タイタンの妖女 (ハヤカワ文庫SF)
直感的に自分を信じて動いているつもりでも
振り返って冷静に考えてみたら
その時の自分にとって好都合な判断をしていただけということがある。
たまには立ち止まって軌道修正することも大事だぜ。
お前の後ろにはどんな道を辿ってきたとしても必ず経験が付きまとっているはずだ。
そいつを上手いこと利用すると良い。
何もしてこなかった?
何もしてこなかった奴には何もしてこなかったなりの経験というものがある。
俺達知的生命体は生きている以上どう足掻いても何かを経験しちまうんだからよ。
生きている以上は戦場にいようが一日中寝ていようが命懸けさ。
忘れてないか?死は常に隣で待機している。
その気になれば、手を伸ばせば、掴むこともできるはずだ。
その選択をしても俺はお前を否定しないぜ。
自分の意志で生まれてきた覚えのある奴はいないはずだ。
ならせめて死の選択くらいは自分でする権利があっても良いはずだ。
俺か?
俺はまだまだ生に執着と執念がある。
毎日青汁とヨーグルトは欠かさない。
適度な運動、保湿、ヨガ、気功...etc
120歳までは生きるだろうな。
この世は地獄だから善人ほど早く死に悪人ほど長生きする。
この説だか思想だかの言葉は
物心ついたときから俺の頭の中にあった。
俺が考えたのかどこかで聞いたのかは不明。
皮肉っぽくて好きな言葉の一つだぜ。