第21回マーメイドS ~確定出走表雑感~ | リゲイン総合研究所~競馬番組「表」なんて実在しない~

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◆片岡勁太は実在しない「番組表」という虚像を読み解こうとするが我々は「競馬番組」の実体を解き析かす点で全く別物である。日本中央競馬会は、その名の下で施行される競馬番組の中で「何が勝っても構わないレース」の存在を許諾する事は皆無である。

 「マーメイドS」は新設時より現在に至るまで、阪神芝2000m戦である事に拘って来た競馬番組だが、阪神芝20で施行される牝馬限定戦は、年間どの位施行されるかというと、これが案外少ない。
 2歳戦には存在しないが、ギモーヴメイシュウタチマチのように。2歳全性戦を勝ち上がる事で、加算歴を刻むのを競馬番組は拒まないし、出世頭はラキシスである事は記憶に新しいし、ナツメロでは(外)ファインモーションの名も出てくる。2歳重賞は「ラジオNIKKEI杯」が京都に奪われ現行競馬には存在しないし、特別戦も「エリカ賞」の平場化で存在しなくなった。
 相変わらず、論点が見えない文脈は恒例であるが、昨年実績で、全4番組である。2010年に3歳未勝利戦が新設され現在まで実績を重ねているが、それまでは条件平場にも存在していた。3歳重賞では「ローズS」がこの距離を捨てたのが2006年。幕を引いたのはエアメサイア(2005)である。それを「第10回秋華賞」で起用された理由にする安易なロジックも存在する。3歳戦には結局、オープンクラスには「忘れな草賞」しか残存していない。
 ここで1着起用された戦歴の先行きは格差社会の極みで、ミッキークィーン(2015)のようにG1馬への昇華するものもいるが、その殆どが条件戦の馬場掃除を繰り返して厩を去って行く。その格差を「忘れな草賞」までの戦歴で位置づけされるのだが、またの機会にでも。ただ、ロッテンマイヤーには引き続き注意しておこう。
 この「忘れな草賞」と「マーメイドS」を共に1着したのが第59代オークス馬エリモエクセルが唯一となるが、賞金別定の頃の話である。
 さて枠順配置が確定した。2年連続の1着経路である「パールS7枠配置馬」ヒルノマテーラは5枠07番となったが同馬のハンデは51.0キロ53.0キロでは無い。53.0キロ馬は、4枠7枠の2頭で計3頭。別に53.0キロが1着起用条件だと単純に決めつけている訳ではないので勘違いしないようにされたい。キーホースは、6枠10番ゴールドテーラー(牝6)で只の条件馬である。

(追記)書き忘れていたので、追記すると、記号欄の*の2頭は、昨年戦特別登録不出走馬である。