空いていた
理事長先生 院長先生の
どちらかを
選ぶ ことになっている
先生の前で 泣いた しくしくと
先生 何がそんなに辛い
先生は 私より前
母親の入所の診断書を
書いていたので
知っていたのだ
くびになったのが 辛いか
母親の入所のことか
待合室には 先生に
みてもらいたい 患者さんが
もう ソファーに
いっぱい座っていた
くびになったこと
ここでは 床が 滑るので
自分の身は自分で守って
ください と言われてたので
転んで 労災にでも
なったら問題だし
仕方ないと
思ってた
母親のことは
最初は 怒り 哀しみで
いっぱいだったが
いたしかたないと
最近では 思っていた
徐々に 疲労と ストレスで
体が 動かなくなり
人間の基本 食べることと
眠ることが できなくなり
パニックに なった
頭痛薬は 市販では 効かない
むしろ 胃腸が痛くなるだけ
こんな時 ふーん
そうか と 話を
聞いてほしいだけ
数人 そういうことを
話せる相手がいる
でも 言えなかった
黙って聞いてくださいって
これは エゴで
嫌なことは聞きたくない
状態
明日は 母親の誕生日
そして わたしも 来月 48歳
霧の中を 歩む
何か 新しく 発見がある
そう そうだよ
と 言い聞かせる