第35回新潟2歳ステークス(1) | リゲイン総合研究所~競馬番組「表」なんて実在しない~

リゲイン総合研究所~競馬番組「表」なんて実在しない~

◆片岡勁太は実在しない「番組表」という虚像を読み解こうとするが我々は「競馬番組」の実体を解き析かす点で全く別物である。日本中央競馬会は、その名の下で施行される競馬番組の中で「何が勝っても構わないレース」の存在を許諾する事は皆無である。

 「新潟2歳ステークス」が、初めて2回新潟の10日目で施行されたのが「第33回」で、そこで重賞初制覇したのが、ハープスターという中京デビューの牝馬であった。同馬は、その名よりも劣る「桜花賞馬」という勲章のみをつけて今春の海外出張の後に早々に引退。最後の勝歴は、昨年の「札幌記念」である。
 ご存知の通り「新潟2歳S」は「新馬勝歴馬」のみを1着起用しつづけている訳では無いが、それは牡馬のみ。

 上記の特別登録馬のデビュー戦歴を、時系列にならべると以下の通りになる。夏季の東のローカル担当は「福島」と「新潟」であるが、「日本ダービー」翌日からの2歳戦を先行して担当する「3回東京」からの特別登録は昨年の4頭に比して顕著に多いのが最初の印象。昨年の出走馬での稼ぎ頭は、1着馬ミュゼスルタンではなく12番人気4着馬コメートである。
 福島新馬を6着敗退馬の同馬は、「きんもくせい賞」で単勝1番人気歴を刻みんだ勢いのまま特異な新設「第31回ホープフルS」を2着して、オープン1着歴より高い2600万を稼ぎ、「第82回日本ダービー」では先行馬で唯一掲示板に載った実績は単勝16番人気としては立派なものであった。
 だが、そんな実績より、我々はミュゼスルタン「日本ダービー」*1着同枠歴の方を重視するという間違いを犯してしまうから、後に、全くの検討違いをしてしまう事がある。