2007年NHKマイルC(第12回開催)は主催者より事前に「JpnⅠ」という表記変更がアナウンスされた番組となった。その為に当初「GI表記」だった「成績公報」も現在は「JpnI表記」となっている。
これを制したピンクカメオは3頭目の牝馬として2005年戦を2番人気で制したラインクラフトの対角人気順とも言える17番人気で、頂点を極めることで3着馬ムラマサノヨートー(18番人気)との協力で三連単配当を973万9870円へと跳ね上げた。
同馬のデビューは「2回福島(7月)」の新馬戦で、区分としては1996年(外)シーキングザパールの「2回小倉(7月)」に属するものとなる。
牝馬である同馬は、起用条件の1つである「阪神JF」出走歴を所持しており、順列に従って3枠配置馬であった。
その戦歴に下級重賞出走歴を持たない同馬の加算歴は当然ながら総てが1着歴のものであり「2歳新馬(福島芝12)」「くるみ賞(2歳500万下)(東京芝14)」「菜の花賞(OP)(中山芝16)」というものである。
共に出走したイクスキューズにも「阪神JF」出走歴を所持する「2回福島」デビュー馬である点からも、この馬との戦歴比較が後検量では重要だった。
1着馬ピンクカメオ(牝3)
070506 2東6 11R NHKMC 3G1 混MW指定 T16 01着 550 714/18/17 内田博幸 4600 6450
070408 2阪6 11R 桜花賞 3G1 牝指定 T16 14着 550 408/18/08 蛯名正義 0 1850
070120 1中6 09R 菜の花 3op 混牝特別 T16 01着 540 606/11/03 蛯名正義 950 1850
061203 3阪2 11R 阪神JF 2G1 混牝指齢 T16 08着 540 305/18/08 蛯名正義 0 900
061029 4東8 08R くるみ 205 混 特齢 T14 01着 540 303/08/01 蛯名正義 500 900
060722 2新3 09R マリー 2op 混 特齢 T14 02着 540 505/10/03 蛯名正義 0 400
060701 2福5 05R 新馬 2新 混 し齢 T12 01着 540 305/15/01 後藤浩輝 400 400
1着7[14](市)ピンクカメオ 内田博幸 17番人気 下級重賞不出走
同枠7[15] ハイソサエティー 柴山雄一 10番人気 重賞初出走
同枠7[13] ダイレクトキャッチ 北村宏司 4番人気 共同通信杯2着
しかし、このピンクカメオというキャラクタが以後の「NHKマイルC」では無力であることは2着馬が(父)ローレルゲレイロである事で、ある程度、想定出来る。
同馬は前年1着馬ロジックが開いた「シンザン記念3着」→「アーリントンC2着」というルートを「皐月賞」に持ち込んでバリエーションを拡げた個性である。
2着馬(父)ローレルゲレイロ(牡3)
070506 2東6 11R NHKMC 3G1 混MW指定 T16 02着 570 510/18/01 藤田伸二 1850 5650
070415 3中8 11R 皐月賞 3G1 MW指定 T20 06着 570 102/18/09 藤田伸二 0 3800
070224 1阪1 11R アーC 3G3 混 特別 T16 02着 570 714/16/01 本田優 800 3800
070108 1京3 11R シンザ 3G3 混 特別 T16 03着 570 505/10/02 本田優 0 3000
061210 5中4 11R 朝日杯 2G1 混MW指齢 T16 02着 550 509/15/07 本田優 1200 3000
061014 5京3 11R デ2S 2G2 混 指齢 T16 02着 550 405/13/02 本田優 750 1800
060806 2函8 09R 函2S 2G3 混 特齢 T12 02着 540 611/16/05 本田優 650 1050
060722 2函3 10R ラベン 2op 混 特齢 T12 03着 540 202/07/01 藤田伸二 0 400
060617 1函1 05R 新馬 2新 し齢 T10 01着 540 505/09/01 本田優 400 400
2008年NHKマイルC(第13回開催)は結果として「最後のJpnI」競走となった訳だが、それと共に、その表記の下で施行された点で単発戦でもあった。
これを制したディープスカイは、これを制するまでに9戦を要したエリート戦歴を持たない個性である点でキングカメハメハとは全く異なる。
デビューは、これまでの関西馬の多くがそうであったように「4回京都」ではあるが初加算は3歳での「1回京都」の「未勝利戦」である点で(外)クロフネだけでなく、その他の、どの勝馬とも異なるキャラクタの持ち主であった。
しかし、そんなディープスカイが、この「NHKマイルC」で1番人気馬となったことには誰しも違和感を感じたことだろう。その違和感に反して、これを制することで同馬の競馬番組の中でのポジションは一変したのである。(これが秘儀「燕返し」である。)
「アーリントンC」3着歴を賞金減額の「毎日杯」へ持ち込んで1着した初めての個性は結局、「ダービー馬」にまで昇華した。
そして、昨年、ウオッカが開拓した「ダービー馬による安田記念制覇」という新ルートを踏襲すべく、そのウオッカとの3度目の直接対決というシナリオが練られている。
「秋天」ではウオッカに屈して「3着」、「ジャパンカップ」でリベンジを果たしたもののスクリーンヒーローの後塵を拝して「2着」、「順番からは、次は1着」と几帳面な日本人気質によって、各所で言われることだろう。
1着馬ディープスカイ(牡03)
080511 2東6 11R NHKMC 3G1 混MW指定 T16 01着 570 509/18/01 四位洋文 4600 7000
080329 2阪1 11R 毎日杯 3G3 混 特別 T18 01着 560 202/14/06 四位洋文 2000 2400
080323 2中8 11R スプリ 3G2 混MW指齢 T18 --着 560 ---/16/-- 0 400
080322 1阪7 10R 若葉S 3op 指齢 T20 --着 560 ---/08/-- 0 400
080302 1阪2 09R すみれ 3op 混 特別 T22 --着 560 ---/11/-- 0 400
080301 1阪1 11R アーC 3G3 混 特別 T16 03着 560 303/13/10 幸英明 0 400
080224 2京8 09R こぶし 305 混 特齢 D14 --着 560 ---/16/-- 0 400
080217 2京6 11R きさら 3G3 混 特別 T18 --着 560 ---/15/-- 0 400
080217 1東6 07R 500万 305 混 特齢 T16 02着 560 407/16/03 津村明秀 0 400
080216 1東5 09R セント 305 混 特齢 T20 --着 560 ---/14/-- 0 400
080126 1京7 05R 未勝利 3未 混 し齢 T18 01着 560 405/14/04 藤田伸二 400 400
080113 1京4 05R 未勝利 3未 し齢 T20 09着 560 713/16/01 藤田伸二 0 0
071216 3名6 04R 未勝利 2未 し齢 T18 02着 550 407/16/01 野元昭嘉 0 0
071124 5東7 03R 未勝利 2未 混 し齢 T18 02着 550 714/18/03 武豊 0 0
071104 5京2 04R 未勝利 2未 し齢 T16 02着 550 708/10/05 武豊 0 0
071008 4京3 04R 新馬 2新 混 齢 T14 04着 550 606/08/02 松田大作 0 0
1着5[09] ディープスカイ 四位洋文 1番人気 毎日杯1着
同枠5[10] アポロフェニックス 柴田善臣 18番人気 NZT5[09]配置馬