学園モノのブログ小説です☆

 

主人公ネロが、高校2年生としての学園ライフの1年間を描く!

ラブ?コメのお話し!

高校1年生では、帰宅後ゲームばかりだったネロ!

高校2年生では、見事生まれ変われるのか?w

 

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【本編】
 

昼休み、実尋から屋上に呼び出されたネロ。

屋上には二人きり。ーーこれは、告白されるんじゃね?と密かに期待していたのだが・・・

「恋華の事を幸せにしてやってくだせぇぇ・・・」
屋上に響く実尋の叫び。

ネロの期待とは裏腹に・・・なんだか、いきなりお願いされてしまった・・・


実尋とネロの二人きりの中に、大崎秀がやってきた。
「お!渋谷、ここに居たのか?・・・お!新宿(ネロ)も一緒か?☆・・・渋谷ぁ・・・相変わらず声がデカイなぁ~校内に丸聞こえだぞ?」
大崎秀は、笑いながら言った。

 

大崎秀、高校二年生。真面目な優等生タイプで、渋谷実尋と同じ生徒会に所属している。男らしい特徴的な短髪と四角の細渕眼鏡が知的な美男子と良く似合っている。

「あははは・・・め、面目無い・・・」

実尋は、学校内に自分の声が響き渡っている事を恥ずかしそうにしていた。

「渋谷、そろそろ学園喫茶のオープン準備を本格的に進めるから、この後ミーティングと準備に入る!気合いを入れていこうな!」

 


「おうよ☆・・・確か、学園喫茶には・・・コーヒー作りを趣味としている男子バスケ部のエースが来てくれるとか?」


「え?バスケ部?」
ネロも反応した。バスケ部といえば恋華が入っている部活だった。ーーアイツ(恋華)も関わるのかな?とちょっとだけ気になったのだ。
 

「よし、善は急げだ!新宿(ネロ)・・・目黒(恋華)によろしく言ってくれ☆」

「新宿クン・・・恋華を泣かしたら・・・ただじゃ置かないよ!じゃね☆」

 

秀と実尋は、ネロを残して生徒会の準備をする為移動した。

 

 

ーー・・・・一体なんだったんだ・・・やっぱり、俺が欠席した時に何かあったのか・・・・

 




 

 

 

 



放課後、生徒会室にて

渋谷実尋、大崎秀、神田那智が集まった。

「やっぱり、春だな・・・校内でも、男女の交流が盛んになってきている。新宿(ネロ)と目黒(恋華)の件だけじゃない。他の生徒も色々なトコで人目を忍んで交流している。まぁ、男女の仲が良い事は、俺は悪く無いと思っている。人を好きになる事は素敵な事だ。」
と秀。
 

    
「!!・・・・」
人を好きになる事は素敵・・・という台詞に反応して、那智は実尋をチラっと見て頬を赤くしていた。

神田那智、高校二年生。大崎秀と同じ中学で、秀と同じ高校に入ろうと勉強して鯖学に入学した。一度は秀に惚れ込み告白しようと思った事もあったが・・・現在は、生徒会に所属している。やはり目当ては、秀なのか・・・一年生の時に実尋と知り合い友達になった。

「ほほぅ・・・大崎クンは、何方かお目当ての方が?」
と実尋が聞く。

「まぁな・・・俺だって一人男子だ。好きな人くらいはいるさ・・・その恋は叶わないかもしれないが・・・」
と透が答える。

「叶わない恋・・・もしかして、同性?」
那智は、眉間にシワを寄せた。


「なんとー!!大崎クンは、真面目に見えて・・・そっち(ホモ)の方でしたかぁ・・・こんなにカッコ良いのに・・・でも、ワタシは応援するよー!!」
実尋は、腕を組んで一人納得していた。

「ば、バカな事を言うな・・・ちょっと、歳が離れ過ぎているだけだ・・・俺は、ホモじゃない!ってか納得するな!」
と透が少し怒る。

 -同性を好きになるの・・・好きになる事、そんなに恥ずかしいかな- 
那智は、誰にも聴こえないように呟いた。



「歳が離れ過ぎている・・・まさか、ロリコンでしたか・・・小学生と恋愛とか?いや!!ちょっとアタシ味方出来ないぞー??」
と実尋はいう。

「誰がロリコンだ!俺は、ロリコンじゃないし・・・ホモでもない!!!好きになった相手がたまたま・・・・もう良い!!さぁ、学園喫茶の準備を進めるぞ!」
透は、自分が好きになった相手を言いそうになったが、冷やかされる可能性と、複数の人に聴かれている可能性を考えて言うのを辞めた。
話しの流れから、『叶わない恋』『歳が離れすぎている』『ロリコン(歳下好き)では無い』という3つのキーワードが透の(現在の)好きな相手であろう。


「さーて、ワタシも頑張りますかな☆」


「実尋・・・あのさ、・・・・」

「どーしたの?なっちゃん」

「実尋も、好きな相手とかいるの?」
那智の質問に、透も作業をしながら少し聞き耳を立てた。学園随一の美少女と言われた実尋の好き異性。気にならない方が可笑しいといえる。


「愚問!!ワタシの好きな相手は、ラーメンさ☆ラーメンに身も心も、胃袋の全てを捧げたワタシさ☆浮気はしねぇーよ☆」
とドヤ顔の実尋。
 

 

 

 


「あら?一昨日・・・ガストに行って目玉焼きハンバーグ食べたとか言ってなかったかしら?」
那智がさりげなくツッコミを入れると
 

 


「あぁー!!勘弁しておくれぇ~・・・見逃しておくれぇ」
実尋は、那智のツッコミから逃げるように作業をした。


-・・・実尋・・・やっぱり可愛い////・・・-




 

 

 

 

 

 

 

 


その日の夜、ネロが、自宅で夕飯を作っていると・・・

ピンポーン


チャイムが鳴った。



「あれ?珍しいな・・・夕飯時に来客。ん?待てよ!NH●の支払いお願いしますって奴か?ちょっと覗いて見よう・・・・」
ネロの自宅は、テレビは置いてあるが、基本的にテレビをつける事はゼロに近く、自宅にいる時はPC画面と向き合いオンラインゲームをしている。テレビを視ないのに、N●K料金を支払う必要は無いだろう!と決めている為支払っていないのだ。

ネロは、ドアの覗き穴から誰が来ているか?と、覗いてみた。

ドアの前に立っていたのは、恋華だった。


ーー!!珍しい来客だな・・・ってかアイツ(恋華)が俺の家を訪ねるのは初めてだ。


「おぅ!・・・どした?こんな時間に」
ネロは、ドアを開けて目の前にいる恋華に声をかけた。


「・・・ちょっと話があってね・・・立ち話もなんだから、上がるわ・・・」

恋華は、「ネロが上がっていけよ」という前に部屋に入った。

「オイ!俺はまだ上がって良いとは・・・」

「お邪魔しまーす・・・アラ??お兄ちゃん(目黒ギン)から一人暮らしって聞いていたけど・・・随分片付いてるわね?男の人とは思えないわー・・・部屋が片付いてる男子ってモテないらしいわよ・・・

「オイ・・・小さい声で言った事聞こえてるぞ・・・」

「あっ?夕飯カレー☆」
ネロの部屋からは夕飯に作ったカレーの香りがした。


「人が何食ってても別に良いだろ?・・・」
ネロは、「夕飯食ってるんだから帰れよー」と言おうとした時


ぐ~


恋華の空腹のサインが聞こえてしまった。元々困っている人を見るとほっとけない性分のネロ。空腹の音を聞いてしまったら
「自分の食べ物を分ける」
という一択になってしまい、ネロに選択肢は無いのだ。


「ったく~・・・食ってくか?カレー・・・まぁ、カレーは、いつも多めに作って2~3日にわけて食うんだ・・・家計にも良いし☆何より、3日目のカレーは濃厚に熟されていて・・・」
ネロは、カレーについて語り続けていると

「ねぇ・・・スプーンどこ?」
恋華は、まったく話しを聞かずにネロに家の台所に侵入。


「あっ、スプーンは食器棚の右の引き出しに・・・って!!俺んち来て勝手に台所でカレーよそってんじゃねぇよ!!」
恋華の身勝手な振る舞いに流石のネロも怒った。


「ネロ、お腹空いたでしょ?カレーのご飯は大盛で良いの?」
ネロが怒っている事をスルーして淡々とカレーの準備をする恋華。


「あ、並盛りで良いよ・・・俺、おかわり派なんだ☆・・・ん?って違うだろ!!何で俺が客側でお前が提供側なんだよ!普通逆だろ?」
(不)自然な流れでカレーの盛り付けを待つお客様になってしまったネロ。


「細かいわねー・・・モテないわよ?あっ、ゴメン・・・ホントにモテないんだった。」
ネロのツッコミに目を細くして言い返す恋華だが、この場合どう考えても俺が正しい!とネロは思っていた。

「ほっとけ!!」




「あ!!美味しい☆」

「だろ?・・・自慢じゃないが、365日の100日はカレーで生活してるんだぜ!」
美味しそうに食べる恋華に、ネロは自身のカレー好きをアピールした。


「・・・・・・・・・」
恋華は、目を細くした。


「な、なんだよ・・・・」
ネロは、何かを言いたそうな恋華に言った。



この時、恋華の脳内には

  ワタシの胃袋は、ラーメンに捧げたのだよ~
  
と、仁王立ちする実尋がうかんだ。


「アンタ、やっぱり・・・みひろんとなんか似てるわ・・・」
恋華は、カレーを食べながら言った。

「えっ?俺が渋谷と??どの辺りが・・・っていうか今日大変だったんぞ!!昼休み渋谷に屋上に呼び出されて・・・'恋華の事を幸せにしてやってくだせぇ~'とか言われちまって・・・」

「・・・・・・」
恋華は、ネロの話を聞きながら静かにカレーを食べ続けた。

「俺が休んだ昨日!!一体何があったんだ?」
ネロが恋華に聞くと、恋華は静かに立って台所に向かった。


「昨日私が、大崎くんにあげる弁当を学校が始まる前に駅のホームでアンタに毒味させたでしょ?」


「あぁ・・・ってか毒味か?味見とか試食じゃないのか?」
ネロは、ツッコミを入れた。

恋華は台所から戻ってくると、カレー皿にご飯が山盛りて、ネロの家の冷蔵庫から出したと思われる沢庵と梅干しが乗っていた。

恋華は、沢庵を奥歯で「ポリポリ」と良い音をさせながらネロの話しに続けた。

「毒味でも味見でも、どっちでも良いのよ・・・それでね、その煮物をアンタにあげてるトコが学校の生徒の何名かに目撃されたらしくてね・・・ほら、あそこ、駅のホームの待合室ってガラス張りじゃない?・・・・中の様子が外から丸見えなのよね」


「・・・そうか。それで学校内で俺と恋華の事が噂になっちまったのか・・・」

「ゴメンね・・・私、自分で作った手料理を人にあげる初めてだったから、なんか舞い上がっちゃっててさ、大崎くんに食べてもらいたい!って思って作ったモノだけど・・・なんか・・・」
恋華は、最後に何かネロに伝えかけたが言うのを辞めた。


「クラスの連中に冷やかされる処か、大崎くんにまで誤解されて・・・本末転倒。みひろんまでに誤解させちゃったのね・・・」

「あぁ・・・アイツ(渋谷実尋)俺に向かって、アタシは、'恋華の事が大好きだから、幸せにしてやって欲しい'とか・・・まるで嫁を出す親父みたいだったぜ・・・」
とネロが言うと

「そこ、親父じゃなくて・・・お袋じゃないの?」
恋華は目を細くしてツッコミを入れた。

「まぁ、普通はそーだけどさ・・・なんか渋谷の場合は・・・」

ネロが言うと、二人は実尋のキャラと言動をしばらく回想シーンの如く思い出し・・・

「・・・・そうかもね。フフフフ・・・」

ネロと恋華は、キャラ的に【親父の方があっている!】とこの時思った。


「おかわりいる??」

「おう!!頼むわ・・・ってお前がよそるなよ!」
恋華が、ネロの皿を持って台所にカレーをよそりに行こうとしたので、ネロは恋華から皿を'ガッ'ともぎ取って、恋華の額軽く小突いた。
恋華の身体は小柄である為、ネロの腕力で居間に転がった。

「いて」


「・・・・オイ、炊飯器の中ご飯の残りが半分も残ってねぇな・・・ご飯どんだけ食ったんだ?・・・ん?恋華???」
ネロが台所でカレーをよそりながら、恋華が急に静かになったのでチラっと様子を覗いた。


「・・・・・・恋華??」


「私のせいで、みひろんにまで誤解されちゃって・・・アンタ、みひろんの事好きなのに・・・このままじゃ不味いわよね。この誤解、早く解いた方が良いわね。」
恋華は、居間で'だるま'のように丸まったまま転がっていた。

「恋華・・・お前?泣いているのか?」
ネロはカレーをよそって居間のテーブルに置き、恋華の顔を覗き混むんだ。


「みひろんの誤解は、私が明日キチンと取るから・・・ついでに他の連中の誤解も、相殺しといてやるわ。」
恋華は、丸まったまま静かに言った。

「だから、安心して・・・アンタは、みひろんの事だけを考えなさい。」


「渋谷の誤解を解く?・・・他の連中の誤解も相殺って、お前一体何を???」
恋華が何か決意を固めたような言い方をしていたので、ネロは少し妙な胸騒ぎを感じながら聞いた。




「私、明日ね・・・大崎くんに告白する。それで終わりにする。」
恋華は、起き上がって玄関に向かった。


「えっ・・・・???」
ネロは、突然過ぎる話しに固まった。


「噂話しは、私が、大崎くんに告白する!それが新しい噂になる・・・新しい噂が発生すれば古い噂から順に消えていくモノだし・・・これで、みひろんの誤解も解けるでしょ?」

「おい・・・告白って、まだ4月だぞ?もしフラれたら・・・残りの学校生活、会う度に気不味く無いのか?また、周りの連中に冷やかされ続けるぞ?・・・告白って、やっぱり卒業式とかにするもんじゃないのか?」

ーーって・・・なんだよ?俺は、なんでこんなに焦っているんだ?恋華の告白を応援を引き止めたいのか?応援すれば良いんじゃないのか?それとも、久しぶりに来客が来たからもう少しゆっくりしてって欲しいのか?あっ、そうだ!!冷蔵庫にプリンとヨーグルトがある!!せっかくだから、せめてデザートくらいご馳走させろ!食ってけ!!恋華!!!



帰ろうとする恋華に、ネロは呼び掛けた。
「お、おい!!冷蔵庫にプリンとヨーグルトが入ってるんだけど・・・」

「あっ、知ってる☆さっき沢庵取りに冷蔵庫開けた時に見えた。美味しそうだったね☆」

「お、おう・・・沢庵って・・・(汗)良かったら、デザート食ってけよ!せっかく来たんだからゆっくりしてけよー・・・」

「うん☆ありがと・・・でも、帰るわ宿題やらなきゃだし!アンタも忘れないでやりなさい・・・どーせ、まだでしょ?」

「いや、宿題は・・・まだだけど、一緒に宿題やらないか??」

「私の答えカンニングする気でしょ?」

「あ・・・」

「今日ありがとう・・・話を聞いてくれて。カレー美味しかったわ☆大学に受からなかったら、アンタ・・・カレー屋さんになると良いわ☆売れるって保証するわ!」
恋華は、少し意地悪そうな顔でネロの鼻の辺りを指差した。
 



 

「カレー屋って・・・」
ネロは、少し固まった。



「じゃあ今日は、ホントにありがとう!」

 

「バイバイ☆新宿くん・・・」





ーー新宿くんって・・・オイ、なんだよ・・・急にどっか遠くに行っちまうみてぇじゃねぇか・・・





いよいよ、シーズン1のラスト

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