私はずっと数学が好きでした。

でもそれは、現実逃避の手段として好きだったのかもしれない、
と思うようにもなりました。

中学生のとき、好きな曲を聴きながら、
計算ドリルの因数分解をひたすらするのが本当に楽しかった。

計算は早くなるし、精度も上がっていって、
自分の成長を手軽に体感できる。
なにより数学の必然的でシンプルな世界に没頭していられる。
自分が穢れのないシンプルな存在になれたような
そんな感覚すらしました。

社会科のように、深刻な社会問題
戦争、環境破壊、人権侵害など、
大きな感情の伴う大変なテーマに向き合わねばならない
ということはない。

数学の、
感情などない、とても静かな世界で、
安定して、ただそこに佇んでいるだけの存在が
とても安心感を与えるものでした。

でも逆に言えば、世の中にそんなもの、
数学くらいしかないような気がする。

できることなら、
不安定で、煩雑で、厳しくて、煩わしい現実に目を向けて、
向き合っていくべきだろう
と思うようになり、また必要性を強く感じるようになりました。

さらに、社会科の科目には、
大変な分、数学では味わえなかったような
楽しいこと・面白いことがそこにあるとも感じている。

昨年はそんな発見をして、
自分の興味の対象が大きく変わりました。

今、文系で受験する方向で考えていますが、
予備校の方では二年生の分の授業は理系で取っていたので、
数Ⅲをやっています。
これは古典や世界史などに変更することもできるそうですが、
私は数Ⅲがやりたいので、やらせてもらっています。
どうせなら高校数学の最後まで、数学の全体像を知りたい。
まだ最初のところですが、驚きがいっぱいで、
今までのことも自分の頭の中で繋がってきているのが面白いです。

弟が中学生になり、
家で母が弟の数学の勉強をみているのを聞いていると、
「ここ当時はよくわかってなかったな」
「こっち(高校数学の知識)を使えれば分かりやすいんだけどね」
なんて思ったりして、
やはり数学が分かるのは楽しい、と再認識しました。
ありがとう、弟よ。君は悪戦苦闘しているようだけどね(笑

これからも、疲れた時の息抜きとして、付き合っていきたい。
専門にしてもしなくても、私にとって数学は、
重要な存在になることでしょう。