「菊花賞」でダービー2着馬と同枠配置となったオルフェーヴルをミホノブルボンだとか論じていた似た物探しの狩人たちは、「春天」への出走を果たした同馬を、今度は、準3冠馬などという存在しないエスペラントを駆使して、エアシャカールあたりにコジつけるのが筒一杯のロジックだろう。確かに今年の「春天」を明け4歳世代が勝つ可能性は無い訳だが...

どの馬が回避予定だとかの情報は仕入れていないので、単純に上位18頭で線引きするとミスキャスト産駒唯一のオープン馬「菊花賞3着」の身分で昨年の春天*1着同枠馬であるビートブラックまでが出走可能となる。(既に記憶の彼方にあるかもしれないがミスキャストはジャンポケ・タキオン世代である)
しかし、こうやって出走賞金を算出すると「トライアル」と「本番」を総て1着加算し、その上「有馬記念」で2億を一口馬主らにクリスマスプレゼントしたオルフェーヴルは「出走資格賞金」に於いては天下無敵である。まるで「2年内G1・1着加算額算入制度の象徴」と呼ぶのが相応しく見える。
巷では、「菊花賞」を揃目で制したライスシャワーがTVCMで採用された事から、母父メジロマックイーンの3連覇を阻止されたリゲンジが遂げられるだとか、「5冠(G1・5勝)」で【WIN5】の象徴として完成されるなどと、何ともつながりの希薄な論理が展開されたりと騒がしいのG1シリーズならではだろう。
果たして春季競馬番組内で唯一「近代競馬150周年記念」に副題を用意されたG1競走である、今年の「春天」のシナリオ構造とは、どんなものであろうか?
副題付なので、今年だけの単発戦であり、当分、出現することのない府中の「皐月賞馬」が只貰いとする方が、【WIN5】の象徴などとリサイクルに結論づけるよりも辻褄が良い。何せ【WIN5】とは「5連勝」しなくては、配当が発生しない代物であるから当然の理だろうと思った人たちが、この勝たない単勝1番人気馬に、ごっそりと資金を投入してしまう訳だが、そういう者が存在しないと、配当は上がらない。
さて、「近代競馬150周年記念」の先行戦として施行された「根岸S」からは、何を引っ張ってくるだろうか?特別登録馬の中で「根岸S」と同じ1月29日に走ったのは回避馬1頭待ちのメイショウウズシオであるが、これと、3冠馬が同枠配置となったなら切るのを諦める事にするなど、一定の自分なりにヘッジを掛けておかないと無駄な小フダをコレクションするだけに終わってしまうのが「特異な番組」ほど「優勝劣敗」に準拠する仕組みになっている日本中央競馬会のG1競走である...