●令和に因んで「梅花」を作りました。
平安朝香道の朝倉涼香です
ご訪問ありがとうございます。
1月に作った「梅花」(春の薫物)ですが
その時点ではまだ新元号が決まっていませんでした。
5月に新元号が令和と改められ
是非「梅花」を生徒さんともう一度聞こうと考えておりました。
「令和」の由来となったのは
「万葉集」巻五「梅花の歌三十二種」の序文です。
「梅花の宴」が催されたのは奈良時代ですが
梅自体が外国から渡来したとても珍しい植物でした。
残念ながら、梅の香りについては何も歌われていませんが・・・。
白梅
それから半世紀以上経って作られた
藤原冬嗣(ふゆつぐ)の「梅花」の香です。
冬嗣は、平安時代初期に政治的にも文化的にも
大変活躍した人物です。
特に平安朝香道にとって、藤原冬嗣(ふゆつぐ)は
香を作る合香家だったことでとても重要な存在なのです。
(当道の始祖)
そしてやっと先週の水曜と金曜にお教室で
再び「梅花」の薫物を生徒さんと聞きました。
「やっぱり冬嗣さんの梅花はなんともすばらしいわ!
癒されますよね」
「優しい温かさが感じられて嬉しくなる」
新元号になって作った新しい「梅花」と
何年も寝かせた香の違いも焚き比べて
その違いにとても驚かされもしました。
「新しい香と古い香ってこんなにも違うんですね」
「ほんと!う~ん、素晴らしい!!」
昨日の陽気は、すっかり春を通り越して真夏でしたが
お教室の中には白梅の香りを載せて春まだ浅い
清らかな風が吹き抜けていきました。