしていたら・・・胸騒ぎが・・・俺もお助けしやすぜ!」
茶色の和服姿の小柄な茶人と、スキンヘッドの若干コスプレ姿のデカイ男も駆け付けた。
デカイ男は、どうやら顔に似合わず花占いが好きらしい。
「あいぼん待って!ここには、ササミは売ってないよ・・・あ、お手伝いしましょう☆」
子犬を追いかけながらセレブのお客さんも現れた。
「おや・・・どうやら、お困りのようだな・・・すぐに終わらせるから、いい子にしているのだよ・・・ハリエット・・・」
屋上に駆け付けたお客さん達は、助けに来た者や、なんとなくやってきた者など、目的は様々だったが・・・
皆、実尋と恋華に変わってギンの足を持ち始めた。
「おわっ・・・ちょっと・・・揺れる!やべぇ・・・御徒町が落ちる!!」
ギンは、多くのお客様に足を引っ張られ、身体が大きく揺れた為、握っていた手からどんどん霧恵が下に落ちていく。
「マスタークロス!はぁぁっ!」
謎の三つ編みの老人が、ピンク色の布のようなモノをロープの様に放ち、間一髪・・・霧恵に巻き付けた救助した。
「じーさん!!!」
「おじいちゃん!!」
謎の三つ編みの老人は、どうやら目黒(ギン&恋華)家の祖父だったらしい。
カナリ多くのお客さんが来ていた為、スパーダは中々屋上の出入り口のドアまでたどり着けなかった。
せっかく、生徒が助けを求めている・・・そんな所に駆け付けようとしたのに、スパーダが駆け付ける前に既に助けられてしまっていた。
ギンと霧恵は、多くのドンキーホーテンに来ていた客に囲まれ・・・・
励まされたり、心配されたり、騒ぎを起こした事に対して説教されたり・・・
客たちはいっぺんに話しかけ始めた。
「オイ!若いモン!!簡単に命を粗末にしちゃあいけねぇ!」
「ミスターの言う通りだぜ!」
「名族の私が、人生においての忠告を・・・・」
「ほらほら☆元気だして!あいぼんが、心配してるよ( ̄m ̄〃)ぷぷっ!」
「・・・・まぁ、そーいうことだ・・・年上の言う事は聞くものだ・・・キミは、出来損ないなんかじゃない・・・」
「よし、困っているなら・・・ボクが、青い猫から預かってきた道具を渡そう・・・テケテケン♪・・・・タケコプ・・・・」
「ギントキ様・・・お登勢さんからの伝言です。3か月分の家賃は・・・」
「かつて友は俺に言った事を君にも言わせてくれ・・・・美しく最後を飾りつける暇があるなら、最後まで美しく生きようじゃねぇか!・・・人の世に迷ったなら・・・是非とも攘夷志士に介入を・・・・」
「・・・・・だから、オマエは阿呆なのだぁ!!」
「・・・・・・あの、いっぺんに言われても解りません・・・・」
霧恵は、正直ごちゃごちゃして助けに来たドンキーの買い物客の助言?説教?を聞き取ることが出来なかった。
スパーダは、なかなか霧恵の元にたどり着けず人混みにまみれていると・・・・霧恵の両親達に出くわし、「学校での教育はどーなっているのか!」と散々文句を言われてしまった。
こうして、御徒町霧恵の捜索は終わった。
若干終盤忘れられていた(実は主人公である)ネロは、実尋から連絡があるまで、「御徒町さーん!」と叫びながらドンキーホーテンに周りを走り続けていたらしい。(結局ネロ自身は、その日は霧恵に会えていない)
後日・・・
校長室にて、校長先生と主任講師の田端景親、霧恵の担任講師のスパーダ、そして御徒町霧恵の両親により2時間程の話合いの結果。
御徒町霧恵は、2週間の自宅謹慎となり、600字の原稿用紙で反省文を書かされることになった。
尚、霧恵がバタフライナイフを所持し学校に持ってきていた事に関しては、目黒ギン、恋華、実尋、除闇の間で(今回だけは)お互いに口止めしなかった事にした。(流石にバレたら警察問題は必至と思われたので・・・)
御徒町霧恵の捜索が、無事に終わり・・・
その夜、
捜索活動で集まった職員達(ギン、景親、知恵、スパーダ)は、安いチェーン店の居酒屋で打ち上げを行った。
やはり、スパーダ自身が自分の不甲斐なさに落ち込んでいる様子だったので・・・今回も声をかけたのはギンである。
ギン、景親、知恵は・・・ビールを注文した。勿論今回もスパーダはカシスオレンジだった。
そして、以前と同じ居酒屋に行ったにも関わらず・・・スパーダは、身分証明書を確認された。
もちろん、未成年で無いかの確認の為である。
「うー・・・前回と同じ居酒屋に来たのに、またボクだけ、身分証明書を確認とは・・・・」
スパーダは、少し下を向いた。
「へい!ポテト山盛りと・・・ピザお持ちしました!」
店員は、知恵の頼んだつまみ(?)を持ってきた。
「美味しそうデス~」
「湯豆腐と、ほっけの塩焼き!お待たせしました~☆」
続いて、景親の頼んだモノが席に運ばれた。
「いや~・・・コイツは、ビールにあうぜぇ!」
「いやいや、まったくですな~・・・・」
景親と、ギンは箸を伸ばしてつまみ始めた。
「今日は、注文が来るのが早いな~」
ギンは言った。
「この前は、遅かったんですか??」
知恵はギンに訊ねると・・・
「まぁ・・・早いのと・・・遅いのがあったってカンジかな・・・ハハハ」
ギンは、スパーダの顔チラ見しながら笑った。
「う・・・・・やはり、刺身がこない・・・・焼き物や揚げ物が速くて・・・なぜ、刺身がこないのでしょう・・・」
「そりゃ!オメェ~解凍してるからよ~♪」
景親はサクっと答えた。
「あ!なるほど・・・・」
「刺身の解凍は、加熱器具を使っちまったら・・・火が通っちまうだろ?」
景親は、最もな回答を話した。
「・・・・・そーいわれると、そーですね・・・・」
「へー・・・釣ってるんじゃないのか・・・・」
「んなわけないでしょう!!!」
スパーダは、ギンのボケにツッコミを入れた。
ギンの言っている事は時々本気なのか、からかっているのか解らない。
そして、間もなく・・・ギンの頼んだ、マグロとイカの刺身が届き・・・スパーダの注文した刺身の盛り合わせだけまだ来ていない。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
スパーダは、ブスっとした表情でポテトを摘まんだ。
「今回、スパーダ先生・・・・大活躍だったらしいわね☆」
知恵がスパーダに話した。
「え?」
「御徒町さんの為に、必死に助けようとして・・・普段出さない大きな声で叫んだんでしょ?私、そーいうの素敵だと思うわ☆」
知恵は、スパーダに顔を近づけて言った。
「///////あ、そ・・・そうですか?」
スパーダは、顔を真っ赤にした。
「うむ・・・やっぱり、自分の為に駆け付けてくれたってのはなぁ・・・御徒町本人も嬉しかったと思うぞ~・・・そもそも、御徒町は、オマエさんの事を好いていたからなぁ~」
景親もビールを飲みながら、スパーダの事を褒めていた。
「あはは・・・やっぱり、嬉しいもんですかね・・・・」
「そりゃ、そうだろー・・・・自分の事を気にかけてくれる者が、学校に居るというのは、それだけで居心地が良いだろう☆誰からも、気にかけて貰えなかったら、彼女の将来は暗いモノになってしまうだろうし、他人を信用できな大人になってしまう。人を信じるの事の大切さを気づかせるために、今回の事は後の人生の素敵な宝物になると・・・私は思うぞ!」
景親は、珍しく真面目に語った。
「アハハ//////そんな、ボクなんて大したことは・・・」
知恵に続き、景親まで・・・とことん褒められ続け、スパーダは頭をかきながら照れ続けた。
「ウフフフ・・・照れちゃって☆でも、大したことはない・・・・って謙遜しなくても・・・・人を助ける事に、大きいも小さいもないのよ?大切なのは、その人の事を思うキモチの大きさなんだから☆」
知恵は、スパーダに軽くウインクした。
「その人の事を思うキモチの大きさ・・・確かにそうだよな・・・」
ギンは、ビールをグイっと飲んだ。
「御徒町を追って、ドンキーホーテンに行った時、アイツ(霧恵)・・・私は、先生を助けてきたつもりだけど、あの人は、ここには居ないでしょ!って・・・スパーダ先生が来てくれないって・・・すっげー怒ってたんだ・・・・」
ギンは静かに語った。
「・・・・・・・・・・・御徒町さん・・・」
スパーダも静かに聞いた。
「アイツ(霧恵)ホントに、スパーダ先生の事を信頼しているんだと思う・・・そんで、スパーダ先生が来てくれた時になぁ・・・パァ~って、顔に光が戻ったかのように表情が明るくなってな・・・・オレ・・・すっげー嬉しかった。やっぱりな・・・アイツ(霧恵)には、スパーダ先生が必要なんだよ!・・・多分、オレとか・・・・ウチの新宿(ネロ)じゃなくて・・・スパーダ先生じゃなきゃダメなんだなぁ~って・・・オレはあの時思った・・・・・」
ギンは、スパーダに向かって熱く語ると・・・ビールをグイっと飲み干した。
ギンに続くように、景親、知恵も・・・ビールをグイっと飲み干した。
「やっぱりいいよね?仲間ってさ・・・・」
「仲間??」
スパーダは、知恵の方を向いた。
「嬉しい時も、辛い時もさ・・・こうやって、みんなで話して、お互いに元気づけあってさぁ~・・・明日も頑張ろう☆って言える相手!そーいうのって、必要だよね・・・・」
知恵は、メニュー表を見ながら話した。
「うむ・・・仲間は、大事だ・・・・友達と違って、同じ共通の目的に向かって話し合っていける・・・友達以外に、このような関係を持てると・・・やはりモチベーションが違うからなぁ~・・・・うむ!私は、ビールをもう一杯もらおう!」
景親つまみに箸を入れながら話した。
「仲間か・・・・」
スパーダは、知恵、景親の話を聞きながら呟いた。
そんな、スパーダにギンは・・・ポン!と肩を叩いた。
「スパーダ先生も、鯖学の講師組の仲間だ!俺が、悩んでいたら・・・そんな時、相談に乗ってくれよ☆」
ギンは笑顔で言った。
「私の愚痴も聞いてくださいね☆頼りにしてマス!」
と、知恵も言う。
「まぁ、なんとかも集まれば・・・文殊の知恵って言うだろ?私達も、それでいきましょうぜ??」
景親は、そーいうとビールを3つ追加した。
ギン、知恵、景親は・・・おかわりで来たビールをゴクゴク飲んだ。
「いや~・・・・今日は良く走ったなぁ・・・」
「ホントデス~・・・・」
「走った後は、やっぱり酒が回るな~・・・・・」
ギン、知恵、景親はビールを飲みながら自然に笑い合っていた。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
-なんだろ・・・急に目頭が熱くなってきた・・・視界が潤んできた・・・-
「あ・・・・ちょっと、トイレにいってきます・・・・」
「どーした??吐くのか??」
「吐きませんよ~!!!」
ギンにツッコミを入れながら、スパーダは逃げるようにトイレに向かった。
そんな、スパーダの小走りで走る後ろ姿を見ながら、ギン、知恵、景親はそれぞれ目を合わせて優しく笑った。
スパーダは、講師として働き始めて・・・
常に、劣等感を持っていた・・・・
周りの講師陣と比べて、明らかに自分は劣っているのではないのか?
生徒達からも、少し舐められており・・・
自身では未だに、面と向かって注意も出来ない・・・
そんな自分が、講師自身から仲間として認められたのが嬉しかった。
ホントに小さな事だったかもしれないが、誰かの役にたったと感じる事が出来たと実感できたのだ・・・
スパーダは、トイレの中で泣いた。
「ここで、働けてよかった☆・・・みんなに出逢えてよかった☆・・・御徒町さん・・・・ボクは、きっと良い教師になって見せるよ!」
「あ・・・お待たせしました・・・・別に吐いてた訳じゃないのですが・・・あれ??」
スパーダが、トイレから戻り先程の席に戻ると・・・
「誰もいない??席・・・間違えたかな??」
料理の食べ残しと、ビールのジョッキがゴロゴロと並んでいた。
スパーダの座っていた席には、カシスオレンジが残っている。
店員がやってきた。
「お待たせしました・・・お刺身の盛り合わせです。」
スパーダが最初に頼んだお刺身の盛り合わせが届いた。(今回は、前回の豪華盛り合わせではなく、普通のサイズだった)
「あの・・・・ここに、座っていたみんなは?・・・・と、トイレですか?」
スパーダは、店員に訊ねると・・・・
「お連れのお客様は、お会計を済ませてご帰宅されました☆」
「え・・・・・」
スパーダは固まった。
「お会計は、お済なので・・・どうぞごゆっくりしていってください☆失礼します」
「え・・・・・ごゆっくりしてくださいって・・・・」
「ちょっとぉぉぉぉ!!
仲間じゃなかったのかぁぁぁぁぁ!!!」
キリエハザード編 END www
鯖学☆シーズン2は、
まだまだつづく
次回は、男たちが、学校の屋上で語ります☆
さーて、何を語るのか?ウチの野郎共はwww
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