オブローモフ(5) まどろんで、
Несколько дней из жизни И.И. Обломова
Эпизод 3,4 : Сон Обломова, В квартире Обломова.
Обломов: Нянька! Нянька!
Няня: Илюша, где же ты? Куда ты спрятался? Илюшечка!
Отец Обломова: Илюша!
Обломов: Доброе утро, папенька!
・・・
Отец Обломова: Надо бы крыльцо починить. В самом деле, видишь ведь как, совсем расшаталось.
Крестьянин: Так ведь когда строили, он и тогда шатался.
Отец Обломова: Ну и что, что шатался? Так ведь не развалилось же. Даром что 16 лет без поправки стоит. Славно сделал тогда Лука!
オブローモフ:ばあや!ばあや!
乳母:イリューシャ、何処にいるの?何処に隠れているの?イリューシェチカ!
オブローモフの父:イリューシャ!
オブローモフ:おはよう、おとうちゃま!
・・・
オブローモフの父:玄関前の階段を修理しなくては。ほんとうに、ほら、まったくグラグラだ。
農夫:作られたときから、揺らいでました。
オブローモフの父:なに、揺らいでいたと?だが壊れたりはしなかった。しかも16年も修繕もなしで崩れない。ルカはみごとに作ったものだ!
子供時代の思い出が入り込みます。
父親を演じているのは、ミハルコフの長年の友人Евгений Стеблов。
「僕はモスクワを歩く」で面倒な花婿を演じていました。
途中で、ちょっとおしゃべり
出来上がったときからガタついていても、そのまま16年間修理もせずに使われている
玄関スロープのエピソード、「これがロシア人の性格」とネイティブの方が。
少々の不便や不都合は、そのまま。細々と工夫を凝らす日本人とは大違い、
「○○の国の人は、」と括る見方には賛成できませんが、気候風土や文化・習慣などから、
「お国柄」のようなものがあるかと思います。
例えば、北海道の人は「気配り」が少ないと言われますが、人がひしめいていないし、
先祖代々住み着いている人などいないのですから呑気に暮らせます。
気を遣うのは冬の生活。
断熱材や複層ガラスなどの普及で部屋は暖かく、ストーブも焚きつけなしで点火
できるなど便利になりましたが、つい最近まで厳しい寒さと雪との付き合いが大変でした。
今も悩みは「冬道」、札幌ではこの冬は先週までで300人以上が転倒して救急搬送されたとの
ニュースもあり、恐ろしいです。
「まいにちロシア語 応用編」第19課で、穴だらけのロシアの道路が話題に。
道が凸凹でも、雪が降り積もるまで我慢をすると穴は隠れてしまうし、
整備などしなくても冬には川が凍って快適な道が・・・。
長い冬の思い出が北の人たちの遺伝子に組み込まれているのでしょう。
穴はяма。
「子供が『я́маは 山』って言うの」と、ロシア人のお母さんが困っていました。
Алексеев: Что же вы не пишете? Я бы вам пёрышко очинил.
Обломов: А, что вы? Простите, я, кажется, заснул.
Автор: Алексеев был всегда покорный и готовый слушатель и участник, разделявший одинаково согласно и молчание Обломова, и его разговор, и волнение, и образ мысли, каков бы он ни был. И хотя Обломов был ласков с ним, но любил искренне только одного человека, верил ему одному, может быть, потому что рос, учился и жил с ним вместе. Это Андрей Иванович Штольц. Штольц был в отлучке, но Обломов ждал его с часу на час.
アレクセイエフ:なぜお書きにならないので?羽ペンを削りましたのに。
オブローモフ:アー、あなたで?すみません、眠り込んだようで。
著者:アレクセイエフはいつも、オブローモフの沈黙や会話、興奮、それがどんなものであっても彼の考えに同調する従順な聞き手であり、同じ意見を分かち合う話し相手であった。オブローモフは彼に優しかったとは言え彼が真に愛し信頼するのは、一緒に育ち学んで暮らした、ただ一人の人物であった。それは、アンドレイ イワノヴィチ シュトルツ。シュトルツは留守であったがオブローモフは彼の帰りを今か今かと待っていた。
アレクセイエフが座っているのに、まどろむオブローモフ。
ナルコレプシーでは?と、心配になりますが・・・。
пёрышко 、перо羽の指小形、ここでは「羽ペン」
очинить (очинию́, очи́нишь…完了)-очинять
先端を削る
Захар: Всё готово, Илья Ильич. Насчёт квартиры опять приходили, съезжать… Что делать будем? Съезжать велят.
Обломов: А я тебе запретил напоминать мне об этом. Какой ты ядовитый человек, Захар!
・・・
Захар: Эх, смерть нейдёт… Чем куском попрекать, лучше про переезд подумать. Другие, вон, переезжают.
ザハール:用意できました、イリヤ イリイチ。部屋の事でまたやって来て、出て行けと・・・どうします?出て行けと命令です。
オブローモフ:そのことは思い出させるなと言っただろ。ザハール、お前はなんと悪い奴なんだ!
・・・
ザハール:アー、死んだ方がましだよ・・・穀つぶしと怒るより、引っ越しを考えるのが良いのに。
他の人たちは、ヘエ、引っ越ししてますさ。
ядовитый 有毒性の、悪意のある
яд 毒
ядовитый язык 毒舌
ядовито-розовый цвет 毒々しいピンク色
また途中で、ちょっとおしゃべり
「まいにちロシア語 応用編」第20課フグ、にこの単語がありました。
ядовитая рыба 毒のある魚,
ядовитый гриб 毒キノコ
この課のテキストに:
フグ料理人が魚から何かを切り取って箱に入れるのを見たロシア人女性が、
「一番おいしいところを自分用に残しているのね」と。
同じ光景を見ても、私たちはそんなことは思いませんよね。
調理人が注文を受けた食材から自分の分を取り除くなど、言語道断!
ところが、ソ連時代のロシアでは・・・。
「二人の駅」に書いていますが、その昔の思い出が残っているのですね。
смерть нейдёт古い言い方、
今はсмерть не приходит「死はやって来ない」ですが、
意味は「死んだ方がましだ」
куском попрекать
попрекать + кого чем/за что ~を~と非難する
попрекать куском хлеба 穀つぶしと非難する
Обломов: Ну, разве я другой? Да разве я мечусь, работаю, мало ем, худощав или жалок на вид? Ну, разве мне чего-нибудь недостает? Да я за всю свою жизнь ни разу себе чулок на ноги не натянул. Пока живу, слава богу! Кому я это говорю? Ну не ты ли с детства ходил за мной? Ты же сам знаешь, видел, что я воспитан нежно, ни холода, ни голода никогда не терпел, нужды не знал, хлеба сам себе не зарабатывал, вообще, чёрным делом не занимался.
オブローモフ:フン、俺が他の人か?俺があくせくしたり働いたり、小食でやせた哀れな形をするとでも?フン、俺に何か不足していると?そうさ、俺は生まれてこのかた自分で足に靴下をはいたことは無い。今のところは、神様のおかげで。俺は誰と話してるんだ?子供の頃から俺についていたのはお前ではないのか?優しく育てられて、寒さや飢えを我慢したことも無く、不足を知らず、自分でパンを稼いだことも無く、そう、肉体労働をしたことがないのを、見て知っているだろう。
「他の人」という一言が癇に障ったようで、わめきちらし、感情の高ぶりで泣き出す
子供のようなオブローモフ。
метаться (мечу́сь, ме́чешься…)(不)動き回る
чёрное дело ここでは черная работа雑役などの仕事。
19世紀には、
белая кость 貴族の家柄、 черная кость下賤な出自、
という身分をあらわす表現がありました。
少し早いのですが・・・、
「オブローモフ」難しくて、時間がかかってます。
「まいにちロシア語 応用編」も会話の勉強に最適で、ノートを
取って勉強中。
そんなこんなで、これが今年最後の投稿です。
ブログを読んでいただきありがとうございます。
どうぞ、良いお年をお迎えください。







