リーグワン2022  PO 埼玉パナソニックワイルドナイツ対クボタスピアーズ船橋・東京ベイ | ラグカフェ編集部の取材メモ

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快晴を絵にかいたような青空が広がった、5月22日(日)。

負けたら終わりのプレーオフトーナメント、埼玉パナソニックワイルドナイツ(以下ワイルドナイツ)対クボタスピアーズ船橋・東京べイ(以下スピアーズ)の試合が、秩父宮ラグビー場で開催されました。

気温は、23度。新国立競技場の芝生を踏むのは、どちらのチームなのか、青とオレンジが入り混じる15,482人の観客が見守る中、キックオフとなりました。

 

 

試合結果は、以下の通りです。

 

■プレーオフトーナメント準決勝  

5月22日(日) 試合結果

埼玉ワイルドナイツ 24-10 クボタスピアーズ船橋・東京ベイ

@秩父宮ラグビー場

 

埼玉パナソニックワイルドナイツが勝利、今週末決勝へ

▼この日は、スピアーズ2番・フッカーの杉本博昭選手が100CAPの節目の試合。チームメンバーが記念Tシャツを着用し、スタンドに座る姿も見られた。2週間前にも同カードで開催された、この試合。開始6分、先制はワイルドナイツ10番・スタンドオフ山沢拓也のトライで、山沢自身がCGを決め、7対0。しかし前半16分、スピアーズ10番・スタンドオフのバーナード・フォーリーがPGを決めて、7対3へ。更に前半37分、ワイルドナイツ14番・ウィングの竹山晃暉が相手のロングパスを奪い、そのままトライし、14対3。ワイルドナイツのリードで前半を折り返した。▼後半2分、スピアーズのペナルティから、ワイルドナイツ・山沢拓也のPGが決まり、17対3へとリードを広げる。後半26分、ワイルドナイツのラインアウトモールから、ワイルドナイツ16番・フッカーの堀江翔太がトライ。CGも決まり、24対3へ。後半42分、途中交代したスピアーズ18番・オペティ・ヘルがトライし、24対8。CGも決まり、24対10でノーサイドとなった。▼決勝へ駒を進めたのは、ワイルドナイツ。前日の試合で勝利した、サンゴリアスとの対決となる。奇しくも昨年と同じ決勝カードとなった組み合わせは、新国立競技場で日曜日に行われる。ディフェンスのワイルドナイツ。アタックのサンゴリアス。初代王者の称号を掴むのは、どちらのチームなのか。楽しみに見届けたい。

 

(写真:国分)

 

(写真:国分)

 

(写真:国分)

 

以下、試合後の記者会見でのコメントです。

 

■クボタスピアーズ船橋・東京ベイ

(写真左:立川キャプテン、中央:ルディケHC)

 

■フラン・ルディケHC

「まずは、ワイルドナイツさんにおめでとうと言いたいです。すごくパフォーマンスも良かったです。80分間通して自分たちのやるべきことをしっかりやっていかなきゃというのはありました。準決勝進出については、2年連続なんですけど、そこの部分では、準備の面でもよくできていましたし、自信も前回より良かったと思います。自分達の志すところは出来ていたと思いますし、またチャンスも多くつくることも出来ていたんですが、そのチャンスをモノに出来ず、ワイルドナイツに逆にプレッシャーをかけられてしまいました。小さいことですが、セットピースなど、実際に機能しなかったというのもあります。ラインアウト、モールが自分たちの強みだったんですけど、そこを出せなかったので、エネルギーをうめずに、力を出し切れず、ミスをして時間切れになってしまったことが、敗因だと思います。ポジティブなところを見ていくと、シーズンを通していいラグビーが出来ていましたし、我々もトップチームになれているということだと思います。あと1試合残っているので、いい形でシーズンを終えたいと思います。

 

■立川理道キャプテン

「本当にたくさんのサポーターが来てくださり、いい環境、いい天気、グランドコンディションで試合が出来たことを嬉しく思いますし、結果はこのような結果になりましたが、プレーオフで少ないチャンスをモノにできないと、こういう結果になるというのは分かっていましたし、それは相手も同じことです。相手はちゃんとポイントに入り切ってプレッシャーをかけられたので、そこに対しては、誠心誠意学ぶべきところだと思います。あと1週間しかないので、1週間しっかりいい準備して、コンディションを整えて、臨みたいなと思います。」

 

●埼玉ワイルドナイツ

(左:坂手キャプテン、右:ロビー・ディーンズHC)

 

●ロビー・ディーンズHC

「このような素晴らしい環境でラグビーが出来たことを嬉しく思います。シーズン序盤、対戦相手に不戦敗してしまい、ボーナスポイントを獲得する機会を失ってしまいました。そこから、チームとして勝利を積み重ねて、この場に戻ってくることが出来て、来週は素晴らしい機会を与えていただけることを非常に楽しみにしています。」

 

●坂手淳史キャプテン

「沢山のファンの方の前でラグビーが出来て本当に楽しかったですし、天気にも恵まれて、いいラグビーが出来たかなって思っています。今日は、いいディフェンスが出来たかなって思ってますし、そこから得点に繋がることも多かったので、ワイルドナイツのラグビーが出来たかなって思います。ここから1週間、もう1つ成長して成果を出せるように、また頑張っていきたいと思います。

 

この日は、ミックスゾーンがようやく解禁され、選手に試合後のインタビューすることが出来ました。

 

■マリカ・コロインベテ選手

 

■今日の試合は、どうでしたか?

「相手のディフェンスが固かったです。でもご存知のように結果はついてきた、プランをきちんと実行できたから勝てたんだと思います。」

 

■今回勝利した1番の要因は?

「(やるべきことを)遂行したってことじゃないかな。自分達ができることをきちんと理解して、コーチ達が作成してくれた試合プランを実行したからだと思います。自分達の役割をきちんと果たしたから、勝利に繋がったんだと思います。」

 

■ご自身のプレーに関してはいかがですか?

「僕のパフォーマンス?チームが望む、自分の役割を果たせたと思います。次の試合まで1週間あるから、いい時間を過ごして、今日と同じような試合ができればと思います。」

 

■決勝戦に向けて意気込みはありますか?

「今は、特にないかな。しっかりいい準備をしていきたいです。」

 

■ベン・ガンター選手

 

●試合を終えての感想

「この試合に戻ってこられて、非常に良かったです。今シーズン、ちょっとした怪我で試合に出られないことが多かったので、そういった意味では試合に出て、勝つことが出来たということで、非常にうれしく思っています。」

 

●試合、前半・後半振り返ってはいかがでしょうか。

「前半はしっかりと自分自身がゲームに入っていくこと、チームとしてはゲームを作っていくことを意識した試合だったと思うんですけど、後半はしっかりそれが出来て、流れをつかんで、非常にいいゲームが出来たと思います。」

 

●スピアーズとは、2週間ぶりの試合だったのですが、戦ってみて何か違った点はありますか。

「こういう準決勝みたいな試合の前に、同じチームと対戦するというのは、いいことも悪いこともあります。相手が同じようなプレーをしてくるという経験についてはいいんですけど、でも全く違うプレーをしてくる可能性は十分にあります。そういった意味では、自分たちの強みにしっかりとフォーカスして、我々の強みはディフェンスですので、しっかりそこにフォーカスして、ゲームをやったというところです。」

 

●ご自身のパフォーマンスとしては、いかがでしたか。

いつも試合が終わった後、自分はもっとできたんじゃないか、と自分に厳しくあたるところがあるんですけど、前半についていえば、もう少しゲームの中に自分が入っていって、インパクトを与えることができたんじゃないかなと思いますが、とはいえゲームと通してしっかりといいパフォーマンスが出来たんじゃないかと思います。」

 

●昨日のサンゴリアスの試合は、ご覧になりましたか。

「非常にいい試合だったと思いますし、東芝も勝つ寸前まで行ったんじゃないかなと思いますし、観てて、とても楽しいゲームでした。」

 

●決勝へ向けての意気込み

「意気込みは、試合の前日に自分の中で作るものなので、今はそういった意気込みは持たずに行きたいです(笑)。今は、しっかりと回復することに、集中したいですね。」

 

●竹山晃暉選手

 

●試合を終えての感想

「本当にたくさんの応援が自分たちの背中を押してくれましたし、強みのディフェンスというのが80分間出来たことというのは、決勝にしっかりと持っていきたいです。」

 

●ディフェンスに関しては、前回の試合で坂手キャプテンがもう1段階ギアを上げていきたいと話していましたが、そのあたりはいかがでしょうか。

「本当に1人1人の役割をトークして喋る、コミュニケーションをとるというところが出来れば、本当に強みがどんどん出せる部分ではあるので、しんどいシチュエーションでもしっかり1人1人がしゃべり続けて繋がるというところが今日は出来たので、最終的にワントライというところで、相手を押さえられたのかなと思います。」

 

●スピアーズとは、2週間ぶりの対戦でしたが、ここが違ったなという点はありますか。

「負ければ終わりということで、相手は前半から気合いが入ってましたし、まず受けてしまわないというところを坂手さん中心に話をしまして、それがしっかりと出来てましたし、出来そうじゃなったところもしっかりと点を取らせずに、逆に流れをこっちに持ってこられたというのは、良かったかなと思います。」

 

●ご自身のパフォーマンスは、いかがでしたか。

「自分のトライはありましたけど、実はもう少しトライを取れるシーンというのがちらほらあったので、そういうところで仕留めていけないっていうのは、自分の反省材料にあります。決勝に向けては、そこへ集中というか、もっともっと研ぎ澄ませて、ウィングとしての役割をしっかり果たして、チームに貢献していきたいです。」

 

●集中を研ぎ澄ますっていうのは、具体的に?

「本当に熱くならず、でも冷静ずぎずというか、難しいバランスではあるんですけど、色んなことを予測しながらプレーを推測していって、ディフェンスをしていくというところがキーポイントになると思います。技術的な部分でもそうですし、試合的な部分もそうなんですけど、やっぱり練習で気合を入れていくと、チームものっていきますし、決勝で気合が入るのはもちろんそうなので、その中でどうマインドセットして落ち着かせていくか、冷静にプレーしていくかが、大事になってくると思います。」

 

●普段、緊張はするタイプですか。

「あんまりしないですね。ドシッとしているタイプではあるんですけど、10番に今日なったときは、何かやらないといけないというところで、緊張はあったかなと思います。このセミファイナルで10番を経験できたことで、しっかりファイナルに向けて準備していきたいなと思います。」

 

●日本代表へのメンバー入りについては、いかがでしょうか。

「本当にまだまだ代表というところには至らない選手だと僕の中では思ってますし、呼んでもらったこと、チャンスを頂けたことを嬉しく思っています。その中で、自分が出来ること出来ないことがはっきりしてくると思うので、そこから逃げずに、未来の日本代表というところに近づけるような時間にしたいと思います。」

 

●決勝への意気込み

「80分間楽しみたいと思いますし、最後勝って笑っているのは、パナソニックだと思っているので、そのためにやらなくてはいけないことをしっかりと明確にして、80分間やり続けていきたいなと思います。」

 

●決勝では、何トライとりますか。

「流れの中でトライが生まれるシーンがあると思うので、今日であれば3トライとれましたし、そういったところのトライシーンをしっかりと押さえていければ、1トライで終わらないと思います。」

 

■クボタスピアーズ船橋・東京ベイ 立川理道選手

 

■試合を終えての感想

「大事な局面でパナソニックさんがしっかりと対応されて、点を取って、逆にクボタはそういうところでポイントに出来ずに終わってしまったので、それが結果に繋がったのかなと思います。」

 

■前半・後半振り返って

「前半の組み立てとしては悪くなかったのですが、前半最後(竹山選手の)インターセプトというのは誤算でしたが、ああいったタイトな試合展開にしていって、自分たちとしては引き離したかったというのはあるので、そこの試合構成もパナソニックさんは上手かったのかなと思います。」

 

■相手のワイルドナイツは、改めて戦ってみていかがでしたか。

「特に戦術を変えてきたという印象はないです、ラインアウトのところで凄く分析をされて、プレッシャーかけていたというのは印象としてありますが、全体的にはそんなに変わってないと思いますし、それが変わらずでも、しっかりと全員がパフォーマンスを出して、勝ち切るというのがパナソニックの強さだと思うので、それは自分たちもしっかり分かっていてやりましたけども、上手く対応されたのかなと思います。」

 

■ご自身のパフォーマンスは、いかがでしたか。

「なかなかボールを持って何かをするということは出来なかったのですし、前半のキックの部分の組み立ては良かったと思うので、ああいうところの判断というのは自分の良さだと思っています。3位決定戦もそういうプレーをしていきたいなと思います。」

 

■今日、会場に来ていたオレンジアーミーの皆さんへ

「本当にたくさんの方、オレンジアーミーもそうですし、パナソニックのファンの方も来ていただいて、素晴らしい環境で試合が出来たっていうのは、リーグワンを戦ってきてなかなかなかったので、コロナの状況もありましたし、その中でも1万5000人以上の方が来てくれて、素晴らしい環境で出来たというのは嬉しいです。」

 

■日本代表のメンバー入りもありましたが、気持ちとしてはいかがでしょうか。

「気持ちとしては嬉しいですし、久々の選出で嬉しんですけど、まずはチームの最後の試合が残っているので、そこをしっかりと戦ったあとに、そこは考えていきたいです。」

 

■3位決定戦に向けて

「リーグでも1試合していますし、昨日も素晴らしい試合をしていたので、タフな試合になるということは分かっていますし、そういうところで自分たちも気持ちで受けないように、しっかりと準備をして、3位決定戦で、いい終わり方をしたいなと思います。」

 

今年の1月から幕を開けたリーグワン。

初代チャンピオンが決まる週末まで、数日となりました。

優勝カップの行方を、楽しみに見届けたいですね。

(文:有働文子)

 

明日、木曜日もラジオの放送はあるので、選手の生の声をぜひお聞きください!!

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