天国への門が開いた!Part 7☆ルネサンスとタロット | フィレンツェ観光ガイド 加藤まり子 in 東京

フィレンツェ観光ガイド 加藤まり子 in 東京

フィレンツェ観光ガイドの資格を2016年に取得しました。
現在は都内で美術の鑑賞の仕方を教えています。
詳しくはホームページから。
http://mariko-no-heya.com/


ローマ法王のフィレンツェ訪問で開いた「天国への門」
最初は洗礼堂の門だけを説明するつもりが段々熱が入ってしまい、
マニアックな図像学の話しになってしまいました。

ドナテッロ作の「希望」の擬人像

IMG_2885



そして前回は美術史を学んで、図像学とタロットが同じ物を扱っていることに気づいたところまでお話ししました。


左から「正義」「力」「節制」


ちなみに西洋美術史の単位レポートでは、
枢要徳の「貞節」がなんでタロットカードで欠けているのか
について書いて、なぜか90点という高得点を獲得。

先生もお好きだったんでしょうか、タロット






「貞節」が欠けていることもさることながら、前回ご紹介した図像学の擬人像とタロットカードは少し違います。


例えば「節制」
ゴシック期はこのように剣を固く握ることで表しました。





それがルネサンスに入ると、水をピッチャーから器に移す図に変化します。




そしてタロットの「節制」のカードも、この女性のように一つの容器から別の容器に水を移しています。




どうしてタロットカードに図像学がこんなに登場するのでしょう?
そして、どうしてルネサンス期以降の擬人像が使用されているのでしょう?

私がタロットを習っていた伊泉龍一先生によると、現存する一番古いタロットカードは15世紀前半のイタリアの物だそうです。

つまり、
タロットカードはルネサンス真っ只中に生まれた
わけです。


伊泉龍一先生の本はこちら。
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