今年の「春天」には、歴代菊花賞馬が2頭。古馬G1競走の中でも4歳上で施行される群の基本対決構造は「4歳」vs「5歳」であるから、同世代のダービー馬が存在しない空間では、4歳菊花賞馬キタサンブラックと5歳菊花賞馬トーホウジャッカルとその周辺(影)に着目する事になる。昨年は3連覇した阪神大賞典から6歳菊花賞ゴールドシップが同一世代3連覇をフェノーメノから継承し4歳代表を代替した菊花賞2着馬サウンズオブアースが最先着で9着という有様で翌2016年のリベンジに期待するには不足だった。そもそも出走頭数18頭の中で明け4歳馬が3頭のみでクラシック戴冠馬無しという気の無さが目立った年だった。
今年の明け4歳世代が2冠を出して故障処理して明けたら海外出張の辞令に2着加算で戦歴洗浄。戴冠馬は、菊花賞馬キタサンブラックのみの出走。これが皐月賞3着馬であるから、セントライト記念から菊花賞馬であってもルドルフ爺さんが出て来る幕は無く、出てもナリタトップロードぐらいなもの。それでも国際でない空間でのものであるしダービー2着馬である。確かにキタサンブラックも、ナリタトップロードもダービー13着同枠馬である点を共有しているが、この戦歴が春天3着の指定戦歴であるとは限らない。一方、迎撃世代であり、リベンジ世代でもある5歳馬は今年は菊花賞馬トーホウジャッカルを連行したが、1年経過して菊花賞3着馬ゴールドアクターが、ここまで有馬記念を含む5連勝の身でやって来たから、連勝大好きな競馬ファンの集票力が効いて来るのは明白。