1着本賞金9700万円を誇る「優駿牝馬」が外圧によってJpn表記を余儀なくされたからって、それを下級戦としての意味での「オープン特別」として揶揄する短絡稚拙さには目を瞑ってやろう。
そもそも「オープン特別」とは重賞を含むものであり、下級条件馬であっても出走可能なオープンでオールカマーな出走資格で特別登録を要する番組の事であるから、頭ごなしに否定するものではないが、先行して(国際)化した「秋華賞」が翌年、そのプリケツを追い駆けるように(国際)化した「桜花賞」「優駿牝馬」の分母になるとは、どういう道理なのだろうか?
「NHKマイルカップ」と共に1996年に国際化計画(正確には「外国産馬の出走制限緩和政策」)の名の下に新設された「秋華賞」が「マル外の出走制限」という関所が設置されていない(混合)GI競走である点を完全に失念しているかも疑わしい理論展開である。
それが3歳戦「国際化の象徴」である事を(指定)化された「第14回NZT4歳S1着馬」である(外)ファビラスラフィンが「第1回秋華賞」を「第1回NHKMC」から直行して、これを制し、返す刀で「ジャパンカップ」を2着起用された際の同枠に(外)タイキフォーチュンを配当することで示していた事をお忘れか?
兎に角、(無冠)3歳GI競走である「桜花賞」「優駿牝馬(オークス)」「皐月賞」「東京優駿(日本ダービー)」「菊花賞」の五大クラシック競走群の(国際)化と(混合)の出走資格を持つ「秋華賞」の(国際)化とは全く別の舞台装置での出来事である事だけでも理解の範疇に入れておきたいものである。シュートは枠の中に、しっかりと収まらなくてはオウンゴール以外に点にはならない事はサッカー少年でも解ってるはずだ。
例え、安直な似た物探しをする場合であっても、「(無冠)→(国際)」の先行モデルは「天皇賞(春)」「天皇賞(秋)」以外に中央競馬には存在しない事だけでも理解していなければ、妙なコジツケに頼ることになってしまう事だろう。
だから2009年「秋華賞」は春季競馬番組の中で(無冠)クラシックを制する事が許されなかったレッドディザイアが起用されたのである。彼女が「秋華賞」制覇までに1着起用された番組は新馬戦と「エルフィンS」だが、それが共に(混合)であった点が重要だった事を理解すべきだ。
蛇足だが、老婆心で申し添えるが、牝馬限定戦として施行される「新馬戦」には(外)が出走不可能である事をご存知だろうか?つまり、奇跡の新馬戦と称された「(無冠最終)第69代皐月賞馬」を制して用無しとなったアンライバルドの「(無冠)新馬戦」と同じように出走資格に制限が加わった番組なのである。
2011-10-12 13:34:21