[無指定][指定]の真実 | リゲイン総合研究所~競馬番組「表」なんて実在しない~

リゲイン総合研究所~競馬番組「表」なんて実在しない~

◆片岡勁太は実在しない「番組表」という虚像を読み解こうとするが我々は「競馬番組」の実体を解き析かす点で全く別物である。日本中央競馬会は、その名の下で施行される競馬番組の中で「何が勝っても構わないレース」の存在を許諾する事は皆無である。

(軽く書き始めたが、何やら長くなりそうな予感もするが構わず進めてみる。)
 これまでは、あまり触れられる事の無かったであろう[無指定]日の設定についてだが、他の論者らが、どのように語っているかは、数箇所で書かれるものしか見ないので、当研だけが触れていたとは断言はしないが、
関東の競馬番組にも出現し、何らか語られる事が多くなった事だろう。
 「本競馬は全競走を[指定]とします。(ただし、(指定)(特し)及び障害競走を除く)」
 これまでの中央場所では、上記のような表記が多かった訳だが、(指定)や(特し)については、今更、説明もいらないだろう。と言っても、全く無知な方がいるのも事実ではあるが、[地]に優先出走権を付与するもの、地方競馬で、決まったレースを勝つ必要があるものなどの区別がつけば十分とは言えないが何とかなる。
 [指定]についてだが、これを「地方騎手招待」や「地方騎手交流」と言う概念から説明する時間は無いが、当然の事ではあるが、現在でも、地方競馬と中央競馬はボーダーレスではなく、そこに制限が存在するから、主催者は敢えて、制限の一部撤廃措置を施した番組を[指定]や(指定)(特し)を以って、明示している。
 だから、逆に、これ以外が当研が言うところの[無指定]であるが、主催者側から言うと、こちらが通常の中央競馬という事であり、所謂、外国産馬の出走制限がある我々が(無冠)と称している番組つまり、(混合)でも(国際)でも無い競馬番組と同等の扱いとなるという認識でも良い。
 そもそも[無指定]とは、ローカル主体の措置(と敢えて言うが)であった。グローバル化の1つの流れとして、外国人騎手が通常免許を取得し本格参戦によって、どうのこうのという記事も見かけるようになったが、その相似例が、[地]騎手がJRA所属騎手となるケースである。
 [若手]戦が復活し、それは当然ながら[無指定]で施行されるし障害競走の地方開放は行っていないので、これも当然ながら[無指定]である。つまり、根拠の無い、障害競走編成の有無よりも重視すべき事があるのは言うまでも無い。
 [指定]には地方所属騎手がJRA所属馬に騎乗出来る番組であるだけで、地方馬には開放されていない。つまり[無指定]には、地方騎手が騎乗出来ない、つまり排除して施行される番組である。これは、内国産馬と馬産地保護の観点に似た方策が講じられている訳だ。
 あまり知られていないが、[無指定]日以外であっても、地方有力騎手が何度も騎乗出来る訳でなく、そのレース数に制限があった。現行法は確認していないが、2月22日の吉原寛人騎手(川崎)は7レースで[指定]に騎乗している。また、地方騎手は、中央所属馬に騎乗するだけの目的での出張は許可されない。当日に(指定)若しくは(特し)に地方所属馬と共に騎乗していなければならないのである。これは換言すると、[指定]だけで全レースが編成される競馬番組は存在しないという意味になる。
 こんな事は知らずとも、馬券は買えるのが競馬ではあるが我々には欠かせない予備知識である。
 ここまで書けば、[無指定]が何の為に存在するのかについては自ずと理解の範疇に入って来るだろう。