「彼のことは好きなの?」
「……ううん、キライ」


何度会ったか、数えるのも億劫になるほど顔を合わせている名も知らない人に聞かれる。
あたしも何度言ったか、数えるのを止めてしまった言葉を返す。ただし、嘘。
その人は、あたしの回答を聞いてにこやかな笑みのまま去って行った。


ここは反転世界。嘘と真が逆さま。
真のことや、真の想いを言うと殺される。牢獄のような世界。

あたしの夢。いや悪夢。

理由は、みんな死んで逝くから。
みんな、真のことを言って、死んで逝く。何度も何度も何度も。


「我は貴女に使えられて幸せでした」


そういって、さっき、あたしの友達の、スエは殺された。その前は、アウアが殺された。あたしの目の前で。
だからあたしは2人の血に塗れているのだけど、道を往く人は誰も気にしない、狂った世界。
道に座り込んで、頬を抓っても目は覚めない。痛いのに、目は覚めない。
そのうちにほら、足音が。


「……イクス」


顔を上げると、大切な人。視界は滲んでいたけど、あたしを見て悲痛に表情を歪めていた気がした。


「どうしたんだ、その血は」
「アウアとスエの。……生きてる」
「……そうか」


いつもと答えを変えても、やっぱり同じ答えしか返ってこない。この後のことも分かってる。

だからこそ、立ち上がって距離を置きたいのに。
立ち上がり後ずさろうとしたところで、腕を掴まれて動けなくなってしまう。

耳を塞ぎたい。目を背けたい。でも出来ない。
腕は掴まれているし、真剣な眼だから、背けるなんて出来ないよ。


「イクス、止めないで、やめないで……!」


あとは、言葉で止めるしかない。何度も繰り返したこと―――イクスが自分から真を言って死ぬ―――を止めるために。
イクスが、少したじろいだ。あたしは嘘だらけの言葉を重ねる。止めてほしいから。意味を反転して、踏みとどまってほしいから。
いつの間にか、涙が零れていた。


「お願いだよ、やめないで! あたしはこんなのっ、こんなの耐えきれな、っ!?」
「……止めなくていいんだ。それは嘘だろう?」


耐えきれない、と言いかけた瞬間、腕を掴んでいない方の手で口を塞がれる。
声が言葉になってくれない。


「止めなくていいんだ、ルライト。もう、いいんだ」
「…………ッ!」
「……聞いても、聞かなくてもいい」


イクスは自嘲気味に、口元を吊り上げた。
そして、真のナニカを言おうとする。
耳元で、風が鳴る。


(またダメ、……なの?)


音が発せられる刹那の空白。


(あたしはキミを止められないの?)


思考する。


(方法は……もう、ないよ)


自分が先に死ぬ以外の方法はない。


(……だったら)


だったら、それに賭けよう?




繰り返しは―――もう、イヤだ。







……ガリッ。


「っ……!?」


口を塞いでいたイクスの手―――正しくは、イクスの指を、思いっきり噛んだ。
濃い鉄の味、血の臭いが広がる。
イクスが痛みの所為なのか、驚きの所為なのか、口から手を放した。その隙に腕を掴んでいた手を引き剥がして距離を取る。
口元を拭うと、真っ黒な血がついていた。
イクスは、あたしに噛まれた、いや噛み千切られた指を茫然と見て、顔を上げた。


「な、んでだよ……」


気のせいじゃなくても、泣きそうな顔をしていた。

さぁ、覚悟を決めようか。
ここは夢だと知っているけど。



「教えない」


あぁでも、やっぱり怖いよ。
少し高い位置にあるイクスの頭を抱え込むようにして、抱きしめる。
もがこうとはされなかった。硬直はしていた。


「ありがとう」


ごめんね。


「イクス、大嫌い」


イクス、大好きだよ。



「あたしなんて、大っ嫌い」






そしてあたしは、死にました。











視界が真っ黒に塗りつぶされる。下へ下へと頭から落ちていく
そこで違和感を感じた。
ずっと上に暖かそうな光源が見える。
だけど、落ちているはずなのに、光源との距離が変わらない。


「ここ……どこ?」


呟いた声は、必要以上に大きくなって反響し、遠のいていく。声は泡に成らない。

ここ……、『海』じゃない?

直感して怖くなった。
『海』じゃなければ、この空間はなんだろう。

ふっと、首を上に向け落ちていく方向を見る。
耳元にはずっと落ちてゆくとき特有の風の音。
見た方向には何も無かった。地面も光もない、ただの空間だった。先が、見えない。

いつまでもいつまでも終わりなく落ちていく。
地面にぶつかる、ということもなくただただ落ちて、落ちて、落ちて。
光は、ずうっと同じ場所で遠のくこともなく近づくこともなく。


「や、やだ……!」


急に怖くなってくる。
落ちた先に何があるのか。落ちきるとどうなるのか。
それと、この身体に浸みこんでくる、この寒さが。
独りだけ、ただ落ちていくことが。

せめて、ずっと先に見える、暖かい光が欲しい。
なのに、落ちていくのに距離は変わらず、あたしの先にある。


「やだ、こわい、怖い、いやだよ……!!」


叫んだ声は、独り分しか響かない。


「怖い、怖いよ!やだ、助けて……、誰か!誰かぁ……」


虚しい。怖い。
あたしが独りぼっちだという事実を改めて叩きつけられる。
涙が零れ、上に昇っていく。光と交わり、消えていく。


身体は動かず、ただ落ちていく。



何で、あたし死んじゃったんだろう。
そう、貴方が死んでほしくなかった。
でも、こんなに苦しいのは知らない。
あぁ、あたしはきっと望んでいたんだ。


『海』でまた、再開できることを。
だから、死んでもいいと、心の奥底で思っていたんだ。


それが愚かな選択だったと、初めて気づいてしまう。





「あたしが死んだのは。ただイクスを苦しめただけ?」
「あたしが死んだ意味は?」
「ないよ、どこにもない!」
「苦しいよ、こんなに苦しいなんて知らない!」
「たすけて」



「誰かたすけて!!!」





そしてわたしは、後悔しました。





「こんな世界、もういやだ」

その青年は、自ら空へ身を投げた。

「自分は、誰かの闇だったんです」

その夜闇は、自ら光へ消え去った。

「ワタシは、償って生き抜くだけ」

その兵器は、独りの少年を導いた。

「僕は貴女を、いつか助けたい」

その少年は、独りの兵器の希望になった。

「大丈夫、必ず元に戻すから」

その王女は、民に誓い神に祈った。

「……失敗したの」

その時計は、全てを嘆いた。

「約束なんてもん、俺には呪いにしかならねぇ」

その勇者は、護れぬ約束に想いを馳せた。



大空の果て、侵入不可の小さな孤島。

拒絶の屋敷と、澄んだ緑の森。

巡り会った、彼等の物語。







・あとがき
な に が あ っ た ? いや気紛れだけどさ;
簡潔に纏めれば、色々背負ったり逃げ出したりした人が、とある場所でよく会う話。
ちょっと暗い話を扱う予定。短編形式でいきます。



不思議の国パロ!


なんとなくFFDDのサイトめぐってたらたまたま見つけて面白そうだから勢いでいくよ!オリジナルポジありだよ!
実は試しにフォカミラを書きたいだけとか決してそんn(殴


ポジション(確定)

主人公:フォーカー
白ウサギ:ミラー
チェシャ猫:アウア(幼いヴァージョン)


ポジション(未定or仮定)

森の魔女:レル(ファキに憑依ヴァージョン)
魔女の弟子か仲間:
ハートの国の王様:ノア
ハートの国の兵士:ノアの箱舟組(クルム、アルム、スーフェ、アミュ、クラン)
砂漠の占い師:レオーネ
夜闇の国のお姫様:るーちゃん






・ぼしゅーしーと

名前:(苗字とか使いません!(←)
性別:
年齢:
一人称:
二人称:
性格:
容姿:
戦闘能力:(使うかわかりませんが、軽く武器使えるとか人を躊躇なくぶっ飛ばせるとか書いてもらえれば)
希望ポジション:(新しく作ってもオッケーです)

サンボ:
その他:(希望とかもこのへんで)



チャットでも受け付けているので、気軽にどーぞ!

本音らしきものをぶちまけてみる。
鬱すぎるよ。
















・最近、リアルで話す人が少なくて寂しい。席替えのせい。
・あと、関係がごちゃごちゃになっている人がいて辛い
・部活辞めた。でも教師が付きまとってくる。部活やれって。
・この前嫌になって家に逃げたら家庭訪問された。言葉で拷問出来るんだなと泣いた。
・挙げ句に部員の前で話をしろと。言葉なんて決まってる訳ねーよ。
・関係がごちゃごちゃになっている人が教師と繋がってた。
・取り敢えず、吹奏楽部の副顧問の片方居なくなればいいのに。
・で、顧問と副顧問にありったけの暴言をと辞めること言ったら『わたしにも心があるんです』とか言われた。その言葉をそっくりそのまま投げたい。
・クラス気にくわない。イベントのときに楽しそうにする自分も気にくわない。
・自分らしさが行方不明。定義も行方不明。苦しい。
・他の人のすごいところを見るたびに、嫉妬する自分が嫌い。
・だから自分らしさが欲しい。今は中途半端だから。
・ついでに、誰か気づいて慰めて、なんてね。


眠いからいいや。寝る。