「プリンシパルS」~トライアル機能喪失?~ | リゲイン総合研究所~競馬番組「表」なんて実在しない~

リゲイン総合研究所~競馬番組「表」なんて実在しない~

◆片岡勁太は実在しない「番組表」という虚像を読み解こうとするが我々は「競馬番組」の実体を解き析かす点で全く別物である。日本中央競馬会は、その名の下で施行される競馬番組の中で「何が勝っても構わないレース」の存在を許諾する事は皆無である。

 今は昔、この時期の3歳オープン特別と言えば重賞化する前の「青葉賞」と共に関西には「若草賞」が存在した。後者はロングシンホニーを「第56回日本ダービー(1989)」で単勝1番人気(と言っても6.5倍だが)に推挙した事もあった。その後「青葉賞」の昇格後に、新設されたのが当該オープン特別「プリンシパルS」である。
 さらに、「NHKマイルカップ」が新設された翌年から10年間のみ限定して中山競馬に編成された定量戦「ベンジャミンS」の存在など忘れ去られたものになっている事だろうが、8歳引退の手土産に「秋天」と「MCS」を持って行ったカンパニーは、この番組の加算馬である。
 他に「忘れな草賞(桜花賞施行週)」的存在の「駒草賞(日本ダービー施行週)」という昇格オープンも存在し、前述の「(別定)若草S」から「(定量)駒草賞」を連覇し、その勢いのまま3歳春に「宝塚記念」に出走し3着起用されたローエングリンも存在する。
 いつもどおりに話が逸れたが、現行競馬では、この時期の中距離は当該「プリンシパルS」だけが担っており、「日本ダービー」後に「白百合S」が存在するのみである。
 「NHKマイルカップ」が新設された1996年のダービー馬フサイチコンコルドの出現で「すみれS」がクローズアップされる事があるが、同馬は「(新設)プリンシパルS」を熱発で回避していた事など今はもう話題になる事も無くなった。そこで1着起用されたのが「皐月賞」の(優)を熱発で破棄し、後の(取消)ダービーを2着起用されるダンスインザダークであった。
 「日本ダービー」につき、加算馬のみに付与されるようになった優先出走権だが、これは、「トライアル機能喪失」などではなく「東京優駿」のステイタスアップと言う事なのは、誰でも解る話だろう。何でも、逆転の発想で乗り越えられるとは限らない。併せて、その深意にあるのが「京都新聞杯」のステイタスアップである。資格賞金算入規定の変更で、50万円アップしたが、それでも、3歳G2競走2着加算額である1050万に50万円アドバンテージ。だが、当該オープン特別を1着すれば「弥生賞」や「スプリングS」を2着しただけの個性に「東京優駿」に対しての出走に関してはアドバンテージなのである。キーホースは検索中・・。