「菊花賞」というと、「クラシック最終戦」だとか、「3冠馬の誕生」などのプロパガンダによって、まるで「春季クラシック」の総決算やリベンジの機会、それらの要素が欠落すると「夏の上がり馬」に注目が集まる訳だが、そもそも、夏季から稼動する「競馬番組」にとって、「春季クラシック」と「(秋季)菊花賞」とは全く別のステージで構築されるものである。と言い続けて来た当研の根拠の1つが「競馬番組」での掲載位置であり、「上段」に「3歳」として別記される「春季クラシック」と、「3歳以上」の欄に混載される「菊花賞」とは、それが共に「定量戦」であった頃から、そういう装丁で施行されて来た。ましてや、「秋華賞がこうだったから菊花賞もこうなる」という味噌糞な展開など、論外の極み。だから、当該「菊花賞」に於ける「皐月賞馬」「ダービー馬」の不在性や出走性が起用性に与えることなど皆無である。というのは、「日本ダービー」が施行される前に「3冠馬」や「2冠馬」については既に決定していることを前提とする当研にとっては必然である。「総決算」として「同じことを繰り返したい」のであれば、当該「菊花賞」に対して「皐月賞馬」「ダービー馬」が負担する出走義務が暗に存在する必要が生ずるのである。「正規・非正規」という不毛で無意味な形容を敢えて使うなら、「3冠馬」も「2冠馬」も立派に「完全な非正規馬」である。