第65回日経新春杯~クリプトグラムの記憶~ | リゲイン総合研究所~競馬番組「表」なんて実在しない~

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◆片岡勁太は実在しない「番組表」という虚像を読み解こうとするが我々は「競馬番組」の実体を解き析かす点で全く別物である。日本中央競馬会は、その名の下で施行される競馬番組の中で「何が勝っても構わないレース」の存在を許諾する事は皆無である。

 クリプトグラムというクラブ馬をご記憶だろうか?
データベースやネット検索すれば、すぐに出てくるクリプトグラムでもあり、JRAのプレスリリースにも、その競走馬登録抹消が掲載されているG2勝歴を持つ10万クラブ馬である。しかし、同馬は、繁殖ではなく本場乗馬となるから、通常の乗馬処分にはならなかった訳だ。
 同馬の引退戦歴は昨年の「第131回目黒記念」で、ディフェンディングとしての1年ジャストの休養を経て出走し結果は現物での4着で、同枠に前年4着レコンダイト(5着)が組まれていた。つまり「4着」に関しては連年起用となる。つまり、自ずと算出される今年の「目黒記念」の1着枠に組まれるべき戦歴所持馬の出走を期待するムキもいるだろう。
 そんな同馬には準op加算歴が無い。「ゆきやなぎ賞」2着で3歳戦歴を閉じ、戦歴再稼働が4歳弥生時期で、その春季競馬番組内で1000万ハンデ特別を加算し返す刀で「大ハC」、そして「第130回目黒」と言うハンデ戦ばかりを3連勝(G3出走歴なし)し、直後に骨折が判明、6か月以上の休養が必要だと診断が出た。
 なぜ、同馬の事をここに書いているのかと言うと同馬は昨年「目黒記念」連覇計画の前に「日経新春杯」への出走を予定し特別登録していたのである。古馬戦歴にテンマイル以下が無い栗東所属馬だから「日経新春杯」への登録は当然の話だが、最終追切直後に転倒した事を理由に出走を回避に至る。実際にCWを走る画像も存在していたから、「あれもこれも制御できるJRAだ」とする類の陰謀説の入りこむ余地は無いが、「無意味な事は行わないJRAだ」とする当研は、ぶっつけ本番で、ディフェンディングとしての出走を果たした同馬が、その直後に抹消された点が気になるのである。

 同馬は「日経新春杯」回避後の「日経賞」への出走を明言していたが実際には特別登録は無かった。、まぁ、それだけの事であり、既述のレコンダイトも昨年末に抹消しているし、ショウナンバッハの登録も無い現況では何のヒントにもならないかもしれない無駄な話である。