Buon giorno♪
昨日に引き続き、観光で使えるイタリア語講座です。
今回は人物編。美術作品に出てくる人物がわかるとまた美術が少し身近に感じられると思います。
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聖書編
1. Gesù - イエス・キリスト
キリスト教といえばこの人の教えから始まりました。
いろいろな場面に登場しますが、この絵はウフィツィ美術館蔵ポントルモの「エマオの晩餐」です。
2. Madonna - 聖母
キリストの次に登場するのがこの人。女性では一番描かれている人物です。
聖母子像として子供のキリストを抱っこしている絵が教会の主祭壇に置かれていることが多くあります。
3. Maria Maddalena - マグダラのマリア
右側の女性がマグダラのマリアです。
聖母マリアの次に描かれている女性です。
キリストの復活を最初に目撃した重要人物です。
髪が長く、香油壺を持っているのが特徴です。
マグダラのマリアの人生の詳しくはこちらの記事をどうぞ。
4. San Giovanni Battista - 洗礼者ヨハネ
聖母マリアの左にいるのが洗礼者ヨハネです。
キリストに洗礼を授けたことからこの名前で呼ばれます。
この洗礼がなかったらキリスト教は生まれなかったので、キリスト教において大変重要なポジションを占めています。
毛皮を着て十字架を持っているのがポイント。
フィレンツェの守護聖人でもあります。
5. San Giovanni Evangelista - 福音書記者ヨハネ
ヨハネの福音書を書いた人物です。
「ダヴィンチコード」は「最後の晩餐」に描かれたヨハネがマグダラのマリアだという説に基づいて書かれました。
聖杯に蛇(龍)が入ったものを持っています。
垂らし髪に青と赤のマントを着ており、少しキリストに似て描かれています。
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ギリシャ・ローマ神話編
6. Venere - ヴィーナス
ギリシャ・ローマ神話の神さまの中で一番描かれています。
美しい女性が見たいから、という最大の目的はもちろん、ルネサンスで一番最初に描かれたギリシャ・ローマ神話の神さまでもあるのです。
ヴィーナスは2人いると言われ、裸で描かれるのが天上のヴィーナス、服を着た姿で描かれるのが地上のヴィーナスと呼ばれています。
天上のヴィーナスと地上のヴィーナスの詳細はこちらの記事で説明しています。
7. Bacco - バッカス
お酒の神様です。こちらはミケランジェロ20歳頃の作品。
ワインを飲んでいる姿で描かれます。手には盃、頭にはブドウ、隣にいるのはサテュロスといって半人半獣の生き物です。
ローマ名はデュオニソス。パーティーピーポーのイメージですが、ニーチェの「悲劇の誕生」では論理を司るアポロンに対して感情を司る役割があるとしてその重要性が再認識されました。日本でいうとハレとケの「ハレ」の役割に近いと思います。
8. Apollo - アポロン
太陽の神アポロン。見目麗しくインテリとほぼオールマイティの神様。
バッカスは少し柔らかめの体ですが、こちらは引き締まった体。
バッカスのカオティックな感情に比べて、アポロンは理性を表します。
詩や音楽を司ることでも人気で、竪琴を持った姿でもよく描かれます。
9. Flora - フローラ
フィレンツェはこの女神の名前から取っています。
花の女神であると同時に春の女神。彼女が待ち焦がれた春を連れてきます。
ただ日本語と同じく「春」には色っぽい意味も含まれ、ティツィアーノはセクシーなフローラ像を描いています。
10. Mercurio - メルクリウス(ヘルメス)
伝達、旅行、商売、そして薬の神様です。そして知性の象徴とされています。
ルネサンスは新プラトン主義という哲学をベースに発展しました。
その中でメルクリウス(ヘルメス)が古の叡智を持った人物として重要視されます。
手にカドケウスの杖といって蛇が2匹絡みついた杖を持っていたり、靴に羽が履いていたらこの神様と見て間違いありません。
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ルネサンスで描かれる神様をキリスト教とギリシャ・ローマ神話から見てみました。
この人だれかな?と気になったらここに書いた持ち物をポイントに当ててみてください。