ジジイの独り言です。
 五輪の季節になると、テレビを見ていて時折感じる事がある。

「見ている人に感動を……」
「子供たちに夢を……」

 アスリート達のインタビューなのだが。「……」に入る言葉は人によりそれぞれだ。

「感動してもらえたら」
「夢を持ってもらえたら」

 と、云ってくれたらジジイは手を叩いて「頑張れ頑張れ」と応援することだろう。

 ところが

「感動を与えたい」
「夢を与えたい」

 となると残念ながら「え?」だ。

 「与える」は目上の者が下の者に与えるときに使う言葉だからだ。

「褒美を与える」

 あたかも、犬に餌を与えるかのごとく使われる「与える」に違和感を感じるのだ。
 因みに、同年代のお客さんにこのことを聞いてみたら、そんなこと考えたこともない、だそうだ。トホホ

 似たような事に「捲き込む」や「巻き込む」がある。

 「周りを巻き込んでこのイベントを盛り上げよう」等というときに使われているのだが。
 これも本来は
「腕を機械に巻き込まれる」
「濁流に巻き込まれる」

 等、意図しない何かに引き込まれるという意味だが、最近はどうも違うらしい。
 本来ネガティブな使われ方をされてきた言葉が、ポジティブな意味で使われているのだ。


 そういえば、先日夕方のテレビ番組で、こんな事を言っていた。
 
 最近は、「……させていただきます」の乱用が増えてきましたね。と。

 若い人達がしきりに「させていただきます」を使うという。
 「へりくだった」もの言いはSNSの影響か、と言うのだが。 

 私などは「与える」や「捲き込む」の方がよっぽど問題かと思うのだが……。

 きっと、紫式部さんが聞いたら「いとをかし」などと言って笑うんだろうな。