私の医学生時代 65 | *ルビーテッククリニック*院長のコラム

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手術などで切除した胃や腸などは、肉眼で見た所見(病変の状態)の記載のほか、顕微鏡での検査が必ず行われ、その細胞の状態からの診断が行われる。

これを病理組織学的診断というのであるが、これがまた病理医にとり、ひと仕事なのである。

今の時代では、医師の仕事のうちには入っていないかもしれないが、とにかく当時は一から十まで医師が手作業で時間をかけて、やらねばならないことになっていた。

なるべく早く、新鮮な間にホルマリンに漬けて固定する。

固定完了後、次にどの部分が診断の決め手になるのか考えてその部分から必要な大きさに切り取る。

それを回転機(ロータリー)の中で12~16時間かけて脱脂、脱水し、溶かしたパラフィンのなかに入れて包埋し、しっかり固まってから薄く切る。

ミクロトームという機械を使い2~4μm(ミクロン)という超薄さに切るのだが、これを高度の技術を必要とする手作業でしなければならないのである。

これをさらに染色して、はじめて顕微鏡で見て診断することが可能である。