満三歳の境地 | 日々の感心

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感じたままに。

けんご君(仮名) は、

 

幾度となくママから優しい声で

 

『 3歳になったら赤ちゃんじゃなくなって 

 

 “ こども ” になるのよ。

 

 そしたら、自分でできることは自分でやるのよぉ~ 』

 

と、理解できているのか、いないのか

 

いつもその度に

 

きょとんとした表情でママを見つめて聞いている。

 

その3歳となるお誕生日が、もうすぐやって来る。

 

だからと知ってか、けんご君は

 

“ 赤ちゃん ” でいるうちにと

 

スプーンでママの手からご飯を食べさせてもらおうと

 

いつもに増してママに甘える。

 

 

そして...

 

 

ついに3歳の誕生日がやってきた。

 

『 けんご、おめでとーっ 』

 

3つほど年上のお姉ちゃんに祝福されても

 

けんご君は、嬉しそうではない。

 

ママに

 

『 おめでとーっ! 』

 

と優しい笑顔で祝ってもらっても

 

胸中が穏やかではないらしいことが

 

ママには分かって、ウフフと思わず笑ってしまう。

 

けんご君は

 

( とうとう僕は “ こども ” になってしまったのだ )

 

ということを

 

どうやら理解できているらしい。

 

保育園に行くと先生からも

 

『 けんご君、お誕生日おめでとーっ! 』

 

と声をかけられるも

 

表情、複雑。

 

( もう僕は、自分でごはんを食べなければならないのか... )

 

満三歳の境地。

 

こりゃあ~面白い大人になるに違いないニャ。

 

( けんご君と、このドヤ顔写真は関係ないのニャ。)

 

 

 

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