悪性の脳腫瘍と闘っている
その事実を知ったのは
昨年（２０２０年）の１２月初旬のことである
同期入社であり
飲み友だちでもあり
酔っぱらった私を車で何度か
自宅まで送ってくれたこともある
私と同い年の J子さん
彼女とは、
彼女が結婚？を契機に東京の会社を退職して
京都へと生活の拠点を変えて以来
数えてみればもう２０数年も
会っていないことになる
彼女は
一昨年（２０１９年）の４月に突然の眩暈（めまい）に襲われ
８月のＭＲＩ検査で
左小脳に脳腫瘍、膠芽腫(グリオーマ) グレード４
と診断されてからずっと
病と闘っていたのである
昨年の１２月初旬に本人の同意を得て
動きが不自由となってしまった彼女を代行するY氏が
フェイスブックの非公開部分を
『公開する』
としてくれたおかげで
彼女のフェイスブックに綴られていた
その当時からの事情を
知ることができた
--- 2019年8月22日 京都市 ---
ＭＲＩ撮りました。腫瘍発見、もいっかいＭＲＩ結果待ち。
結局、京大病院送り。
もし入院したら一人モンの私はどーしたら良いのでしょう。
脳梗塞の跡くらいは覚悟したけど腫瘍は想定外やったわ。
かなり、途方に暮れる。間違いなく彼とはお別れだな。
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とあった。
“一人モン” という表現は
結婚して退職
と思っていた私にとっては意外であったが
余計な詮索はしない。
ただ、心から愛している彼とは
一緒に過ごしていたようである
昨年（２０２０年）の７月中旬
闘病中であることを知らないでいる私は
彼女の誕生日にフェイスブックを介して
誕生日メッセージを送っていた
--- 2020年7月 ---
誕生日おめでとう(^^)/
ジャイアンツは首位をキープしているね。
コロナや災害に気をつけて健康キープでいきましょう。
→
ありがとうございます。
野球始まりましたが、ＴＶ見てても無観客試合は寂しい。
一応首位なのがせめてもの慰め。盛り上がらない・・・
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いつも “ジャビット” のぬいぐるみを抱っこしているくらいに
大のジャイアンツファンである彼女が
『 盛り上がらない・・・ 』 と最後に記したのは
余命を意識する寂しい気持ちを
外に零したかったからなのかも
しれないな
と
その時の彼女の気持ちをあらためて想像して
私はその時の自分の鈍感さが
いたたまれなくなる
彼女は、才女であった
彼女は、誰よりも頭の回転が早かった
彼女は、人一倍に相手の気持ちを汲み取る人だった
彼女は、とても聞き上手だった
彼女は、正義感が強かった
彼女は、行動力があった
彼女は、誰にでも優しかった
彼女は、仕事が的確で早かった
彼女は、私よりも車の運転が上手だった
彼女は、私よりもお酒が強かった
彼女は、居酒屋で皆とワイワイするのが好きだった
彼女は、負けん気が強かったが
彼女は、寂しがり屋でもあった
そして彼女は、
愛情がとても豊かであった
早すぎます
２０２１年１月２１日 午前５時
永眠
J子さん 安らかに
ご冥福をお祈りいたします
