競馬番組コラム | リゲイン総合研究所~競馬番組「表」なんて実在しない~

リゲイン総合研究所~競馬番組「表」なんて実在しない~

◆片岡勁太は実在しない「番組表」という虚像を読み解こうとするが我々は「競馬番組」の実体を解き析かす点で全く別物である。日本中央競馬会は、その名の下で施行される競馬番組の中で「何が勝っても構わないレース」の存在を許諾する事は皆無である。

 資料提示はせずに、文章だけで説明する事のリハビリである。これまで何度と無く書いている事の繰り返しになる部分も多々あるが、系統立てて書く事をしないというコア部分の鉄則は守り続ける事になる。
 間単に言ってしまえば、「オペレーション」と言うのは「単勝1番人気馬が負ける7割5分の為に用意された妥協無きルール」である。本来は、「単勝1番人気馬」が3割5分の確率で勝つ事に何の理由も要しない。逆に同馬が単勝1番人気になる為に必要な条件の方が重要になる訳だ。その割合が1:2という比率はその為に存在する。
 そこに確率と言う概念が尤もらしく織り込まれる為に、同じ1番人気であってもオッズが低い戦歴が、高い戦歴よりも勝率が高くなるように仕上がっている。それ以外のエリアであっても、例えば単勝1番人気馬の勝率は単勝2番人気馬の勝率を逆転する事はない。そこに「オッズ」と「確率」が混同される原理がある。
 戦歴解読の一部は、「反転」と「再現」で成り立っている。そこには厳密な線引は要さない事で拡大解釈を正論の如く成立させる。例えば今年の3歳戦は牡馬と牝馬という両極において、共に2冠馬を出したという意味に於いて「再現」である。
 「オークス」と「秋華賞」を制したミッキークイーンと「皐月賞」と「日本ダービー」を制したドゥラメンテは同一面で語られる事になる。
 「オークス」も「皐月賞」もトライアルに出走していない戦歴が起用され、「秋華賞」と「日本ダービー」は(優)を持った戦歴が起用されたという点で「再現」「共有」という事になる。
 では「桜花賞」のレッツゴードンキと「菊花賞」のキタサンブラックとの関係は共に「新馬戦」勝歴馬で、未勝利戦歴を持たない点は「共有」であり、牡馬は3歳春季デビュー馬で牝馬は2歳夏季デビュー馬である点で「相反」である。単純に2歳デビューか3歳デビューかと言う比較であれば、その数は過多だが、牝馬の方は2歳デビュー馬の証として「ローカル重賞」出走歴(夏季デビューの証)と「2歳G1戦歴(2着)」を初めて「国際G3」を名乗る事を許諾された「アルテミスS2着」を経由している。
よく勘違いされるが2歳G1の為の[地]ステップ競走は中央所属馬に対して(優)を付与しない。中央所属馬はあくまでも「賞金加算」によって出走資格を得るものである。逆に[地]はローカル重賞1着歴を持ち且つ資格賞金順位が出走可能頭数を満足すれば、ステップ以外からの出走が可能となる。
 そのような理由から、ウオッカアパパネはG1初出走初勝利の身分となった。それは、故障休養中のショウナンアデラも同じである。
 だからキタサンブラックは「皐月賞」を3着したのを模してレッツゴードンキは「秋華賞」で*2着同枠馬となる。このように終わってからなら誰でも、何とでも言えるのがそれである。