【リーグワン2023-24】D1 第15節  埼玉パナソニックワイルド VS 花園近鉄ライナーズ | ラグカフェ編集部の取材メモ

ラグカフェ編集部の取材メモ

ラグビースタジアム専用マガジン『ラグビーカフェ』
準オフィシャルブログ

●取材班
(尾)おもに男子 (さの)おもに山梨
(匂)おもに美人 (有働)おもに代表
(岡)おもにタグ (夏)おもに栗田工業
(編集長)おもに世界

4月27日(土)、熊谷ラグビー場では、今シーズン最後の埼玉パナソニックワイルドナイツのホストゲームが開催されました。


この日は、茨城県の百里基地で活動する「航空救難団百里救難隊(ひゃくりきゅうなんたい)」所属の「UH-60J」(救難ヘリ)から救難員が降下して、ピッチへボールを運ぶボールプレゼンテーションを披露。試合前に、迫力の機体をスタジアム内外で見ることが出来ました。

また、UKULELE GYPSY(キヨサク from MONGOL800)さんによる歌とウクレレのパフォーマンスもあり、試合前のピッチを盛り上げました。またホストゲームでは恒例のDJKOOさんが、今シーズンでグランドを去る堀江翔太選手と内田啓介選手のお気に入り曲を流す演出もありました。

 


以下、試合結果です。

■DIVISION1 第15節 4月27日(土) 試合結果
埼玉パナソニックワイルドナイツ 33-24 花園近鉄ライナーズ @熊谷ラグビー場(観客動員数:10,700人)

ホストゲームで、15連勝達成。埼玉パナソニックワイルドナイツ
▶この試合、両チームどちらも前節と大幅にメンバーを入れ替えての布陣。最初のトライは、開始10分・埼玉ワイルドナイツ(以下、ワイルドナイツ)1番・PRダニエル・ペレズがトライを決めて、7点を追加。しかし、花園近鉄ライナーズ(以下、ライナーズ)2番HOアンドリュー・マカリオがトライを取り返し、5-7。その後は、両者の攻防が続き、スコアは2点差のままで折り返した。▶後半・最初のトライは、ワイルドナイツ。15番FB山沢京平が開始4分でトライし、19番LOエセ・ハワンガナも続き、21-7。しかし、後半22分にはライナーズ11番WTB高野連がトライするも、10-21。その後、ライナーズ23WTB江川剛人も続き、15番FB野口大輔のCGも決まって、17-21へ点差を詰める。後半29分、ワイルドナイツ12番CTBヴェンスアソ、19番LOマークアボットがすかさずトライを決め、33-17。最後80分のホーンとともに、ライナーズ18番18.ラタ・タンギマナがトライを決めるも及ばず、24-33でノーサイドへ。埼玉パナソニックワイルドナイツは、ここまで負けなしの15連勝を達成した。

以下、試合後の記者会見でのコメントです。

□花園近鉄ライナース

image

□向井昭吾HC(写真左)
「今日はありがとうございました。素晴らしいグラウンドでゲームができて、雨っていう予報だったんですけれども、その天気も雨にならなくて、非常に良い環境でやれたっていうところについては非常に満足ですね。試合の中身については、今日のテーマはチャレンジということで、若い選手も多く出てましたけれども、ゲームに向けて自分たちでやってきたことをしっかり積み重ねたことをグラウンドで表現しましょうよっていうその意味も含めてチャレンジだったので、最後まで試合を切らないで自分たちの気持ちも切らないでチャレンジして、攻め続けられたっていうところについては非常にやってきたことが間違ってなかったなというふうに見えたゲームだったなと思います。次に繋がるゲームだったと思います。それと最後の最後にもありましたけど、堀江選手と内田選手は非常にそこまでのキャップと体がやっぱり怪我をしないでそこまできたっていうのは、素晴らしいことだと思うので、本当におめでとうとお伝えしたいなと思っています。」

□ジェド・ブラウン キャプテン
「若い選手もたくさん起用されて、今週の練習ってのは、本当にエナジー高い状態で練習ができていました。みんなのパフォーマンスを本当に誇りに思います。勢いを我々持っていた時間帯も実際に試合の中でありましたし、このようなパフォーマンスが今のメンバーから出たのであれば、おそらく1番手で使われている選手と2番手の選手のギャップが狭まってきているんじゃないかなと思います。ここから3試合は、セレクションに悩みそうです。」

□埼玉パナソニックワイルドナイツ

image

□ロビー・ディーンズ監督(写真左)
「いろいろな理由から特別な日でした。本当に素晴らしい日です。もちろん内田選手・堀江選手は、ラストホームゲームとなったんですけれども、堀井選手については200キャップ目ということで、すごく偉大な達成をされました。また本日、木原優作選手とゼイビアスタワーズ選手がファーストキャップを勝ち取りました。試合については、皆さんがご覧になられたように、すごくタフな試合でした。それについては、新しいコンビネーションを試したというところが大きく関わっておりますが、その中でもライナーズチームの成長は、目覚ましいものがありまして、入れ替え戦の試合のときには、もっと良いパフォーマンスをするものというふうに感じます。このことっていうのは、リーグワンがどれだけ激しい競争の中で行っているかというのを示していると感じてます。本当に、堀江選手のような世界的に有名でかつ日本だけじゃなく偉大な偉業を成し遂げた、ワールドカップ4回出場している選手と一緒に仕事ができて、本当に光栄です。そのご褒美として、6月22日のバーバリアンズ戦に招待する予定です。あと三つ、主体になった試合が先にありますので、いい贈り物を堀江選手に送れるよう努めていきたいなと感じてます。」

□堀江翔太 ゲームキャプテン

「新しいコミュニケーションでかみ合わないところもありながら、前半は苦しい中ゲームをしながら、どこかにチャンスはないかと願いながらできたことが、非常にチームとして成長した部分かなと思います。こんな感じで、我々(昨シーズン)ヤマハに負けたこともあったので、そこら辺も少しはそのときよりは成長して、新しいメンバーで新しいオーダーでもしっかりと1週間準備してゲームの中で全部修正しながらできたとは、ちょっと成長を感じたなっていうゲームでした。もちろん反省もありますし、しっかりと自分たちで成長できるようにしていきたいと思います。」

ミックスゾーンで、以下の選手に話を聞きました。

□埼玉パナソニックワイルドナイツ 堀江翔太選手

image

ーー今日、一番最初にピッチに登場されたかと思うんですけども、どんな思いで戦ったんでしょうか。
「本当に、いつもいつも選手として、チームに貢献できるようにっていうのは、僕の中の考えでもあるので、それが崩れないようにしたいなと思いながらやっています。」

ーー改めて200キャップという節目の試合でしたけども、今日のフォーカスポイントっていかがでしたか。
「チームとして、自分たちのプレーをどんだけできるかというところで。なかなか始めミスが続いて.....。でも、ゲームをやりながら修正できたんじゃないかなと思うので、非常に成長できたし、仕上げたかなと思います。」

ーーここまで15連勝ですけども、1試合1試合どんな思いで戦ってきましたか。
「本当、全部最後に僕はなるので。1試合1試合を全部自分のものを出せるようにっていうような形でやってきてます。」

ーー改めて200キャップって、どうして達成できたとか、何かありますか。
「もう先を見過ぎずに。自分の成長をどんだけ成長できるかと思いながらやっていけば、気づいたらなっていたので、それが良かったかなと思いますね。」

ーー娘さんたちは、プレーしてる姿を見て、どんな言葉をかけてくれるとかありますか。
「ラグビーはラグビー。家は家なんで。でも、いつまでも頑張ってって応援してくれてるので非常にありがたいですね。」

ーー最後に残り3試合、バーバリアンズ戦もあるということですけども意気込みいただいてもいいですか
「もう1試合見てる人が楽しむようなラグビーしたいので、全力でやっていきたいと思います。素晴らしい応援を引き続き、やっていただければ僕は嬉しいなと思いますんで、ぜひ応援よろしくお願いします。」

□埼玉パナソニックワイルドナイツ ロビー・ディーンズ監督

image

ーー15連勝となりました。今日の試合を振り返って、いかがでしょうか?
「すごいタフな試合でした。ライナーズさんは、すごくいいチームだったんですけれども、自分たちのところでは、特に最初の方の我慢ができなくて、またボールに対してリスペクトが足りなかったところで、勢いというものが作れなくなってしまったなというふうに感じてます。」

ーーメンバーは、前節とだいぶ入れ替えてというところだったと思うんですけども、コンビネーションの部分って、いかがですか。
「後半から、前半より良くなったなというふうには断言できます。マインドセットのところや判断のところですね。すごくしっかりしていったので、良い結果が得られたなというふうに感じてます。」

ーー昨シーズンこの時点で負けがついてたと思うんですけども、昨シーズンと今シーズンの一番の違いってどんなところにありますか。
「そこまで多くないかなというふうに思ってます。ただですね、精度の部分は上がったなというふうに思っていて、そこがですね、レベルアップに繋がっているなというふうに思ってます。なぜかといいますと、そうしなければならなかったところがありまして、この大会というものが、年々激しさを増していて、難しさも増しているので、そうならざるを得なかったです。」

ーーワイルドナイツの強さの一つに、ターンオーバーからの反応っていうのがあると思うんですけども、そこで具体的にこんなことを練習してるとか、何かありますか。
「もちろん練習はしていってるんですけれども、今成り行きで起こることではないので、他のBKの良いアタックっていうのは、その哲学に基づいております。まずは、自分たちが分析されているということに気づいているので、自分たちの選手たちもそれで相手が自分にとってすごく難しいようにしているんですが、いい判断をしていくためには、やはり周りにどういうことが起きてるかっていうことに対して、気づいていかなきゃいけないので、それを踏まえて、相手が月曜日にやっている取り組んでるようなことに対して、違うようなことができるように気付く練習というものをたくさんやっています。」

ーーロッカールームが毎回かなり盛り上がっていると思うんですけども、(監督は)どんなふうに声かけてるとか、どんなことを話してるんでしょうか。
「お祝いしようとしております。ていうのは、一つ一つの試合の後に、記念の試合、誰かが何かを達成したことについて上げていって、できるだけですねこのラグビーがやれている時間、キャリアとしてやってる時間を楽しめるように行っていけるようにしてます。選手たちの笑顔が練習のときであったり、試合の時にあるように見られるのは、すごく嬉しいです。それはっていうのは、選手たちのおかげで自分たちがこういうようなことができているというふうに感じています。後、どうどのようにラグビーに対して楽しんでいるかっていうのも、一つあります。盛り上がっているのは、自分のスピーチがいいことであったり、何か特別なことを言っているわけではありません。」

ーー今シーズンで去る2人にはどんなふうに、今日は声をかけたんでしょうか。
「お礼を申し上げました。外でスピーチを聞かれたと思うんですけれども、すごく多大な貢献をしても大きな貢献をしてくださいましたので感謝を伝えました。また、終わりのだけじゃなくて、このラグビーそのものにとても影響力があった2人だなというふうに感じています。堀江選手については、フッカーとしても、とてもユニークですし、世界で一番スキルがもうスキルを持っている選手だというふうに思います。彼の持っているスキルの範囲というのがすごく広いなと言わせてもらいました。最も大事なことは、彼らがですね、すごく良いお手本となってくれているので、次の世代に多くの影響を与えてくれています。」

ーー最後に、残りプレーオフまでの意気込みをお願いします。
「また始まりますので、自分たちのベストを尽くしていけるようにします。ここからのですね、自分たちのエネルギーであったり思考っていうのは、今後進んでいく試合、プレーオフに向けて、全て注いでいきたいですし、進んでいきます。」

■花園近鉄ライナーズ・野口大輔選手

image

 

ーー24対33という結果になりました。試合を振り返っていかがでしょうか
「率直に悔しいです.....。はい。」
 

ーー改めてパナソニックワイドと戦ってみての感想は、いかがでしょうか。
「そこまで、何か僕たちも結構今週積み上げてきたものを出すことができて、フレッシュなメンバーが結構いたんで、そこでいいゲームの入りができ、いい内容になったかなと思います。」
 

ーーかなり前節からメンバーを入れ替えてだったと思うんですけども、コンビネーションの部分っていかがでしたか。

「チーム自身コミュニケーションの部分もそうですし、どういうゲーム運びってするのもクリアだったんで、結構やっててやりやすかったかなと思います。」

ーーご自身としては、今日のフォーカスポイントってどんなところにあったんですか。
「そうですね。エリア取りっていうところを、自分の中でフォーカス当てたんですけど。簡単なキックのミスであったりちょっとなんか遠くに飛ばそうっていうのでちょっと力入れた分があって、ちょっとミスキックが多かったかなと思います。」

ーーワイルドナイツは、ブレークダウンの部分ってかなり強いチームかなって思うんですけど、そのあたりいかがでしたか。
「ブレークダウンでみんな結構ジャッカルがうまいところだったんですけど。こっちも接点で負けてなかったんで。そこはプラスに捉えたらいいかなと思います。」
 

ーーご兄弟での試合っていうのは、いかがですか。
「そうですね。やっぱ勝ちたかったっていうのが率直な感想です。はい。」

ーー試合後は、何か話されましたか。

「いや、さっきロッカー出たところで写真は撮らしていただきました。」
 

ーー撮らせていただきました、という(敬語な)感じなんですか。

「はい。そんな仲はいいと思うんですけど。ちょっと人前だと、お互いちょっとやっぱ恥ずかしいというか。」

 

ーー今シーズン振り返って、残り3試合というところだと思うんですけども、いかがでしょうか?
「そうですね。確実にそのレベルはあがっていて。結果はついてきてない部分もあるんですけど、確実に成長してる部分が明確なので、そこをさらに伸ばしてあと3試合ですかね、もう全部勝ってっていうことを目標に頑張りたいなと思います。」

ーー次はダイナボアーズ戦になりますけども意気込みいただいてもいいですか。
「見てて、お客さんファンの方々はホームゲームなので結構見てて楽しいラグビーをしたいなと思いますしそれが結果に出て出ると思うんで、楽しみにしていてください。」

 

■あとがき

今回、熊谷で「キヨサク」さんのウクレレを聴いて、思わず泣きそうになりました。ウクレレの優しい音色が、試合前のラグビー場のピッチに響き渡り、ハートフルな空間に様変わりしていました。個人的に、ウクレレが大好きなラガーマンを知っているので、ラグビーとウクレレは、相性がいいのでは?と感じました。

今プレーオフの最終順位が決まる、今週末。目が離せない試合も多いです。GW中の皆さんは、思いっきり「ラグビー三昧」を楽しめそうですね。同じシーズンは二度と来ないので、しっかり目に焼き付けたいですね。(有働)

 

-------------------------------------------------
●FMラジオ番組「ラグビーカフェオンレディオ」
【2022年6月1日現在、全国6局ネット放送中】
☆火曜日
調布FM(東京都調布市)★午後10:30~
☆木曜日
FMピッカラ(新潟県柏崎市)午後7:00~
FM JAIGO WAVE(青森県田舎館村)午後9:00~
鎌倉エフエム(神奈川県鎌倉市)★午後10:10~
☆金曜日
FMねむろ(北海道根室市)★午後2:30~
FMちゃお(大阪府八尾市)午後9:00~

★印……インターネット放送(リッスンラジオ)対応

【番組へのリクエストや応援メッセージなど】
⇒rugbycafe_radio★live.jpで受付中!
(★を@に換えて送信してください)
--------------------------------------------------