今月のお稽古は「菊花」
移ろいゆく菊を愛でながら
ご訪問ありがとうございます
平安朝香道の朝倉涼香です
外は冷たい雨が降って
晩秋が身に沁みます
落ち葉の季節となりました
落ち葉の季節になると
心に描くのは
フランスの詩人ヴェルレーヌの
詩の情景です
「落葉」
秋の日の ヰ゛オロンの
ためいきの ひたぶるに
身にしみて うら悲し。
鐘のおとに 胸ふたぎ
色かへて 涙ぐむ
過ぎし日の おもひでや。
げにわれは うらぶれて
ここかしこ さだめなく
とび散らふ 落葉かな。
ポール・ヴェルレーヌ
上田敏訳
落ち葉で敷きつめられ道
秋の風に物哀しく音を立てて
落ち葉が移動します。
もう鮮やかさを失いかけた落ち葉
身に沁みてうら悲しくなりませんか?
そしてもう一つ
金色の ちひさき鳥の かたちして
いてふちるなり 夕日の岡に
与謝野晶子
銀杏の
鮮やかな黄金色が
目に飛び込むようです。
毎年
落ち葉の季節になると
必ず思い浮かぶ
心揺さぶる素敵な詩たち
今年は一カ月遅れて
「菊花」がお稽古の課題です。
平安時代の薫物の書
「薫集類抄」(くんしゅうるいしょう)には
「菊花」と「落葉」
の二つの薫物が掲載されておりますが
「源氏物語」にはどちらもございません。
なぜでしょうか?
古書には解明すべき
数々の謎がございます。
この謎解きにはまると
一生かけても
説き明かされないことばかり
そこがまた
愉しくおもしろいことでもあるのです。
今月は「移ろう菊」を
考えながらのお稽古となります。
お稽古が迫って参りました
11月26日午後1時30分より
11月27日午後1時30分より
お稽古場
東急東横線日吉駅下車徒歩3分
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