Monthly Artist File-THE VOICE-米津玄師 8/22(土) | 本日の空模様

本日の空模様

☆色んなテーマで自由に書きたいと思います☆

こんにちは。

 

残すところ、あと2回となりました米津さんのマンスリーラジオ。

 

先週はFoorinがゲストだったのですが、書き起こしはしませんでした。

んもぉ~ひたすら可愛かった。

 

Foorinのメンバーは正直、ちゃんとわかるのはもえのちゃんとちせちゃんのみ。。

もえのちゃんは、以前やっていた「奇跡の人」というドラマで、目が見えない耳も聴こえないヘレンケラーのような難しい役をやっていました。母が麻生久美子さんで、銀杏ボーイズの峯田さんも出られていた。

ちせちゃんは君の名は。の新海誠監督の娘であることは有名ですが、最初に見たのは3月のライオンだったかな。

 

あとは、ひゅうがくん、たけるくん、りりこちゃんとのこと。

 

Foorinのみんなの、米津さんを尊敬する姿勢、一人ひとりが彼に対して一見おべっかとも捉えられそうな感じで褒めまくるのだけど、私はそうは取りませんでした。というのは、彼らの想いや客観的な分析(米津玄師という人に対しての)が、大変共感できるものばかりだったからです。

 

すごいとかかっこいいとかでは全くなくて、もっと具体的に彼の良さを捉えていて、みんなこの若さですごいなぁと感心しきりでした。

 

対する米津さんも、子供たちに対して、包み込むような広く温かい感じで、ラジオなのにまなざしが見えるよう。受け答えから相槌に至るまで、穏やかな海のよう。ほんとうにこういう人なんだろうなぁ。

 

さて、4回目の放送となった昨日は、振付師の辻本知彦さんがいらっしゃっての対談でした。

 

何故か、関東に住んでいながらラジコの地域設定が最近おかしくて・・・

今日はFM愛媛にて。

 

 

 

辻本知彦さんといえば、以前ブログに書き留めていました。
 

2017年11月6日

 

この方が、今回はゲストとして登場しました。

時々声の感じがサッカーの本田圭佑選手みたい。

以下、掻い摘んで書き起こします。

(今度の土曜日まで、ラジコで聴けますよ)

 

米:どんな感じですか

 

辻:えーとそうですね、こうやって二人で話す(ちゃんと)のが初めてですよね、出会って4年なんですよね、4年ぶりにLOSERのリハーサルの映像を見てて、あと初めて飲みに行った日の写真を見て何を思うかなぁ?って

 

米:そういう話をね、ここでも掘り下げながらやれたら嬉しいですよね。

 

 

 

米:辻本さんていうのは、4年前のLOSERのMVの時に、俺が躍りたいといって、じゃぁ何らかの指南してくれる人が必要であるとなった時に、そこで初めて出会って、そこからずっと、MVの時とかそれこそパプリカ(Foorin)の振り付けだとか、うちの活動の中では欠かせない存在となっていて、そういう人と今日こうやって改まって話すことになりまして

 

辻:うれしいねぇうれしいこと言ってくれるねぇ、なぜ良かったんでしょうか。

 

米:ものすごい衝撃的な出会いだったんですよね。こんな人間初めて会ったわと思って、ダンサーとの出会いっていうのはそれが初めてだったから、ダンサーってみんなこんな感じの人なんだろうなと思っていたら全然ちがくて、見たことない人間ていうか、こんなにワイルドな奴いる?っていう、、俺の中で、辻本さんを一言で表すワードっていうのが一個あって、「聖なる獣」

 

なんかすごいものすごいエネルギーがあって、で、人にものすごく介入していく、俺にぜんぜんない側面だからスゲーなーと思いつつ、方や、芸事やダンスに対する言語化能力だとか、それを見つめる目線ていうものが、ものすごくこう、大きな芯があって、だから、そういうアンビバレントというか、一見すると矛盾してそうなものをちゃんとひとつの体の中に宿してて、一言でいうなら「聖なる獣」、なんかそんな感じがします。

 

周り見渡してもなかなかいない、そう出会うことのないような人間に出会ったことによって、自分の音楽に纏わる身体性っていうものがものすごく具体的になって、自分自身いまそれを感じつつ、本当に良かったなと思いますね、辻本さんの感性と出会えてそれが音楽に昇華されているっていうことは、ほかの人間と出会っていたら違う形になっていたのかなと思うし、果たしてそれに納得できていたのかなぁと懐疑的になったりもするので、本当に良かったなと思います。

 

辻:正直に、嬉しいです、そういってもらえることが。今こうやって彼が僕が思うビッグスターになって、彼を見たときに正直思ったのは、彼の歌よりも絵が好きなんですよ。惚れ惚れするくらい好きで。そこに惚れて、リハーサルをしてるときにあれ?この子めちゃくちゃ才能がある子なんじゃないかと思ったんですよね。

 

LOSERの振り付けをした時に、万人に一人だっていうコメントを書かせてもらって、それがビジネス的な言葉で書いてるんじゃないかって思われがちな世の中じゃないですか、けども、そこで、僕は本当にそう思ったんですよね、それを証明したくてSNSを始めたんですよね、覚えてますか?米津さんが、リハーサル中の少しの合間に、ツイッターをやっていたんですよ、それを最初僕は怒ろうとしたんですよ、もう~やめて、ダンスに集中して!って思ったんですよね、だけど、怒ろうかなと思った時に、ちょっとまてよ、ツイッター好きなの?って聞いたら好きですっていうから、じゃぁ肯定しよう、認めようと思って、「いいよ、あと10分」って言ったりして、当時覚えているんですけど、米津さんフォロワー77万人だったんですよ、当時でも77万人はすごいけども、なんだろこの世界はと思って、説明してくれたのは、「僕はSNSから来たんですよ、ネット社会から来た」と、だけど、ここを機に(ハチから米津玄師となって)表に出て行こうと思うっていう話をしていて、あ、なるほど、と思って、逆に僕はSNSっていうのを勉強しようと思って、彼がものすごい芸術家だということを言いたくて、やり始めたんです。それが僕がSNSを始めた経緯です。

 

米:それはすごいありがたいというか、怒ってもらうことは・・それは俺は申し訳ないなと思うんですけど、そこで突っぱねるんじゃなくて、自分にとってプラスになるのかマイナスになるのかってちゃんと冷静に判断して、自分のものに取り入れようとするそういう姿勢っておそらく誰でもできるものではないだろうなと思うし、そういうものを持ってる人間だったから、今まで一緒にいられたのかなって思いますね。

 

 

辻:LOSERの振り付けの打ち合わせをした時に、要するにこういう振付がいいって監督と話した時に、これは絶対に踊れるはずがないと思ったんだけど、よく話を聞くと、よく音楽については考えてる、身体性おいてもにダンスにおいてもよく考えてる、したくはないけど、音楽性をあげるためにビジュアルをあげるために努力をしたんだな、嫌なことをしたんだな、って思いましたね。

 

米:自分に足りないものを補いながら、最初は自分にできることが極端に少ない人間だったので、末端、自分と真逆のところに向かっていくっていうのが、自分の音楽を作るうえで絶対に必要なことなんだろうなという風に昔から思っていて、その当時の自分と真逆にあるものというのがダンスで、それによって出会えた辻本さんていうのが自分の想像の範疇から全然はみ出す人であったから、その側面をなるべく自分のものにできるように、この人はいったい何を考えているんだろうか、とか、どういう風に生きてきてこのダンスにたどり着いたんだろうか、とか、想像したりしてましたね。

 

辻:力を抜いて踊れてること、リラックスしてる、どこか俯瞰している、圧倒的な体のデザイン能力があるんですよね。鏡を見てちゃんと自分をチェックしている、頑張らないっていうこともちゃんとやってる、とびぬけた感性がある。指が綺麗、マジシャンの欲しがる手なんですよね。絶対に繊細で器用になる手、一般人と違う骨格を持っているんですよね。ダンスを行う上では、柔軟性を持ってると可動範囲が大きくていいとされているんですけど、彼を見たときに、あ、硬さがいいのかなと、硬さと柔らかさが混在していることによって美しさを生み出すんだなと。ダンスを教える上でも最初からオリジナルを教えていました。生まれ持って、オリジナルっていうことを追求していこうっていうのをイメージしていたのを今思い出しました。

 

辻:春雷を作った時に、なんだこの音楽性はと思ったんですよね、めちゃくちゃ彼が作れると思わなかったと思ってしまったり、マニアックになりすぎずにいい曲を作り出した感じがしたんですよ昔のアルバムと比べて。(リクエスト)

 

 

辻:想い出はいっぱいありますね。彼が才能がすごくあったのでダンス教えたいなと思ってた時があったんですね。LOSERが終わってから。でも自分から言って育てるのは嫌だなって思ったんですよね、すごく我慢してたんですよ。ダンスを教えてほしいっていう連絡が来て、事務所サイドから。その時に、1回2回じゃ体制ができないなと、1年間は必ずということでしたら、やりますという条件を出して、そこから、長い交流が始まったんですけど、なぜ僕を信用するようになったのか質問したことがあったんですよ。

 

米:覚えてないですねぇ。。

 

辻:LOSERのデモ音源を聴いて冒頭の始まりの部分にキュインて音があるじゃないですか、あれを作って僕に渡されたときに、これが入ると全部振り付けが変わってしまう、そこで信用ができた、って。それくらいあの音が入ることによって音楽性が全部変わってしまう、ってそれまで作っていたものが全然違うものになったと聞いて、あぁそこか、と。

 

たとえ話をしたのが、一般人だと思ったら、ものすごく洒落たところにものすごく小さなタトゥーを入れた感じに聞こえたって言ったんですよね、隠したところに、何とも言えない場所に、それまでは普通に聞こえたのが、ものすごく謎めいた部分としゃれた部分を持ち合わせてる、そういうセンスを持ってるんだなぁと思ったのをおぼえている。

 

米:そうですね。それは自分が音楽を作るうえで結構大事にしている部分かもしれなくて、最終的にポップソングを作りたくて、そういう意味で広く受け入れられるというか。。

 

辻:そういうところがすごいよね、当時大きな舞台というか、紅白に出たいかという話をしたら、「出たいですよ」「え、ほんとに!?」全然興味がないと思ったっていう話をした。素直に出たいですって聞いたときに、見習おうと思って。米津さんが言うなら自分も興味を持った方がいいなと思った。そこから彼を通して、大衆性というか、を学んで、大衆性っていうのは悪いイメージを持っていて、ものすごく安易な、キャッチ―と言うか、そういう側面をものすごく感じていたんだけど、豊洲ピットだったかな、あの一曲目のナンバーナインでものすごく感動したんですけど、僕は芸事をすることにおいて、卓越した人に認められたかったんですねいわゆる自分より年代の上の人、ダンスを熟知している人にすごいって思われたかったんですけど、あの時若い子が米津さんに送っている熱量がものすごく美しいなと思って、あぁ僕にはないなぁと思って、このかっこよさは僕は通ってこなかったなと、若い子のパワーをもらうってことがこんなにすごい事なんだと思って、感心したというか衝撃でしたね。

 

米:ポップになるっていうことはものすごく安易な方に寄って行ってしまうという危険性もものすごくあるとは思うんですけど、自分自身気を付けて作っていて、自分にとっては、ポップになると安易になるっていうのは全然違うことだと思っていて。ひたすらただ安易になればなるほどそれはポップソングになりえない、ポップソングっていうのはその中にものすごい熾烈なものがあって、いろんなバランスがあるんですけど、ごく個人的にですけど、分断を選ばない、中道に寄っていくということだと思うんですよね。2つで対立しているとしたら、こっち側にいる人とこっち側にいる人がいがみ合うわけじゃないですか、で分断を選ぶ、それはものすごく簡単なことなんじゃないかと思うんですよね。そうではなくて、ちょうどいい落としどころでいい塩梅はどこにあるんだろうかっていうのを、自分なりに計りながら、両方向から腕を引っ張られながら、真っ二つに裂けそうになりながら寸でのところで避けてたどり着くのがポップソングだと思っていて、それはものすごく大変なことなんですよね、だから、さっきも言ってくれた、LOSERに対して、わかりにくいところにちょっとしたタトゥーがあるっていうのはものすごくわかるんですよね。自分はそういう風に音楽を作ってきているし、例えば自分の音楽がポップに、見る人によっては安易に映る音に構成したとしても、最終的にそういうのが一個ポンと入っていることによって、ものすごくそれは普遍性を獲得するんですよね。そういうものを感じ取ってもらえたっていうことはものすごく嬉しいし、そういう理解者がいるのはありがたいことですね。

辻:(リクエスト)これはね、僕の家でも避けてる行為なんですけど、名曲すぎて掛けないようにしているんですけど、Lemonじゃないですかね。Lemonはやっぱね、遠くに行ってしまった曲としてもみんなが一目置く曲になっているので、誰かがリクエストしないと聴けない曲になっているのでそこを代表していきます。

 

 

辻:彼(米津)がいつも気にしているのは、いちばん奥の席が、つまんないかつまんなくないかじゃないけど、奥のつまんなそうにしてる自分がいたと想像してやってるところがあるので、それを忘れない限り、誰一人こぼさないと安心している。彼が、昔万人クラスのライブを観に行って、一人ぽつんとなった、むなしさと虚無感を感じた、自分のライブでそういう人がいたらいやだなという気持ちでいるから、心を込めてパフォーマンスをしようとしているんだなというのが常に見える。

 

米:中学生くらいまでライブを見た経験があんまなくて、高校生になって初めて好きなミュージシャンのライブを観に行ったときに、なるほどな、こんな感じなんだなと思いつつ、みんなが一直線に同じようにこぶしを振り上げて、一丸になるのを見たときに、なんか俺には関係ないなと思う部分があったんですよね、客観的にいい演奏をしているしいいライブだなと思うんだけど、関係ない部分てすごく思うことがあって、自分がライブをやる立場になって、その時の自分をすごく思い返すんですよね。この会場にも当時の自分みたいなやつがいるだろうし、どこにいるんだろうって目で追ってしまう、探したくなっちゃうんですよね。そいつらに向けて、一つになんかならなくていいってずっと言い続けていきたいと思う。

 

それはライブっていうものを根本から否定するようなことになってしまうかもしれない、一つの空間にいろんな人が集まっていろんな、全然違う人間たちがひとつになって大きな流れを生み出すっていうのがライブの醍醐味のひとつだと思うので、俺のそういったスタンスっていうのはライブを否定することにつながることなのかもしれないけど、そういう人たちのことは無視したくない。だからそこでまたいい塩梅でお互い付き合っていけるような形っていうものが、どこかにないものかどうか、探しながらライブを続けていくことによって、それこそ誰ひとり落とさないように完成するものがあるんじゃないかっていう、そういう理想は絶対捨てずにこれからもやっていきたいと思います。

 

 

 

米:辻本さんは会うたびに最近の俺の表の動向だとかそういうものを踏まえたうえで屈託なくいろんなことを喋ってくれるじゃないですか。時には熾烈なことも言ってくれるし、そこに遠慮がない、それがすごく気持ちいいですよね。俺もだんだんそういうことを言ってくれる人が少なくなってくる歳にも立場にもなってきて、これからどんどん出会いづらくなっていくだろうなと思っているので、そういう関係性っていうのはこれからも変わらずに・・

 

辻:わかった、じゃぁ、これからも変わらず海に誘うわ、一度ねぇ、小春とうちのワンちゃん連れて、彼のマンションに行ってピンポンしたことがあったんですよね。出てこなかったんですよ、彼に絶対しないことをさせたい、たとえいたとしても見て無視してってしただろうと思うけど、めげずに誘ってみます笑

 

******************

 

来週は、最終回、リスナーからのお悩み相談だそうです。楽しみです。

 

ではではまたパー