本当は春という作品ではなかった | My life in Greenwich

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5年間のNY駐在から帰国、アメリカの生活を懐かしみながらランニング、読書、ハープをブログに書いています。

ボッティチェリの「春」は有名ですが、実は画家ボッティチェリがつけた題名ではありません。

花の女神フローラが画面いっぱいに花をまき散らしているので、この絵を見たジョルジョ・ヴァザーリが最初に、“La Primavera!”と称したそうです。

 

 

 

ヴィヴァルディの有名なヴァイオリン協奏曲の四季も、作曲家であるヴィヴァルディ自身は春・夏・秋・冬という題はつけていませんでした。

後世になっていつしか人々が、春夏秋冬と呼ぶようになって、四季と称されるようになったのです。

 

ベートーベンのバイオリンソナタ第5番もスプリングソナタとして有名ですが、ベートーベン自身は春という題をつけてはいませんでした。

誰かがつけたのです。

 

近世は作家自身が春という題の作品をいろいろ作っていますが、一昔前は、う~ん、古典派以前は、まだ宗教色が強かったころは春と言う作品は作られなかったということです。