前半の話しはこちら
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キャラクターが、若干増えたので
さらっと おさらい。
登場人物
主人公、新宿 ネロ(シンジュク ネロ)
高校二年生。
01~02話にかけて学校出逢ったヒロイン達
渋谷 実尋(シブヤ ミヒロ)
主人公と同じクラス学園のトップアイドル
大塚 千恵(オオツカ チエ)
保健室の先生。
03話~ネット上で知り合った友人
もちろん、ネロ自身は会った事がない。
「ミクミク」さん
ネロが初めてネット上でチャットをした相手、高校一年生~約一年間、ほぼ毎日ネット上で同じ時間を過ごした親しい相手。
「JIN」さん
ミクミクさんを通じて、知り合ったネット上の友人。ゲームの中では、ギルドマスターと呼ばれ複数の友人関係纏める、頼れる存在。
【本編】
高校一年生の時代に、ハマっていたオンラインゲーム。
ファンタシーコスモオンライン。
偶然出会ったネット上の友(フレンド)、ミクミクさん。そしてミクミクさんを通して知り合った新たな仲間達。「コスモライダーズ」。ギルドと呼ばれる仲間の集まりにネロ自身も仲間とし加わった。
ギルドマスター、JINさんを中心にアットホームな仲間関係が築き上げられていた。
ギルドメンバーは、大多数は社会人で構成されていたようにも思えたが、そうじゃない気する事がある。
ネロ自身が、ギルドメンバーに自己紹介をした時、ネロは自分が学生である事を証したが、自分について身分等を証さないメンバーも少なくは無かった。
ミクミクさんも、
「永遠の女子高生だニャン」
と永遠というあり得ないキーワードを使っていた。
ギルドマスターのJINは、
「マスターのJINだ。宜しく頼む!」
とそれだけの紹介だった。
ネロは、メンバーに入った当初より親しくなろうと、自身の一人暮らしのコトや住んでいる場所等をイロイロチャットで話した事があったが、自己紹介の途中で、マスターから引き止めるように、
「ギルドの拠点は、私が案内しよう!パーティーを組むから一緒にきたまえ。」
と連れて行かれた。
周りのプレイヤーが居ないトコで【密談,ささやき】と呼ばれている個人チャットでひっそり警告的な教えを受けた。
「ギルドのメンバーだが、確かにアットホームのように仲良く話してはいる。
しかし、オンライン上での会話は、どこで誰に聞かれているか解らない。
このチャットログが、100%安全である保証は無い。
周りメンバーを疑ってキリが無いのだが、最低限自身のプライベートを話す際は、
誰に聞かれても自分に不利益が無い会話をした方が無難だ。
少し怖い話してしまったが、事故がおきる前に注意を心がければ、ここは楽しいギルドになる。
だから私自身が、厄介者として嫌われてでも・・・キミには、伝えておきたかった。」
ーーこの、ギルドマスターは、カナリ大人だ。推定40代くらいの社会人。このチャットの話し方、恐らく男性だ。会話内容がガチなら話し方のクセは出るだろう。でも、俺の事を気遣って話してくれたんだ!感謝しなくちゃ!
「ありがとうございます!マスター。これからも宜しくお願いします。」
学校から帰った後の楽しみ、オンラインゲーム。
しかし、半年間ゲームを続けるとギルドメンバーは大きく減った。
社会人達は、仕事が忙しくなるとゲームをする時間は無くなってしまうのだろう。
ーーなんだろ、俺もちょっとゲームに飽きたな。
中学時代の友人と、ファミリーレストランへ行き、ドリンクバーとポテトを食べながら昔話にハナを咲かせた。
ーーやっぱり、チャットで話すの悪くないが、普通に話すのも楽しいな。野郎ばっかりでファミレスとか、華が無いな・・・
ネロがそんな事を考えていると、友人の一人がスマートフォンを持ち出して、高校で出来た新しい彼女の写真を自慢してきた。
一人が自慢すると、負けじと他の野郎達もスマートフォンに撮った写真やプリクラを自慢しあった。
勿論、ここに集まった友人全員が彼女が出来た分けでは無いが、「俺の学校、めっちゃ可愛い娘がいるんだぜ!俺ぜったい、ソイツと付き合う」と燃えてる奴も居た。
ーーぶっちゃけ、コイツら彼女の写真あんまり・・・だな。それよか、みんな青春してるって感じだな・・・やっぱり、彼女が居ると楽しいのかな?
高校一年生の8月~10月ごろにかけて、少し遅いが、異性をチラ見したり、無意識に目で追いかけるよーになっていた。
ネロ自身におこった思春期というモノであろうか・・・
ーーやっぱりダメだ。俺、話しかける勇気がないや。ゲームの中では、ミクミクさんにチャットで話す勇気はあるのに、なんだろ・・・高校になってから、急に女子に話しかける難易度が上がった気がする。っていうか・・・ミクミクさんの時と大きく違うのは、女子は大多数が群れで行動している!一匹狼の俺が入る隙間は無い。
高校一年生、12月を向かえた。
クリスマス・・・
オンラインゲーム・・・より、彼女が欲しいとガチで思った。街中カップリングだらけ
ラインで彼女とツーショットの写真が、友人達から贈られてきた!
ーーざけんな!俺に彼女居ない事を知っていて
クリスマスイブの日、ついにネロは彼女を作るどころから、学校生活でまともに異性と話す事が出来なかった。
そんな夜、オンラインゲームのネット上では、ギルドの中に「ミクミクさん」だけが、ゲームしていた。
「こんばんわ☆メリークリスマスだニャン☆」
とミクミクさんから、チャットがきた。
ネロは、コンビニで買ったケーキとコーラをPCデスクに用意して、PCの画面を見ながら
「メリークリスマス☆ミクミクさん!!」
とチャットに打ち込んだ。
ーーこれが、俺のクリスマスかぁ。今日は他のメンバーも、ギルドマスターのJINさんも、
「リアルの都合で12月から1月にかけて、ログインは難しくなる・・・スマンな。」
って言ってたなぁ。
「ねぇ・・・ネロくん。来年は、高校2年生だよね?進路とか・・・イロイロ大変だよね?あんまり、無理してログインしなくていいんだよ?」
ーー?!ミクミクさんが、語尾にニャンというのをつけずにまともにチャットをした。
「なんか、最近・・・みんな忙しいみたいだし、ネロくんも、少し無理してログインしているの、ホントは、私解ってるんですよ?」
「ネロくんは、優しい人だから、きっとすぐ彼女が出来る。困っている人を見ると放っておけないんだよね・・・だから、私が寂しいと思って、忙しい時間の中、無理して時間作ってくれてるんだよね?でも、私にはギルドの仲間がいてくれるから」
ーーギルドメンバーの仲間って言っても、大分ログインする人減ったじゃないか・・・今日なんて、俺がログインするまで一人だったじゃないか。
俺は、無理なんてしないよ。自分がやりたいから、ただ楽しいからログインしてるだけじゃないか。
今日は、クリスマスだろ?もっと楽しい事言ってくれよ・・・
ネロはチャットをせずに、ただ目頭を熱くさせた状態でPC画面見ていた。
ーーなんで、お別れみたいな事を・・・今言うんだよ!!!
「あれあれ?急にチャットの応答が無くなったニャン☆寝ちゃったのかニャン?布団引かないと風邪引くニャ」
ーーコイツ、まるで今の俺が見えているみたいに・・・今更、ニャンつけても・・・
ネロは、部屋の中がいつも以上に静かに感じた・・・
ーー遅いよ・・・
高校一年生のクリスマスイブ。
ネロは、PC画面を見ながら・・・
一人泣いたという。
俺の名は、新宿ネロ・・・
この春から高校2年生になった・・・
高校1年生では、学校帰りにオンラインゲームを家でやる事で時間を過ごしていた・・・
そこに、繋がりが出来たと思っていた。その関係はホントに温かくていつも俺の事を気にかけてくれて、
いつも俺の話をチャットの会話で聞いてくれた・・・
でも、そこで出逢った人達もみんなゲームの場(ネット上)ではなく、ホントに家族や他に繋がりがあって・・・
一緒に居てくれて、一緒に顔を見て笑い合ったりできる・・・そんな繋がりを持っている。
俺も、やっぱり・・・繋がりを持ちたい・・・
やっぱり・・・ゲームだけじゃなくて・・・もっと新しい繋がりを!
よし、高校2年生になったら・・・変わろう!
よし、この際彼女を作ってみよう!
・・・でも、俺に出来るかな?
「オイ・・・」
「オイ・・・コラァ・・・起きろ!」
「オイ!起きろ!!・・・てめぇ、職員室で居眠りとは、上等じゃねぇか・・・初日から3回も廊下に立たされやがって、ちっとも反省してねぇナァ・・・」
「あ・・・すみません・・・」
ーーしまった、職員室で寝てしまった・・・しかも、高校1年生の時の夢を見る程、ぐっすりと・・・
ネロは、高校2年生に進学した初日から廊下に3回も立たされると不始末を犯してしまい・・・
担任の目黒ギン先生に職員室に呼び出しをされてしまったのだ・・・
ーー!!な・・・ナミダ?・・・俺、寝ながら泣いていたのか?
担任の教師は、涙を吹くようにハンカチを差し出した。
ギン
「いいか?よく聞け・・・人生ってのは、一回だけだ・・・」
ネロ
「!!」
ギン
「てめぇが、居眠りしながら時間を過ごしても・・・ぶっちゃけ俺が印鑑押して卒業させる事も出来る・・・でも、オマエ自身の高校生活は2度戻ってこない・・・学生ってのは、自分(テメェ)の金で酒を飲むことも許されない、味気ない時間でもある・・・だが、学生でしか出来ない事・・・今しか出来ねぇ事もある・・・そうだろ?」
ギン
「俺も学生の頃は、良く居眠りした・・・退屈だったからな・・・でも、あんときの時間は・・・もぉ、俺に無ぇ(ねぇ)・・・テメェらみたいに、若くねぇし・・・可能性も、やりたい事をやる時間も無くなっちまった・・・白髪だらけのオッサンになっちまったからな。今度寝たらジジイになっちまう。」
「ワタシを呼んだかね?」
ジジイという言葉に反応して、校長先生がギンの後ろに立った。
ギン
「いえ・・・なんでもありません(顔面蒼白)」
校長先生は、一言訊ねると去っていった。
ギン
「・・・・フ・・・校長が来たせいで、興が冷めちまった・・・まぁ、教室戻れ。話はもぉいいよーー。めんどくさくなった。」
ネロ
「あ・・・いいんですか?」
ギン
「フ・・・オレがこれ以上説教続けなくても・・・もぉ、俺の中のモンは伝わったろ?☆」
ギンは、拳をそっとネロの胸に当てた。
オマエの成長を見届けてやるよ
今の俺には、昔話を伝える事くらいしか出来ねぇ
それでも、この時間だけは教師のつもりだ!
何かあったら、すぐ俺のトコに来い
04話
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