※ぷらいべったーから移行してきた記事です。
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2015年3月8日、日本青年館にて上演された弱虫ペダルの感想(レポ)です。
日本語が得意でないので読みにくいです。
※ネタバレ配慮全くしておりません。原作未読、未観劇の方はご注意ください。
インターハイのラストステージである3日目のお話です。
とっても長い話だということは単行本の冊数、アニメの話数でご存知の通りだと思いますが、あの長さを果たして今回だけで完結させることができるのか。そのことがまず頭をよぎりました。
「休憩2回挟んで4時間のなのでは(テニミュという前例)」
「実は前後編になっているのではないか(Kという前例)」
いろいろ考えましたが、やはりペダステは休憩なし走りっぱなしの2時間15分で収めてきましたね。なので、そぎ落とさなければいけない部分がたくさんありました。
「スタートを切る」の群唱から今までのダイジェストを数分で振り返ります。坂道くんがウエルカムレースで山岳賞を取ったところ、IH1日目で田所さんがスプリントを取ったところ、東堂さんと巻島さんのラストクライム…そして2日目の福富さんゴールでダイジェストが終わります。
いよいよ3日目のスタート。しかしここで呉南は現れません。いきなり福富さんからスタートしていきます。スタート前の待宮とのやりとりはカットされていました。トップを走るエースに追いつくために総北と箱学が『協調』をする場面。3日目の序盤はこの『協調』がキーワードになってくると原作を読んでいた時は思っていたのですが、舞台版ではあまり重要視していないような印象でした。
・敵と協調することで速く進むことができるということを坂道くんは学ぶ
・待宮は協調だと言って多くの選手をペテンにかける
・大きな蛇となった選手たちに飲み込まれた坂道くんは協調が突破する鍵だと気づく
・坂道くんは荒北さんに協調を持ちかける
ここを楽しみにしていた人も多いのではないでしょうか。わたしもそうでした。でもびっくりするくらいあっさり蛇から抜け出してしまうのです。
協調してないです。そう思います。
荒北さんの坂道くんへの圧迫面接が結構あっさりしていたので、彼は坂道くんのどこを気に入ったのか、舞台版だけでは伝わらないのではと思いました。あと個人的に「お前の目には福ちゃんはどう映ってる」という台詞がなくなっていたのが少しショックでした。「お前の目に俺はどう映ってる」だったかな…とりあえず自分のことを聞いてましたね。そこからすぐ小野田チャン。
荒北vs待宮では野獣覚醒編でも触れた荒北さんの過去はばっさりカット、旗何本分引き離されたら~というルールもなしというシンプルなものでした。そして呉南の夫婦のような距離感は原作そのもの。待宮をエースとして立てる姿勢に呉南という学校の色が見えました。
待宮とのレース後、チームと合流するも、荒北さんは最後の仕事を終えてリタイアします。しかし荒北さんリタイアで止まっていられません。ポンポンと進みます。時間はそこで1時間経過していました。スプリントでは泉田くん、田所さん、新開さん…と、次々と役目を終えて集団から脱落していきます。金城さんが最終オーダーを出し、総北は1年生と巻島さんで山へ挑みます。鳴子劇場の総仕上げの始まりです。
鳴子くんのクライムシーンは観客参加型。それまでチームがバラバラになっていく様子を涙ながらに見守っていた客席も「鳴子!鳴子!」「総北!総北!」コールで盛り上げます。その後、鳴子くんは力尽きてリタイア。箱学に追いついた総北、そして御堂筋くんの登場で、レースはいよいよ終盤です。
エースを守るために飛び出した真波くんと御堂筋くんのレースはほとんど描かれていません。先に福富さんを抜いたら、この先ゴールまで追い抜かないというルールのレースは一切ありません。しかしこのあたりから真波が覚醒し始めているなぁと感じました。御堂筋くんとのレースはわずかでしたが、グローブを外して、東堂さんから飛び出した真波の表情は、序盤の荒北さんの後ろで走っていた真波とは別人に見えました。
巻島さんから御堂筋くんを止めろと言われた坂道くんが、前方を走る真波、御堂筋くんに合流したあと、今泉くんとも合流し、二人で拳を突き合わせるシーンがあったような気がしたのですが、そこもカットです。すぐさま今泉くんは御堂筋くんとのレースに入ります。御堂筋くんは力尽き、今泉くんはフレームに亀裂が入り、ゴール争いに誰が食い込むのか。そして、坂道くんと真波の対決が始まります。
今まで、たくさんのシーンを削ってきたのは、ここに照準を合わせるためだったのかと思いました。小野田vs真波が一番印象に残っています。真波と御堂筋くんのレースを削ったことで、この最後の登りがより際立ったレースになったのではと思います。ここが今回、シャトナーさんが作りたかったところなのかなと。
正直なところ、3日目はいろんなキャラクターがいろんな場面で戦います。途中でだらけてしまう部分もありました。またかよって思うところもありました。でも舞台ではそんなところを削ってまとめているため、集中して最終戦を見ることができました。気になる委員長と坂道くんのお母さんですが、箱学が委員長、総北がお母さんという配役で台詞を唱えていました。
今回、真波と坂道くんのレースをより感動的に演出するために、一番効果があったのは、両校の仲間たちが舞台装置であるスロープを支えて動かしていたところだと個人的には思ってます。真波が独走するシーンでは箱学の先輩たち5人がスロープをぐるんぐるん回転させて、坂道くんが追いつこうとするシーンでは総北の仲間たちがゆっくり回転させる。周りの仲間たちの力があって、今ここで走っているんだという熱がリアルに伝わってきました。そして感動しました。
大きなスロープを総北と箱学、ライダーで支えているところはぐっとくるものがありました。演技なのか素なのかわかりませんが、今までライダーが支えていたスロープに両校が加わるときに、福富さん金城さんがパズルライダーの肩を叩いて「手伝おう」って言ってるように見えたんですよね。小さな1年生のゴールを自分たちが支えてやるんだっていう気持ちが伝わってきました。
そしてゴール、表彰式、総北みんなで秋葉原へという流れで幕は下ります。あとは総北、箱学ごとに感想を書かせてください。
【箱学】
とにかく速かったです。フォームはきれいです。王者としての風格がありました。ひとり、またひとりと落ちていく仲間に対しては冷たいと思えるような態度をとっていても、そこには思いを受け継いでゴールするという信念があったように思えます。舞台袖から飛び出してくるスピード感といい、立ち姿といい、これから総北が戦っていく相手である箱学は王者なんだと改めて気づかされました。
TSOからキャストが変わっていないということもあって、結束力が上がったなという印象。箱根学園を自分たちのものにして、吸収して、それをただ表現するだけでなく、上手く噛み砕いていました。
わたしは、ゴール後のテントの中で、真波が福富、新開、東堂を前に来年へのリベンジを誓うシーンで、福富に対して力強く声を発した真波が、新開に「食う?疲れたろ」と差し出されたパワーバーと優しさを受け取って、思わず涙声で返事をするところで、真波はいい先輩たちに支えられているんだなと思い、安心しました。原作ではなかったシーンだと思うのですが…すごく自然に取り込まれていました。
この箱根学園でまだまだレースが見たいですね。カーテンコールでもあまり仲の良いところを見せないので、目の前にいるジャージを着た7人が本当の箱根学園の選手に見えるときがあります。
【総北】
優勝おめでとう!!と、表彰台に上った6人に拍手を送ることができて誇りに思います。ここがよかった!とかいろいろあったんですけど、思い出そうとすると涙腺が緩むので書けないです。たった15センチですが、そこに6人で上がった時の、会場からの拍手の大きさが忘れられません。
わたしは先輩から後輩への叱咤激励に弱いので金城さんの最終オーダーで1年生ひとりひとりにかけた台詞がとても印象に残ってます。最後の坂道くんゴールで、村井くんの手の上げ方が坂道くんそのもので、あの瞬間、1日目の100人抜きとか、2日目に田所さんとヒメヒメ歌いながらチームに合流したときを思い出して、坂道くん長い長い戦いのゴールに涙が出ました。お疲れ様、本当に頑張ったねって直接声を掛けたい衝動に駆られましたが、駆け寄った今泉くんと巻島さんが代弁しくれたような気がします。
8日は曇りで雨も降ってましたが「こんなに空って青かったんですね」という台詞で雨雲飛んでいきましたよ。わたしは箱学ファンなのですが…あの坂道くんのゴールは、舞台弱虫ペダルのゴールだと思い、初演から駆け抜けた総北キャストのゴールと重なって、心から優勝を祝うことができました。
「秋葉へ行きましょう!」「ええええ!!!!」という最後のシーンを観たところで
「あぁ、インターハイが終わったんだ」
と、ストンと胸に落ちてきました。パンフに初演から3年と書かれていましたが、ここがひとつの区切りなんだと、そう思わせる終わり方になってました。続くかもしれないし、続かないかもしれない。でも、坂道くんが巻島さんたち3年生と、福富さん率いる箱学と走ったインターハイはここで終わりなんですよって言いきかされ、見終わった後はお盆を過ぎた夏休みのような気持ちになりました。
終わっちゃうのかなぁ…