常に成長し続けるチームを目指して〜女子ラグビー日本代表キャプテン・長田いろは選手〜 | ラグカフェ編集部の取材メモ

ラグカフェ編集部の取材メモ

ラグビースタジアム専用マガジン『ラグビーカフェ』
準オフィシャルブログ

●取材班
(尾)おもに男子 (さの)おもに山梨
(匂)おもに美人 (有働)おもに代表
(岡)おもにタグ (夏)おもに栗田工業
(編集長)おもに世界

ラグビーワールドカップが開幕し、ラグビーの文字を多く目にする日々がやってきました。

 

男子日本代表は、18日に注目のイングランド戦を控えていますが、女子日本代表は、太陽生命 JAPAN RUGBY CHALLENGE SERIES 2023 フィジー代表 との試合が開催されています。

 

女子日本代表 vs 女子フィジー代表

🏉9月16日(土)

⏰Kick Off:18:00、開場:16:30予定

🏟️秩父宮ラグビー場(東京)

 

先週に続き、勝利を得ることが出来るか、注目の試合です。

 

ラグビーカフェでは、8月上旬にアルカス熊谷のグラウンドで、女子ラグビー日本代表キャプテン・長田いろは選手にインタビューをしてきました。

OAには入らなかった部分も、全文書き起こしましたので、ぜひご覧ください。

 

常に成長し続けるチームを目指して〜女子ラグビー日本代表キャプテン・長田いろは選手〜

 

 

――先月はスペイン戦ということで、遠征にも行かれてましたけども、現在はどのように過ごしているんでしょうか?             「今は、チームとしてオフで1ヶ月ぐらいオフがあるので、仕事に行ったりオフしたり、あとは8月の末から合宿があるので、それに向けてトレーニングしたりしています。」

 

――オフということで、何かこれを一番最初にしたっていうことはありますか。

「オフに入ったんですけど、トレーニングを頑張ろうっていうモチベーションがあったので、その週からトレーニングしてました。休むことなく。来週は、ちょっと1週間ぐらいオフしようかなって考えてます。友達と遊んだり、ちょっと美容院に行ったりしようかなって。普段できないことをちょっとやろうかなっていう感じです。」

 

――7月は、スペイン戦でしたが、振り返ってはいかがですか?               「チームとしては、2戦して、2勝。2戦2勝することができたのはすごい良かったなっていうところと、2戦目は結構接戦だったんですけど、勝ち切ることができたので、すごい良い経験になったと思います。」

 

――現地は、かなり暑そうだなと思ったんですが、どうでしたか。                                      「1戦目がすごく暑くて。人工芝だったんですけど、練習場で20時、夜だったんですけど、全然太陽が出てて、汗が尋常じゃなくて、やばかったですね。日本と違って、湿気はないんですけど、やっぱり太陽の、じりじりとした暑さが、ありました」

 

―現地の声援もすごかったですよね、スペインの。                    「そうですね、やっぱりスペインがいいプレーするとすごい盛り上がって、アウェーな感じだったんですけど、プレッシャーに負けることなく、出来たと思います。」

 

――2勝という結果でしたけども、実際チームとして、手応えは感じましたか。        

「FWでもBKでも、セットプレーの部分がすごく手応えを感じた場面もあって、あとトライを取り切るところも、チームとして準備してきたことができたのかなと思いました。」

 

――スクラムとかモールとかも、かなり押せてる部分もあったかなと思ったんですが、いかがでしたか。                   「2戦目の最後に、スクラムをターンオーバーできたんですけど、そこは本当に自分たちがやってることが発揮できたなっていうことを思いました。」

 

ーーご自身として、大会振り返っていかがでしたか。                    

「大会振り返っては、もっとアタックの場面で、ボールタッチ回数を増やしたいっていうのはあるので、ボールを要求することを、もっとこれからの練習で磨いていければいいなと思います。」

 

――去年はワールドカップもありました。ニュージーランド遠征を振り返ってはいかがですか。 

「すごく悔しい遠征で、大会にはなったんですけど、前回、前々回のワールドカップに比べると成長しているなっていう手応えも感じた大会だったので、確実に前進はしてるから、次に向けてまた頑張ろうって思えた大会でした。」

 

―ワールドカップ前には、国内でのテストマッチなんかもあって、女子ラグビーの盛り上がりは、感じましたか。             「国内でテストマッチさせていただいて、やっぱり直接応援してくださるファンの方々の前でラグビーするっていうことがすごいありがたかったし、それが力になったし、こんなにも応援されてるんだっていうことを実感できました。」

 

――去年のキャプテンは、南早紀選手だったということで、ずっともうお互いに知ってる存在ってことなんですよね。             「そうです。福岡のクラブチームのときから、一緒にやってました。やっぱりすごく頼れる存在っていうのと、チームに対して発言する力だったり、発言する言葉がすごくチームを鼓舞してくれて、やるぞっていう気持ちにさせてくれました。」

 

 

 

――長田さんもキャプテンとして、こんなことを心がけているとか、何か実際に南さんからこんな風にしたらいいよとかっていうアドバイスって、あったんですか。        

「私は、早紀ちゃんみたいにみんなの前で、語るっていうかいうことが少し苦手な性格なので、小さなコミュニケーションを大切にして、いろんな選手と話したり、コミュニケーションをとるようにしています。早紀ちゃんに報告した時は、何かあったら何でも相談しておいでって言ってもらいました。」

 

――キャプテンの指名っていうは、ヘッドコーチからあったっていうことですよね。      「はい。そうですね。」

 

――今大会からご自身として、キャプテンになったと思うんですけども、やっぱり見える景色って何か変わりましたか。            「練習中とか試合中、視野が広がりました。チーム全体のことを考えて、周りを見てプレーするようになりました。」

 

――レスリーマッケンジーヘッドコーチは、ご自身にとっては、どんな存在ですか。      

「レスリーが日本に来たときから知ってるので。セブンズの代表の時からのずっと長い付き合いなので、すごい信頼してるし、向こうも信頼してくれてるっていうのが分かります。何でも言えるし相談もできるし、こういう風にしたいとか、練習についても相談を受けるし、良い関係ですね。」

 

――ヘッドコーチからは、プレーの部分ではどんな部分を評価されてるとか、何かご自身として感じていることってありますか。逆に、求められているものでも。               

「キャプテンをしてほしいっていう話があった時に、サクラフィフティーンを体現する存在になってほしいということがあって、フィールドでも、オフフィールドでも、チームとして大事にしていることはやろうっていうのは、常に心がけてます。」

 

――実際、かなり話し合う場面も多いですか。 「5月からキャプテンになったので、そんな遠征とか合宿とかは重ねてないんですけど、私がどういうキャプテンをするかとか、どうやってリーダーシップをとっていくかとかいうのは、まだ今話し合って進めています。どういう感じで、やっていくかとか話し合ってる途中です。今ちょうど。」

 

――個人としても、結構自分から積極的にコミュニケーション取ろうみたいのを心がけてますか。

「それは、15人制選ばれて、呼ばれた合宿のときから、心がけてます。」

 

ーーご自身としては、こんな選手になっていきたいとか、ありますか。            

「個人としては、私がフィールドにいるから、すごい頼れるとか安心するとか、言われるようなプレーヤーになりたいなと思ってます。」

 

――女子ラグビー日本代表としては、何かこんなことを目標にしているっていうのありますか。

常に成長し続けるチームでありたいなっていうの想いを持ってます。

 

――注目してほしい、ご自身のプレーはいかがでしょうか。                 

「やっぱりフランカーなので、ディフェンスの場面のタックルとジャッカルを注目してみてほしいです。」

 

――長田選手は、ピックボイスっていうことで、フィールド内の大きな声にも注目ですか。   

「よく大声出してるんで、注目してください。」

 

――どんな声掛けをしてるんですか。     

「スクラムだったらスクラムの前に、FW達を鼓舞したり、あとはディフェンスのコールだったり、チームで決まってるコールをみんなに届くように大声で言ってるので、そこを見てほしいです。」

 

ーー今日は、アルカスクィーン熊谷の事務所にお邪魔していますが、改めてどんなチームですか。

「熊谷を拠点に活動している女子ラグビーチームで、今は約30名の選手が所属してます。大学生と社会人からなるトップチームと、高校生ユースチームと、小中学生アカデミーっていう、いろんなカテゴリーのがあって、トップチーム私はトップチームで活動してるんですけど、やっぱりキャラがいい選手が揃ってます。SNSも結構、選手主体でやってるので、SNSをチェックしていただければいいなと。」

 

ーー普段の練習は、ほぼ毎日のようにあるっていう感じですかね。             

「そうです。週5日で、練習してます。場所は立正大学のグラウンドでやってます。」

 

ーー日本代表の選手もたくさんいらっしゃいますし、そういう意味では、女子の代表とコミュニケーション取りやすいみたいなところありますか。

「知っている選手が多く代表に行ってるので、落ち着くというか、一緒にいつも一緒にプレーしてる選手がいるので、こういうプレーするんじゃないかなって予測するのは、しやすいですね。サポートしやすかったり。」

 

ーー9月にはフィジー代表との試合があるということが発表されましたけども、久しぶりの国内のテストマッチ試合ということで、いかがでしょうか。                    

「以前、フィジーとも試合したことあるんですけど。その時は勝ちました。今回の国内テストマッチでやっぱり勝ちたいっていう思いと、自分たちが今やってきてることがどれだけ正確にできるか、精度高くできるかっていうところをチャレンジしていきたいと思います。」 

 

ーー個人としては、どれくらいできそうっていうの、予測はいかがですか。          

正直、2戦2勝はしたいと思います。勝って、ラグビー界を盛り上げていきたいと思います。

 

ー女子ラグビーの魅力というか、こんなところに注目して欲しいとかありますか。      

「まずは、男子に負けずに迫力があるコンタクトの場面でも、すごい迫力で、バチバチいってるので、そこも注目してもらいたいし、今、結構新しい選手とかも入って、代表に来ててスキルフルなすごいスキルの高い精度の高いキックだったりパスだったり欄だったりできる選手が多くなってるので、そこも注目して見てもらいたいです。」

 

ーーご自身もやっていて、どんどん入ってくる子たちは、ラグビー上手いなっていう印象ですか。

「はい。やっぱり大学生高校生とかも見てても、どんどんレベルが上がってるなっていうのは感じます。」

 

ーー今スクールの子たちも、結構女子の子も多いですよね。                 

「うちのアルカスのユースの高校生の子たちとか見てても、私が高校生のときと比べて全然ラグビー理解度だったり、ラグビースキルがすごく高くて、本当に学ぶこともあります。週に1回ぐらいあるので。すごく刺激し合って、ラグビーの判断、プレーの判断だったり、のキックとか、すごいうまいです。」

 

ーー女の子も幼稚園生からラグビーをやる子が増えてきてると思うんですけど、そういう子たちにアドバイスするとしたら、何かメッセージってありますか。

「何事にも前向きにチャレンジして、失敗してもいいのでチャレンジしてもらいたいなと思います。」

 

ーーちなみに今までやってきて、ラグビーをやめようかなと思ったことはありますか。     

「あります。ラグビーを始めてすぐにやめようと思いました。中学生の時に。全然、ボールがキャッチできませんでした。」

 

ーーそれまで、スポーツっていうのは、あまりやっていなかったんですか。          

「外で遊ぶこととかは好きだったんですけど、球技はあんまりしたことなくて。中学校の部活で、バレー部してたんですけど、同時にラグビーも始めたので、全然できなくて。しかも福岡レディースは、高校生とか大学生とかも一緒にいるから、すごい上手な選手が多くて、その中でやってると、すごい自分が下手だなって思って辞めそうになったんですけど。友達もできて、一緒に通う子とかもいて、その子たちと一緒にやりたかったので、頑張りました。」

 

 

ーー今後、何歳ぐらいまでやりたいとか、何かゴールっていうのは、決めてるんですか。    

「はい。一応、怪我なく、2025年のワールドカップまで行って、ワールドカップで結果を残して、そのあと1年はアルカスでしっかりプレーして、引退しようかなって思ってます。

 

ーーワールドカップの2025年。理由は?  

やっぱりワールドカップを目指したいっていうのと、でもアルカスにもしっかり貢献したいっていうのか、という気持ちがあって、そこまでにしました。

 

ーーもう3年ですよね。           

「悔いが残らないように、1日1日頑張りたいと思います。」

 

ーー弟さんもラグビーやられているということですが、ラグビーの話はしますか。       

「弟たちは、私の試合を見たりしてるんですけど。私が見る機会がなくて、応援しに行けてないんです.....。ラグビーの話というよりかは、私の活動を見て、頑張ろうって思ったよ、みたいな。今1人は怪我してるんですけど、いろはも頑張ってるから(自分も頑張るよ)って、メッセージをもらったりします。」

 

ーー忙しいと思うんですけど、オフの日にこんなことをしてるとか、何か最近のリフレッシュ法はありますか。                「カフェに行くことと、あとオフの日はよく掃除してます。部屋の掃除はリフレッシュにになります。綺麗になると、すっきりします。」 

 

ーー熊谷は、おすすめのカフェとかあるんですか。

アキモトコーヒーは、米粉マフィンがあるんですけど、それがめちゃくちゃ美味しくて!季節によって違う種類も出てるので、ぜひおすすめしたいです。米粉なんで、身体にも良いです。」

 

ーでは最後に、ラグビーファンの皆さんにも一言メッセージをいただいてもいいでしょうか。 「いつもありがとうございます。9月はフィジーのテストマッチもあり、今年から始まるWXVという新しい世界大会も始まるのでたくさんし、試合を見てもらえる機会が増えると思うので、たくさん応援してください。私達も良い結果が残せるように頑張りたいと思います。応援よろしくお願いいたします。」

 

ーーちなみに、WXVって新しい大会のは、どういうものなんですか。

「リーグワンみたいに、ティア1、ティア2、ティア3っていうのが分かれてます。今までは、世界大会がなくて、それを今回女子ラグビーの発展のためにやろうっていう話になって、私達が入ってるのは、そのティア2っていう真ん中のグループなんですけど、ワールドカップの予選でも当たったイタリアとかアメリカとかと同じグループになってて、結構強豪国と試合をできるチャンスいいチャンスなので、しっかり自分たちが成長した姿をジャパンのラグビーをできたらいいなと思ってます。」

 

ーー本当に、試合の機会も増えるっていうことですかね。

「そうですね。10月に3試合あるので、それに向けて、準備しています。」

 

ーー本当に休みないですね。         

「はい。10月末まで突っ走ります。」

 

強さの中に、キュートな可愛らしさのある長田選手。インタビューには、終始笑顔で答えてくださいました。

試合での迫力あるプレーにも、ぜひ注目してください。

(有働)

 

FMラジオ番組「ラグビーカフェオンレディオ」

202261日現在、全国6局ネット放送中】

 

火曜日

調布FM(東京都調布市)午後10:30

 

木曜日

FMピッカラ(新潟県柏崎市)午後7:00

FM JAIGO WAVE(青森県田舎館村)午後9:00

鎌倉エフエム(神奈川県鎌倉市)午後1010

 

金曜日

FMねむろ(北海道根室市)★午後2:30

FMちゃお(大阪府八尾市)午後9:00

 

……インターネット放送(リッスンラジオ)対応