朝1オッズの採用基準はレース毎に変化する | リゲイン総合研究所~競馬番組「表」なんて実在しない~

リゲイン総合研究所~競馬番組「表」なんて実在しない~

◆片岡勁太は実在しない「番組表」という虚像を読み解こうとするが我々は「競馬番組」の実体を解き析かす点で全く別物である。日本中央競馬会は、その名の下で施行される競馬番組の中で「何が勝っても構わないレース」の存在を許諾する事は皆無である。

 オッズ解析は、解析者自身が、これまでどの位のオッズの成長曲線を見て来たか、つまり経験則とケーススタディにかなり依存する事を十分に理解する必要がある。だから、過去の成立判例(つまり結果論)だけを採り上げても、これがこうなるとGOODで、あれがああなるとNGだとかの結果論を並べても、そこに再現性を保証するものは一切無い。よって、生半可な運用は危険なのは言うまでもない。それ以前に、中央競馬に於ける集票、つまり資金流入が、どのように為されているかを、しっかりと自分の眼で確かめながらその特性を読み解く事が重要になる。
 例えば「朝イチオッズ(朝イチ)」と呼ばれる時間帯の資金流入量と、馬体重が発表され、パドック周回を終えた頃から返し馬あたり以降に入る資金流量の格差は10倍以上でありメイン競走などであっても発走1時間前の段階で全体の4割弱で、残りの1時間で6割強の資金が入って来ることになる。
 これが前半のレースとなると発走30分前から7割以上となるし、土曜と日曜でも、成長曲線の特性は異なるし、現在は前日夜間発売による資金流入の特性も把握しておく必要がある。蛇足だが「中央開催」と「ローカル(裏)開催」の違いや「ローカル」でも「福島」と「小倉」も異なるパターンを示すのである。
 参考データとして「日経新春杯」の単勝票成長曲線と、過去開催5日全レースの「単勝9時30分オッズ」と「単勝発走10分前オッズ」の比較一覧を掲載しておく。過去に何度か言及しているが単複オッズだけでは何も解らないのが実情であり、仮に解ったと確信しようが、その殆どの事案が「希望的観測」である事に疑いの余地は無い。
 私はJRA-VANが時系列オッズデータを提供する随分と前から文字放送受信ボード(テレチャート)で、時系列オッズを自動取込、蓄積して観察していたので経験則だけは誰にも負けない自信があるが、その頃と今とでもパターンは大きく違うし「確信」めいたものが膨らむレースなど、1年に数レースしか存在しないのが現実である。


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