サボイ・トラッフル

伊藤たかみ2冊目。
すこし前に芥川受賞作を読んで
何でもっとはやく読まなかったんだ……!
と衝撃だったので、
しばらくまとめ読みします。
まずは、デビュー作。
芥川賞になった「8月の路上に捨てる」と、
文体もトーンも全く異なっていて、
ちょっととまどった。
同じくらいの世代の長嶋有さんも、好きな作家さんの1人で、
長嶋さんの描くそれより、伊藤さんの描く人物像は
もっとずっと腹の底が見えている感じがするけど、
どこか淡々として、雰囲気のどこかに静かなところがあるのが似ている。
(この、内面のどこかに静かなところを感じる、って
実は私の男性のツボだったりするんですが…
)それが、
デビュー作「助手席にてグルグルダンスを踊って」の主人公カオルは
まだ高校生ということもあってか、
どこかものわかりがよく、あどけなさが残る。
あ、歳とるって、ものわかりのいい顔をしなくなるってことなのかな。
未来への先延ばしをしなくなるっていう。

主人公のカオルくんとシーナさんの会話を読みながら、
そんなことを思いました。