通常のシリーズ重視の観点からは、当然、出走して来るであろう「アイビスSD」覇者である16ptのダイメイプリンス(牝5)が、着を狙う事でシリーズチャンピオンを狙って来る訳だが、今年は、その構造にならなかった。既に同馬は、シリーズ既走歴が3番組もあるのが大義的な理由になろうが、どちらにしても、シリーズ2勝という2015年のベルカント並の戦績を挙げているアレスバローズ(牡6)が悠々自適の状態。
リバース可能なのは、未だ、シリーズ勝歴の無い3歳馬ラブカンプーのみである。2着じゃ駄目なの、1着のみの状態である。昨年のシリーズは、2着に負けてシリーズ覇者となったラインミーティアは既に引退済である。アクティブミノルの「エニフS」出走による逃避は、「3歳馬勝利」のメルクマークなのだろうか306。

そういう点で、板載で決まる事でS2Kの空洞化を何とか否定したメドウラークのケースとは異なる訳だが、格で言うならば「札幌記念」のサングレーザーということになる。
一方、未完成のまま続行されるSMSの方は、シリーズ覇者に複数出走馬が存在しないパターン、つまり、これらは、外形的にシリーズチャンピオンになる意思が無い。去年のグランシルクvsマルターズアポジーとはまったく対極のモチベーションである。



