Buon giorno みなさん♪
フィレンツェは2月だというのにもう春の雰囲気が漂っています。
ちょっとセレブにバラの花を飾ってみました☆
空の青、クーポラの赤、そしてバラの黄色・・・
バラは大好きな花♡
その大好きな花を通して、美術作品によく出てくる四大元素についてお話しします♪
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芦屋に住んでいた頃はバラの花を育てていました。
私にとってバラは「星の王子さま」並みにだいじな花です。
というのもこのバラ、実は最初切り花だったんです。
Boyz II Men というアーティストがいるのですが、彼らのライブに行った時にこの歌を歌いながら客席にバラを一輪一輪渡してくれました。
友達が最前列を取ってくれていたので「プリーズ!」とお願いしてバラをもらって帰ったんです。
だいじに花瓶に入れて飾ってたんですが、なかなか枯れません。
そして花が枯れた後は新芽が出てきました。
まさかと思いながらも植木鉢に挿したところ、次の年から花をつけるようになりました。
京都から芦屋に引っ越した時もしっかり連れて行きました。
毎朝の生活はバラに水をやるところから始まります。
なんども目を楽しませてくれたのですが、バラってほんとにけなげなんです。
水と
空気と
土と
太陽と
それだけで育ってくれるんです。
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西洋思想では古来から物質は四大元素でできている、と信じられてきました。
四大元素とは
空気(風)
水
火(太陽)
土(地)
です。
この思想はいたるところで見られます。
ウフィツィ美術館に八角形の円蓋があります。
「トリブーナ」と呼ばれるこの部屋にはメディチ家の至宝が飾られています。
真ん中はメディチ家のヴィーナス。ローマ時代の彫刻です。
この部屋の一番上には風見窓(風)
そして天井を埋め尽くす6000枚に及ぶ貝殻(水)
真っ赤な壁(火)
そして貴石を埋め込んだ床(土)
四大元素がかたどられているんですね。
特にこのトリブーナを作ったメディチ家のフランチェスコ公は錬金術が好きだったので、思想がたっぷり反映されています。
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錬金術では人とモノを分けるのは第五元素の有無とされました。
第五元素・・・すなわち魂です。
肉体は四大元素でできるけど、命が宿るのは第五元素があるから。
18世紀に天王星が発見されるまで、占星術では7つの惑星を使用していました。
というのは、7つの惑星を超えた向こうには神の世界があって、人の魂はそこから7つの惑星を通って地球に来たと考えられていたからです。
ダンテの頭上にも7つの惑星が描かれています。
洗礼堂の説明でも書きましたが、八角形には特別な意味があります。
錬金術マニアだったフランチェスコが、四大元素をかたどった部屋を八角形にしたのは意図あってのことだと思います。
7つの惑星の向こうから来た第五元素を表している、と考えられませんか?
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ちなみにこの四大元素の概念は教会でも見られます。
サンタ・クローチェ教会にあるパッツィ家礼拝堂。
この四隅には福音記者の4人が表されています。(写真がわかりにくくてごめんなさい)
左下:ワシといるのがヨハネ。水を表します。
右下:ライオンがいるのがルカ。火を表します。
右上:天使といるのがマタイ。風を表します。
左上:牛といるのがマルコ。土を表します。
同じ構図がここにも。「世界」のカード。
そして真ん中の女性が第五元素を表します。
世界には魂が宿っている、のでしょうか。
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人とモノとをわけるものが第五元素。
でも私のバラには魂が宿っていた!と思うのです。
誕生日に咲いたり、会社を辞める日に咲いたり、偶然というにはあまりにもタイミングが良すぎます。
人が美しい絵を見た時、音楽を聴いた時、感動が生まれます。
それはきっと画家が、作曲家が、演奏家が魂を注いだからだと思います。
私たちが美術や音楽に感動するのは、その媒体を通して魂に触れているからなんじゃないでしょうか。
On ne voit bien qu'avec le coeur. L'essential est invisible pour lex yeux.
(心で見ないと物事はわからない。大事なことは目に見えないんだよ。「星の王子さま」)
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