(農)第65回安田記念 が夏季番組に示した事 | リゲイン総合研究所~競馬番組「表」なんて実在しない~

リゲイン総合研究所~競馬番組「表」なんて実在しない~

◆片岡勁太は実在しない「番組表」という虚像を読み解こうとするが我々は「競馬番組」の実体を解き析かす点で全く別物である。日本中央競馬会は、その名の下で施行される競馬番組の中で「何が勝っても構わないレース」の存在を許諾する事は皆無である。

 ○から◎への決着構造であっても、祝コメを有りがたく、頂く訳で(ってか、×が不人気馬だからだろうけど)、本人の落胆とは別に「馬券が中れば官軍」的な世間をどうこう言う訳では無いし、「研究者」の中の人は現実的に「中らないと喰えない」人であるから、自信と信念と相反する保険(押さえ)買いというフォーカスが存在し、それも、それまでのフォーカスが配当を生まなければ押さえようが無い現実がある。というより簡単に言うと、「慣れ」てしまっているのである。「押さえ」が必要なかった時に「押さえる必要が無かった」と勿体無いと思う事も無くなった。それが良いか悪いのかは、知る由も無いが、今のところ、「糞」と形容しようが、有効に機能している「押さえ」の方が多い。多いという事は、◎→○→×という評価結果の通りの決着構造が少ないと言う事だが、そんな事に反省している暇も無く、毎週の競馬はやって来る。
 まえおきが長くなったが、その1着してしまった○馬モーリスについて自己解決しないと、夏競馬にも向かい合うこともままならない。
 「ダービー卿CT55.0キロ1着馬」の「安田記念制覇」はハンデを考慮せずに、戦歴の一部だけを採り上げて見れば「モーリスショウワモダンの着ぐるみを着ていた」とすれば、事足りるが、ショウワモダン1着起用の当時、当研は「(再生)メイS」での増量59キロ勝歴が無ければ、起用は無かったとしたから、辻妻が合わない。
 「ダービー卿CT」を揃目で1着したら「安田記念」で・・・というのもどうかと思うが、そもそも「ダービーCT1着馬」が、その他のG1実績馬、前哨戦1着馬らを差し置いて、単勝1番人気馬となるのも珍しい事である。
 [外]の不在性にしても、先行モデルの2003年は一部で言う「馬連万馬券」戦であるから、今回の平穏戦のサンプルに成り得る事はない。先に採り上げた2013年戦も、オッズ構成の説明の為で、これがサンプルだと言ってる訳では無い。人気順の再現は、競馬番組とは全く関係の無い結果論である。
 今年の「安田記念」にも、当然、特殊戦歴馬が出走しているから、貴方が信じるロジックによっては、「非正規戦」となる。1頭1頭挙げても仕方ないが、3着馬を務めたクラレントは、昨年の「新潟代替」で施行された「第59回京成杯AH(除外)」1着馬であるから、来年は存在しない出走馬の1頭である。この馬は、前年戦出走歴を持ち、その際に、消を打った歴代1着枠である5枠のフィエロと同枠であった。クラレントは2着馬と同様に「東京新聞杯」歴代1着馬の1頭だが、併せて「エプソムカップ」歴代1着馬を兼任している。
 クラレントという個性は、タブー馬云々以前にエリート戦歴馬であるから、これが6歳とは言え、G1競走に於いて、現物で馬券対象になった事は、(外)ダイワカーリアンが*1着同枠馬と*3着同枠馬を務めた8歳時よりもメッセージ(宣言)性が強い。併せて、その系譜を引き継ぐ、ステファノスの今後には、注意を要する。