確かに今年の「七夕賞」は中山代替Cコース施行によって、従前のフルゲート16頭立戦が17頭立戦となる点は目立つ特異性として、気になるだろうが、それよりも、同番組が起用性の中で重視すべきは、これが「中山芝2000m」戦で施行されるという点になる。
つまり、これがCコースで施行されようがBコースで施行されようが、今年の「皐月馬」兼「ダービー馬」を兼任するオルフェーブルが走っていない春季番組での力関係が持ち込まれる「七夕賞」なのである。
どっかの爺さんのように「今年は1着本賞金4300万を維持するG3ハンデ戦・中山金杯が双子化し、(外)コスモファントムが1本化して回収する」などと単純な理論展開をするのは、尤もらしく、それなりに聞こえがいいが、これが昨年の青写真による設計思想に基づくならまだしも、春季競馬番組発表時には予定にない代替開催である事が、それを否定し得るに十分な要因となる。
また、同じ「代替開催」を「非正規」だの「正規」だのという二者択一な単純な分類を否定する立場から言えることは、今週の競馬番組は、2場で「代替重賞」が施行されるという観点を重視したい。