流浪の月 | 本日の空模様

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こんばんは。

 

昨日、流浪の月を観てきました。

映画を観に行くということは、私にとってエネルギーチャージであり、日ごろの疲れを回復させる大事な手段でもあります。

 

なので、できれば満足いかないものは観たくない。間違えたくない。

 

できるかぎり、がっかりすることのないように、観る作品は厳選するようにしています。

 

特に最近、頻繁には行けてないので、余計に。

 

そういう意味では、この作品は、本当に間違いなかった。

 

ドンピシャ好みだったし、えっ、どうなるの、と次の瞬間次の瞬間を待つ感じ、出演者の気持ちが痛いほどわかる(気がする)勝手な自己満足感とか、出演者の悲しさ・やるせなさに共感して涙したり、ただただ悲しい苦しいだけじゃなくて、ちゃんと愛を感じられるとか、、、

 

映像的にも、演出的にも、一つ一つにこだわりを感じられて、観ているこちらも、一瞬一瞬を見落とさぬように丁寧に見たくなる感じとか。。。そういうのが全部好みだった。

 

(大体の人が高評価をつけそうな気はするけど、明るい話ではないから、ストーリー的な好みもあるかもな~とは思います)

 

 

このチラシとか、予告編とかはなんとなく見ていたので(原作は読んでいないけど)大体こういう話だろうというのは予想していきました。

が、当たり前だけど、その限りではないですよね。

 

 

あと、数か月前に、この映画のナビゲーション番組をやっていてそれを見ました。

 

おそらく、その番組のダイジェスト版がこれです。↓
もともとは30~40分くらいあったと思います。
この番組で、監督の厳しい要求に応えるべく、広瀬すずちゃんが難しい役に向き合って苦しんでいる様子、などが紹介されてて、絶対見ようと思いました。

 

 

 

見ていて思ったのは、ふとドキュメンタリーかと思うような本物感があるな、、と。たびたび錯覚に陥るような。

 

役者さん、ひとりひとりが、役になりきってそれを越えているような。。

 

誰も、美しくあろうとしていないというか。。

 

特に横浜流星さんはイケメンなのに1ミリもイケメンに見えないところがすごかったですね。。。

 

大人の更紗は広瀬すずちゃんなのですが、子供の(10歳の)更紗を演じていたのは、白鳥玉季ちゃん。「凪のお暇」や「テセウスの船」で個性的な魅力を放っていた子役さんです。

 

不思議と、広瀬すずちゃんの子供時代に見えてました。

 

あと、文(松坂桃李)のお母さんの役にびっくりしました。えっと、今おいくつだったっけ・・・?松坂桃李の母やるほどの年齢??とか一瞬、一瞬だけ意識が現実に。あ、内田也哉子さんだったのですけどね。登場は少しだったのだけど、すごく重要な鍵を握っている人でした。

 

なるほど、そういうことだったのか…

 

 

開け放った窓から入る風にはためくカーテンだったり、家の中にちらちら入る光だったり、アイスを食べる音だったり、サンキャッチャーつきのチャイムのチリンという音だったり、ドアベルの音だったり、、物語を飾る演出がなんだかすごく良かったなぁ~。

 

主人公の二人は、、なんかうまくいかない星のもとに生まれてしまったんだなぁ、なんにも悪いことしてないのに、信じてもらえないし本当のことも本当の気持ちもわかってもらえない、それが見ていてすごくもどかしくやるせなく悲しく苦しかった。

李相日監督の映画は、「怒り」を映画館で観ました。
(フラガール、悪人、は、テレビで)

ずいぶん前なので、はっきりとは覚えていないのだけど、真犯人が誰なのかを人間模様を交えて探っていくミステリーで、ストーリーは面白かった(笑う面白さではない)けど、海で広瀬すずちゃんが大声で叫ぶシーンがやけに心に残っていて、心救われない話だった記憶。。

それと比較すると、「流浪の月」は、ずっととてもつらいんだけど、じんわり温かいものが心に残って、後味がとても良かった。いつまでも余韻にひたっていたいような。

 

これ、今年度の日本アカデミー賞など、いいところ行くんじゃないかなぁ。

ドライブマイカーのように、海外にも羽ばたいてほしい。

 

 

この作品の良さをうまく表現できないのがとてももどかしいですが、、何か映画を観ようかなという人にはこれを選んでいただけたらと思う。

 

あと、映画では表現しきれていない細かい描写があるようなので、原作をぜひ読みたいと思います。

ではではまたパー